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公開番号2025084647
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-03
出願番号2024000943
出願日2024-01-09
発明の名称家庭用の腐敗しやすいごみ処理装置及びその使用方法
出願人ウェンジョウ ユニバーシティ,Wenzhou University
代理人弁理士法人IPX
主分類B09B 3/40 20220101AFI20250527BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約【課題】家庭用の腐敗しやすいごみ処理装置及びその使用方法を提供する。
【解決手段】家庭用の腐敗しやすいごみ処理装置及びその使用方法を開示し、環境工学の技術分野に関し、破砕ユニット1、熱分解ユニット2及び凝縮洗浄ユニット3を含む。腐敗しやすいごみを破砕ユニットで粉砕し、粉砕された腐敗しやすいごみを熱分解ユニットで熱分解バイオ炭に熱分解し、凝縮洗浄ユニットを利用して、熱分解過程で発生したガスを凝縮して収集する。本発明の家庭用の腐敗しやすいごみ処理装置及びその使用方法は、腐敗しやすいごみをその場で効果的に処理し、従来の腐敗しやすいごみ処理モードに必要な収集及び処理のコストを削減し、炭素隔離及び生成物の再資源化を実現することができ、良好な経済的利益、生態的利益及び社会的利益を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
家庭用の腐敗しやすいごみ処理装置であって、破砕ユニット、熱分解ユニット及び凝縮洗浄ユニットを含み、
前記破砕ユニットは、破砕ハウジングと、冷却水給水管と、破砕装置バスケットと、破砕装置と、冷却水及び浸透液排出口とを含み、前記破砕ハウジングの頂部は開口して設置され、前記破砕ハウジングの上部の片側には、前記冷却水給水管が設置され、前記破砕装置バスケットは、破砕対象の腐敗しやすい有機ごみを収容するために用いられ、前記破砕装置バスケットは、前記破砕ハウジング内に設置され、前記破砕装置は、前記破砕装置バスケット内に設置され、前記破砕ハウジングの底部には、前記冷却水及び浸透液排出口が設置され、
前記熱分解ユニットは、熱分解ハウジング、熱分解装置バスケット、固体熱媒体、熱分解ユニット排気口及び加熱板を含み、前記熱分解装置バスケットは、前記熱分解ハウジング内に設置され、前記破砕ハウジングの底部には、加熱板が設置され、前記熱分解ハウジング内及び前記熱分解装置バスケット内にいずれも前記固体熱媒体が設置され、前記熱分解装置バスケットは、破砕された腐敗しやすい有機ごみを収容するために用いられ、前記熱分解ハウジングの上部の片側には、前記熱分解ユニット排気口が設置され、前記熱分解ユニット排気口は前記凝縮洗浄ユニットと連通しており、
前記凝縮洗浄ユニットは、凝縮ハウジング、熱分解ガス管路、凝縮洗浄ユニット排気口、凝縮装置、凝縮液受け装置、残留排気ガス排出管路及び排気ガス吸収洗浄装置を含み、前記凝縮ハウジングの上部には、前記熱分解ガス管路及び前記凝縮洗浄ユニット排気口が設置され、前記熱分解ガス管路の一端は、前記熱分解ユニット排気口と連通しており、前記熱分解ガス管路の他端は、前記凝縮装置を貫通して前記凝縮液受け装置と連通しており、前記凝縮液受け装置の上部は、前記残留排気ガス排出管路の一端と連通しており、前記残留排気ガス排出管路の他端は、前記排気ガス吸収洗浄装置の底部に伸び込み、前記排気ガス吸収洗浄装置は、凝縮液を収容するために用いられることを特徴とする家庭用の腐敗しやすいごみ処理装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記破砕ハウジング、前記熱分解ハウジング及び前記凝縮ハウジングは、いずれも耐熱プラスチックで製造されることを特徴とする請求項1に記載の家庭用の腐敗しやすいごみ処理装置。
【請求項3】
前記破砕ハウジング及び前記熱分解ハウジングの頂部には、開放可能な蓋板がそれぞれ設置されることを特徴とする請求項1に記載の家庭用の腐敗しやすいごみ処理装置。
【請求項4】
前記破砕装置は、破砕ブレード、ブレード取り付けロッド及び頂部取り付けヘッドを含み、前記ブレード取り付けロッドの外壁には、前記破砕ブレードが設置され、前記ブレード取り付けロッドの頂部には、前記頂部取り付けヘッドが設置され、前記頂部取り付けヘッドは、駆動装置に接続するために用いられることを特徴とする請求項1に記載の家庭用の腐敗しやすいごみ処理装置。
