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公開番号2025083792
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-02
出願番号2023197377
出願日2023-11-21
発明の名称電磁弁の信号出力回路および駆動制御方法
出願人SMC株式会社
代理人弁理士法人桐朋
主分類F16K 31/06 20060101AFI20250526BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】ソレノイドコイルに周期パルス状の通電が行われた場合であっても、弁閉状態の電磁弁が弁開状態になったと誤って検出されることを防止できる電磁弁の信号出力回路を提供する。
【解決手段】電磁弁10の信号出力回路40は、ソレノイドコイル30を流れる駆動電流に応じた入力電圧Viを平滑化する第1平滑回路110と、第2コンデンサC2を有し、入力電圧Viを平滑化する第2平滑回路120と、第1平滑回路110による第1電圧V1と、第2平滑回路120による第2電圧V2との比較に基づく出力信号Soを出力する比較器130と、第2コンデンサC2に蓄積された電荷を放電する放電回路150と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1コンデンサを有し、電磁弁を駆動するソレノイドコイルを流れる駆動電流に応じた入力電圧を平滑化する第1平滑回路と、
第2コンデンサを有し、前記入力電圧を平滑化し、前記第1平滑回路より時定数が大きい第2平滑回路と、
前記第1平滑回路により前記入力電圧が平滑化された第1電圧が入力する第1入力端子と、前記第2平滑回路により前記入力電圧が平滑化された平滑電圧に応じた第2電圧が入力する第2入力端子と、前記第1電圧と前記第2電圧との比較に基づく出力信号を出力する出力端子とを有する比較器と、
前記第2コンデンサに接続され、前記第2コンデンサに蓄積された電荷を放電するか否かを切り替える放電回路と、
を備え、
前記放電回路は、直列に接続された第1スイッチング素子と放電抵抗とを有する、電磁弁の信号出力回路。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電磁弁の信号出力回路であって、
前記第2コンデンサの容量は、前記第1コンデンサの容量より大きい、電磁弁の信号出力回路。
【請求項3】
請求項1に記載の電磁弁の信号出力回路であって、
前記入力電圧を増幅する増幅器をさらに備え、
前記第1平滑回路および前記第2平滑回路の各々は、前記増幅器により増幅された前記入力電圧を平滑化する、電磁弁の信号出力回路。
【請求項4】
請求項1に記載の電磁弁の信号出力回路であって、
前記平滑電圧を分圧する分圧抵抗をさらに備え、
前記第2電圧は、前記平滑電圧が前記分圧抵抗により分圧されて得られる、電磁弁の信号出力回路。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の電磁弁の信号出力回路であって、
前記出力信号に基づいて、前記第1電圧が前記第2電圧より高い第1状態から、前記第1電圧が前記第2電圧より低い第2状態に変化する、電圧の状態変化を検出する検出部をさらに有する、電磁弁の信号出力回路。
【請求項6】
請求項5に記載の電磁弁の信号出力回路であって、
前記駆動電流が前記ソレノイドコイルを流れない非通電状態では前記第1スイッチング素子をオンにすることにより前記放電回路に前記電荷を放電させる第1オン制御と、前記駆動電流が前記ソレノイドコイルを流れる通電状態では前記第1スイッチング素子をオフにする第1オフ制御とを行うスイッチング制御部をさらに備える、電磁弁の信号出力回路。
【請求項7】
請求項6に記載の電磁弁の信号出力回路であって、
前記スイッチング制御部は、前記ソレノイドコイルを前記通電状態にするため、前記ソレノイドコイルに接続された第2スイッチング素子をオンにする第2オン制御と、前記ソレノイドコイルを前記非通電状態にするため、前記第2スイッチング素子をオフにする第2オフ制御とを行い、
前記スイッチング制御部が前記電磁弁の駆動を開始するために前記第2オン制御を行ってから所定時間が経過すると、前記スイッチング制御部は、前記第2スイッチング素子に対して前記第2オフ制御と前記第2オン制御とを交互に繰り返して行うとともに、前記第1スイッチング素子に対して前記第1オン制御と前記第1オフ制御とを交互に繰り返して行い、
前記第1スイッチング素子と前記第2スイッチング素子とは同時にオンにならない、電磁弁の信号出力回路。
【請求項8】
請求項7に記載の電磁弁の信号出力回路であって、
前記スイッチング制御部が前記第2オン制御を行ってから前記所定時間が経過する前に、前記検出部により前記状態変化が検出された場合、前記スイッチング制御部は、前記所定時間が経過する前に、前記第2スイッチング素子に対して前記第2オフ制御と前記第2オン制御とを交互に繰り返して行う、電磁弁の信号出力回路。
【請求項9】
請求項1~4のいずれか1項に記載の電磁弁の信号出力回路を有する駆動回路による、電磁弁の駆動制御方法であって、
前記ソレノイドコイルを、前記駆動電流が前記ソレノイドコイルを流れる通電状態にするため、前記ソレノイドコイルに接続された第2スイッチング素子をオンにする第2オン制御を、前記電磁弁の駆動を開始するために行う駆動開始ステップと、
前記駆動開始ステップで前記第2オン制御が行われてから所定時間が経過した場合、前記第2スイッチング素子に対して、前記ソレノイドコイルを前記駆動電流が前記ソレノイドコイルを流れない非通電状態にするために前記第2スイッチング素子をオフにする第2オフ制御と、前記第2オン制御とを交互に繰り返して行うとともに、前記第1スイッチング素子に対して、前記非通電状態では前記第1スイッチング素子をオンにすることにより前記放電回路に前記電荷を放電させる第1オン制御と、前記通電状態では前記第1スイッチング素子をオフにする第1オフ制御とを交互に繰り返して行うパルス状通電ステップと、
