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公開番号
2025084211
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-03
出願番号
2023197937
出願日
2023-11-22
発明の名称
スラリー状のタックコート用材料と、それを用いたアスファルト舗装の構築方法。
出願人
株式会社高速道路総合技術研究所
,
東日本高速道路株式会社
,
中日本高速道路株式会社
,
西日本高速道路株式会社
,
ニチレキグループ株式会社
代理人
弁理士法人須磨特許事務所
主分類
E01C
7/18 20060101AFI20250527BHJP(道路,鉄道または橋りょうの建設)
要約
【課題】ある一側面において、施工時のべたつきが抑制されたタックコートを構築し得るタックコート用材料を提供すること課題とする。また、ある別の一側面において、水圧の負荷に対する抵抗性の高いタックコートを構築し得るタックコート用材料を提供すること課題とする。
【解決手段】細骨材とアスファルト乳剤とを含有するスラリー状のタックコート用材料を提供することにより上記課題を解決する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
細骨材と、
アスファルト乳剤と、
を含むスラリー状のタックコート用材料。
続きを表示(約 640 文字)
【請求項2】
前記細骨材の含有量を100質量部としたときの前記アスファルト乳剤の蒸発残留物の含有量が15質量部以上19質量部以下であることを特徴とする請求項1に記載のタックコート用材料。
【請求項3】
前記細骨材が最大粒径0.6mm以上1.8mm以下の細骨材であることを特徴とする請求項1又は2に記載のタックコート用材料。
【請求項4】
仕上がり厚が1mm以上4mm以下となるように施工されることを特徴とする請求項3に記載のタックコート用材料。
【請求項5】
細骨材とアスファルト乳剤とを含有するスラリー状の混合物を施工面に敷き均す工程と、
前記混合物を敷き均した前記施工面にアスファルト混合物層を舗設する工程と
を含むアスファルト舗装の構築方法。
【請求項6】
前記混合物における、前記細骨材の含有量を100質量部としたときの前記アスファルト乳剤の蒸発残留物の含有量が、15質量部以上19質量部以下であることを特徴とする請求項5に記載のアスファルト舗装の構築方法。
【請求項7】
前記細骨材が最大粒径0.6mm以上1.8mm以下の細骨材であることを特徴とする請求項5又は6に記載のアスファルト舗装の構築方法。
【請求項8】
前記混合物が、仕上がり厚が1mm以上4mm以下となるように敷き均されることを特徴とする請求項7に記載のアスファルト舗装の構築方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、タックコート用材料に関する。より詳細には、スラリー状のタックコート用材料と、それを用いたアスファルト舗装の構築方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
舗装工事においては、新たに舗設されるアスファルト混合物層との接着性を高めることを主たる目的の一つとして、基層や瀝青安定処理路盤等の施工面の表面にカットバックアスファルト、アスファルト乳剤、ストレートアスファルトなどの瀝青材料が散布されることがある。このような瀝青材料を含んでなるコーティングは、タックコートと呼ばれている。
【0003】
タックコート用の瀝青材料としては、一般にアスファルト乳剤が用いられ、特に、カチオン系アスファルト乳剤が使用されることが多い。タックコートに用いられるカチオン系アスファルト乳剤としては、ストレートアスファルトを原料としたPK-4と呼ばれるアスファルト乳剤が知られている。また、アスファルト乳剤にゴムを添加して層間接着力を高めたPKR-Tと呼ばれるゴム入りアスファルト乳剤が知られている。これらのアスファルト乳剤を施工面に散布すると、アスファルト乳剤が分解して水分が蒸発することで施工面の表面にはアスファルト被膜が形成される。アスファルト被膜は、施工面とその上に舗設されるアスファルト混合物層との接着性を向上させる働きを担う。
【0004】
一方、アスファルト被膜にはべたつきがあるため、アスファルト乳剤を散布した施工面の上を運搬車や施工機械が通過すると、アスファルト被膜がそれらの車輪に付着し、アスファルト被膜が剥離してしまうという問題がある。アスファルト被膜が施工面から剥離してしまうと、施工面とその上に舗設されるアスファルト混合物層との接着性が損なわれる恐れがあるほか、車輪にアスファルト被膜が付着した状態で運搬車や施工機械が周辺を走行することで、周辺道路が汚れてしまうという問題もある。
【0005】
アスファルト被膜のべたつきの問題を解決するため、例えば、特許文献1には、アスファルト乳剤に表面析出剤を含有せしめ、水分が蒸発したアスファルト乳剤の表面に表面析出剤を粉状に析出させることで、施工機械のタイヤや作業員の靴底へのアスファルトの付着を抑制する方法が開示されている。表面析出剤を析出させるためには、アスファルト乳剤中の水分が十分に蒸発するまでの養生時間を確保することが必要であるが、施工現場において、十分な養生時間を確保することは必ずしも容易ではない。例えば、補修工事おいて、冬期の夜間に実施されなければならないオーバーレイ時などには十分な養生時間を確保することは難しい。
【0006】
また、アスファルト乳剤に樹脂を添加することにより、アスファルト被膜のべたつきを抑制したPKM-Tと呼ばれるアスファルト乳剤が知られ、タックコート用のアスファルト乳剤として用いられている。PKM-Tによれば、一定程度、アスファルト被膜の付着が抑制されるものの、それでもなお真夏の猛暑期においてはべたつきが顕在化し、特にアスファルトフィニッシャ等の接地圧が大きい施工機械の車輪への付着は避けられなかった。樹脂の添加量をPKM-Tより更に増やすことによりべたつきを抑制することも考えられるが、この場合には、溶液の粘度が増大しすぎ、乳剤化することが困難となるという問題がある。
【0007】
他方、アスファルト舗装の施工後、路面のひび割れや施工継目などから雨水等が浸入すると、アスファルト舗装の構造上の安定性が損なわれる恐れがある。すなわち、路面のひび割れや施工継目などから浸入した雨水等の水は、表層を通過して、例えば基層との界面にあるタックコートに達すると、それよりも下層への浸透が妨げられ、その場に滞留することがある。その状態で、例えば路面上を通行する車両の重量負荷によって、滞留している水に上下方向に繰り返し荷重が掛かると、加圧された水が下層との界面に沿って水平方向に走り、その結果、層間接着が破壊され、層間付着切れが発生したり、また、さらに下層へ水が浸透し、例えば、路盤の脆弱化をもたらし得る。したがって、水圧の負荷に対する抵抗性の高いタックコートが得られれば、アスファルト舗装の長寿命化に極めて有用であると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2000-328504号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、以上のような従来技術の課題を解決するために為されたものであり、ある一側面において、施工時のべたつきが抑制されたタックコートを構築し得るタックコート用材料を提供すること課題とする。また、ある別の一側面においては、水圧の負荷に対する抵抗性の高いタックコートを構築し得るタックコート用材料を提供すること課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決しようと鋭意研究努力を重ねる過程において、細骨材を所定の含有量で含有せしたスラリー状のタックコート用材料によれば、タックコートの施工後のべたつきが顕著に抑制されること、更には、当該タックコートは、施工面と、その上に舗設されるアスファルト混合物層との接着性に優れることを見出し、本発明を完成した。
(【0011】以降は省略されています)
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