【請求項5】
前記破砕装置バスケットは、頂部が開口した円筒状構造であり、前記破砕装置バスケットの表面には、複数の孔が一定の間隔で均一に分布していることを特徴とする請求項1に記載の家庭用の腐敗しやすいごみ処理装置。
【請求項6】
前記熱分解装置バスケットは、頂部が開口した網袋状構造であり、前記熱分解装置バスケットは、ステンレス金網で製造されることを特徴とする請求項1に記載の家庭用の腐敗しやすいごみ処理装置。
【請求項7】
前記固体熱媒体は、粒径5mm未満の砂、カオリン、石英砂、石粉、黄色ローム又は赤色ロームのうちの一種又は複数種であることを特徴とする請求項1に記載の家庭用の腐敗しやすいごみ処理装置。
【請求項8】
前記熱分解ハウジングの内側には、断熱保温材料がライニングされていることを特徴とする請求項1に記載の家庭用の腐敗しやすいごみ処理装置。
【請求項9】
前記凝縮液は、水道水、水酸化ナトリウム、希塩酸、炭酸水素ナトリウム又はエタノールであることを特徴とする請求項1に記載の家庭用の腐敗しやすいごみ処理装置。
【請求項10】
家庭用の腐敗しやすいごみ処理装置の使用方法であって、
まず、腐敗しやすい有機ごみを破砕処理し、使用者は家庭内で発生した腐敗しやすい有機ごみを破砕装置バスケットに入れ、破砕ハウジングの頂部の蓋板を閉じ、冷却水を流させ、破砕装置を起動し、腐敗しやすい有機ごみをある程度まで破砕し、冷却水及びごみ浸透液は、冷却水及び浸透液排出口を介して汚水管網に排出され、
次に、破砕された腐敗しやすい有機ごみを熱分解処理し、使用者は破砕装置バスケットを取り出し、破砕された腐敗しやすい有機ごみを熱分解装置バスケットに注ぎ、熱分解装置バスケットを熱分解ユニットに配置した後、破砕された腐敗しやすい有機ごみの周囲を十分に包むように固体熱媒体を充填し、その後、熱分解ハウジングの頂部の蓋板を閉じ、加熱板を起動し、一定の程度まで昇温して一定の時間維持すると、腐敗しやすい有機ごみが十分に熱分解され、熱分解過程で発生したガスは、熱分解ユニット排気口から熱分解ガス管路に排出され、熱分解装置バスケットの構造特徴を利用して、固体熱媒体をふるい分け、分離し、熱分解バイオ炭を定期的に収集することができ、
熱分解を行うと同時に、凝縮洗浄ユニットを開いて熱分解ガス中の低沸点熱分解液を凝縮して収集し、凝縮できないガス成分を排気ガス吸収洗浄装置で処理して装置から排出することを特徴とする家庭用の腐敗しやすいごみ処理装置の使用方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、環境工学の技術分野に関し、特に、家庭用の腐敗しやすいごみ処理装置及びその使用方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
家庭の腐敗しやすいごみとは、通常、都市住民の日常生活で発生する有機固体廃棄物を指し、主に生ごみ、園芸ごみ、人畜の糞便などを含む。
【0003】
腐敗しやすいごみは、以下の危害を有する。屋外に堆積するとアンモニア、硫化物などの有害ガスが放出され、大気や都市の生活環境が汚染される。堆積と腐敗の過程で発生した高濃度の浸透液は、水域を深刻に汚染する。病原微生物、蚊、ハエ、ゴキブリ及びネズミなどの有害生物が繁殖しやすく、住民の健康に影響を与える。大量の土地に侵入する。ごみの爆発などの事故を引き起こす可能性がある。したがって、都市の有機廃棄物が効果的に処理されない場合、住民の生活及び生態環境に深刻な危害をもたらし、各方面の重視を引き起こす必要がある。
【0004】
腐敗しやすいごみの従来の主な処理モードは、主に集中処理モードを用い、すなわち、都市範囲内の生活ごみを統一的に収集し、集中処理工場に搬送して処理し、一般的な方法は、堆肥化処理、焼却処理、熱分解処理、埋め立て処理及び生物処理などを有するが、既存の集中処理方法はさらに改善する必要がある。例えば、堆肥化処理は、処理効率が相対的に低く、廃棄物の組成が異なるため処理過程が不安定であり、土地占有面積が大きいなどの欠点がある。焼却処理は、ダイオキシンなどの2次汚染物を生成しやすく、資源の浪費をもたらすなどの欠点がある。熱分解処理は、操作の専門性が高く、既存の生成物を再資源化する手段が限られているなどの欠点がある。埋め立て処理は、土地占有面積が大きく、片付けて運び出すコストが高いなどの欠点がある。アメリカミズアブ、ミミズ、微生物嫌気性発酵などを利用する生物処理プロセスは、変換効率が相対的に低く、気候などの環境からの影響が大きく、土地占有面積が大きいなどの欠点がある。