前記出力信号に基づいて、前記第1電圧が前記第2電圧より高い第1状態から、前記第1電圧が前記第2電圧より低い第2状態に変化する、電圧の状態変化を検出する状態変化検出ステップと、
を備える、電磁弁の駆動制御方法。
【請求項10】
請求項9に記載の電磁弁の駆動制御方法であって、
前記駆動開始ステップで前記第2オン制御が行われてから前記所定時間が経過する前に、前記状態変化検出ステップで前記状態変化が検出された場合、前記所定時間が経過する前に前記パルス状通電ステップが行われる、電磁弁の駆動制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁弁の信号出力回路および駆動制御方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電磁弁の診断装置が開示されている。ソレノイドに電力が供給されると、初めはソレノイド電流が増加する。その後、ソレノイド電流は、減少してから再び増加する。こうしたソレノイド電流の波形の基準特性が予め得られている。電磁弁の動作中に検出したソレノイド電流の波形がその基準特性に対して変化する場合、電磁弁が劣化していると診断される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
中国特許出願公開第110998761号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来より、電磁弁の消費電力低減のため、電磁弁の駆動が開始された後、電磁弁を駆動するソレノイドコイルは、周期パルス状に通電されている。周期パルス状の通電においては、ソレノイドコイルを駆動電流が流れる通電状態と、ソレノイドコイルを駆動電流が流れない非通電状態とが交互に繰り返される。特許文献1に開示された電磁弁の診断装置によると、電磁弁が弁開状態にならずに弁閉状態のままとなる異常が発生しても、周期パルス状の通電により、開弁時と同様の駆動電流の増減が検出され得る。その場合、電磁弁が弁開状態になったと誤って検出されるという課題がある。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様は、電磁弁の信号出力回路であって、第1コンデンサを有し、電磁弁を駆動するソレノイドコイルを流れる駆動電流に応じた入力電圧を平滑化する第1平滑回路と、第2コンデンサを有し、前記入力電圧を平滑化し、前記第1平滑回路より時定数が大きい第2平滑回路と、前記第1平滑回路により前記入力電圧が平滑化された第1電圧が入力する第1入力端子と、前記第2平滑回路により前記入力電圧が平滑化された平滑電圧に応じた第2電圧が入力する第2入力端子と、前記第1電圧と前記第2電圧との比較に基づく出力信号を出力する出力端子とを有する比較器と、前記第2コンデンサに接続され、前記第2コンデンサに蓄積された電荷を放電するか否かを切り替える放電回路と、を備え、前記放電回路は、直列に接続された第1スイッチング素子と放電抵抗とを有する。
【0007】
本発明の第2の態様は、第1の態様による電磁弁の信号出力回路を有する駆動回路による電磁弁の駆動制御方法であって、前記ソレノイドコイルを、前記駆動電流が前記ソレノイドコイルを流れる通電状態にするため、前記ソレノイドコイルに接続された第2スイッチング素子をオンにする第2オン制御を、前記電磁弁の駆動を開始するために行う駆動開始ステップと、前記駆動開始ステップで前記第2オン制御が行われてから所定時間が経過した場合、前記第2スイッチング素子に対して、前記ソレノイドコイルを前記駆動電流が前記ソレノイドコイルを流れない非通電状態にするために前記第2スイッチング素子をオフにする第2オフ制御と、前記第2オン制御とを交互に繰り返して行うとともに、前記第1スイッチング素子に対して、前記非通電状態では前記第1スイッチング素子をオンにすることにより前記放電回路に前記電荷を放電させる第1オン制御と、前記通電状態では前記第1スイッチング素子をオフにする第1オフ制御とを交互に繰り返して行うパルス状通電ステップと、前記出力信号に基づいて、前記第1電圧が前記第2電圧より高い第1状態から、前記第1電圧が前記第2電圧より低い第2状態に変化する、電圧の状態変化を検出する状態変化検出ステップと、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ソレノイドコイルに周期パルス状の通電が行われた場合であっても、弁閉状態の電磁弁が弁開状態になったと誤って検出されることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、電磁弁の駆動回路を例示する図である。
図2は、電磁弁が正常に開弁する場合における第1電圧および第2電圧の時刻に応じた変化を例示する図である。
図3は、電磁弁が正常に開弁しない場合における第1電圧および第2電圧の時刻に応じた変化を例示する図である。
図4は、電磁弁の駆動制御処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図5は、電磁弁の駆動制御処理の処理手順の別例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、電磁弁10の駆動回路20を例示する図である。駆動回路20は、電源Eと、電磁弁10を駆動するソレノイドコイル30と、本発明の一実施の形態による信号出力回路40と、増幅器80とを有する。
(【0011】以降は省略されています)

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