【0005】
一方、ごみ分別が都市及び農村で徐々に普及して実施されることに伴って、分別された生ごみ、園林ごみなどの家庭の腐敗しやすいごみに対する分別収集、分別運搬、分別処理の要求が求められ、独立した有機ごみ収集運搬システムは巨大で複雑であり、費用が高く、問題が多く、これらの問題は、人口密度が低く、ごみ発生強度が小さい中小規模の県市では特に深刻であり、現在では分別された有機ごみの分別処理技術はまだ改善の余地がある。そのため、住民が発生源でごみを分別する一方で、ごみ収集・処理部門は分別されたごみを混ぜて収集・処理することとなり、住民がごみ分別を実施する積極性を大幅に挫傷し、ごみ分別の普及と実施を遅らせる。
【0006】
上記問題の存在により、腐敗しやすいごみを発生源で分散処理すること、すなわち、家庭などを単位とし、発生源でごみを分別して効果的に処理することが客観的に求められている。これは、ごみの分別収集後に現在直面する分別運搬及び分別処理などの難題を解決できるだけでなく、発生源で生成物の再資源化利用を実現することもでき、それにより集中処理の収集、集中処理後の生成物の再資源化利用配送などの過程のエネルギー消費を減少させ、処理コストを削減するとともに、顕著な炭素排出削減作用を有し、社会的利益及び環境的利益が顕著である。
【0007】
現在、中国内外で一般的に使用されている有機廃棄物の分散処理技術は、生ごみ破砕処理技術、家庭堆肥化処理技術、ミミズリアクター、水蒸発処理装置、小型熱分解装置などを含み、そのうち、有機廃棄物の小型熱分解分散処理装置は、処理効率が高く、過程が相対的に安定し、熱分解生成物であるバイオ炭の資源化価値が高いなどの利点があるため、人々に重視されているが、全体的には、家庭用熱分解プロセス及び装置は、依然として基礎となる技術的理論のサポートが不足しており、装置の設計及び開発能力が不十分であるなどの欠点があり、新規の処理装置を早急に開発する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、既存の家庭の腐敗しやすいごみ処理に存在する欠点に対して、新規の高効率処理装置及びその使用方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は以下の解決手段を提供する。
【0010】
本発明は、家庭用の腐敗しやすいごみ処理装置を提供し、破砕ユニット、熱分解ユニット及び凝縮洗浄ユニットを含み、
前記破砕ユニットは、破砕ハウジングと、冷却水給水管と、破砕装置バスケットと、破砕装置と、冷却水及び浸透液排出口とを含み、前記破砕ハウジングの頂部は開口して設置され、前記破砕ハウジングの上部の片側には、前記冷却水給水管が設置され、前記破砕装置バスケットは、破砕対象の腐敗しやすい有機ごみを収容するために用いられ、前記破砕装置バスケットは、前記破砕ハウジング内に設置され、前記破砕装置は、前記破砕装置バスケット内に設置され、前記破砕ハウジングの底部には、前記冷却水及び浸透液排出口が設置され、
前記熱分解ユニットは、熱分解ハウジング、熱分解装置バスケット、固体熱媒体、熱分解ユニット排気口及び加熱板を含み、前記熱分解装置バスケットは、前記熱分解ハウジング内に設置され、前記破砕ハウジングの底部には、加熱板が設置され、前記熱分解ハウジング内及び前記熱分解装置バスケット内にいずれも前記固体熱媒体が設置され、前記熱分解装置バスケットは、破砕された腐敗しやすい有機ごみを収容するために用いられ、前記熱分解ハウジングの上部の片側には、前記熱分解ユニット排気口が設置され、前記熱分解ユニット排気口は、前記凝縮洗浄ユニットと連通しており、
前記凝縮洗浄ユニットは、凝縮ハウジング、熱分解ガス管路、凝縮洗浄ユニット排気口、凝縮装置、凝縮液受け装置、残留排気ガス排出管路及び排気ガス吸収洗浄装置を含み、前記凝縮ハウジングの上部には、前記熱分解ガス管路及び前記凝縮洗浄ユニット排気口が設置され、前記熱分解ガス管路の一端は、前記熱分解ユニット排気口と連通しており、前記熱分解ガス管路の他端は、前記凝縮装置を貫通して前記凝縮液受け装置と連通しており、前記凝縮液受け装置の上部は、前記残留排気ガス排出管路の一端と連通しており、前記残留排気ガス排出管路の他端は、前記排気ガス吸収洗浄装置の底部に伸び込み、前記排気ガス吸収洗浄装置は、凝縮液を収容するために用いられる。
(【0011】以降は省略されています)

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