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公開番号
2025082834
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-29
出願番号
2024199601
出願日
2024-11-15
発明の名称
糖尿病又は肥満の治療のための化合物
出願人
イーライ リリー アンド カンパニー
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07K
14/575 20060101AFI20250522BHJP(有機化学)
要約
【課題】コルチコトロピン放出ホルモン受容体-2(CRHR2)において活性を有する新規ウロコルチン-2ポリペプチド、薬学的組成物及びその使用方法の提供。
【解決手段】ポリペプチド又はその薬学的に許容される塩であって、X1X2X3X4X5X6IVTSX11DX13PX15X16X17LX19X20X21X22EQEX26X27EKX30X31QQAX35EX37X38EILAQVを含み、X1が、Pyr、E、γEであるか又は存在せず、X2が、Gであるか又は存在せず、X3が、G、Sであるか又は存在せず、X4が、S、P、Gであるか又は存在せず、X5が、S、Pであるか又は存在せず、X6が、G、S、Pであるか又は存在せず、N末端アミノ酸が、任意選択で、N-アシル化、N-アセチル化又はN-メチル化されており、C末端アミノ酸が、任意選択で、アミド化されている、ポリペプチド又はその薬学的に許容される塩である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリペプチド、又はその薬学的に許容される塩であって、
X
1
X
2
X
3
X
4
X
5
X
6
IVTSX
11
DX
13
PX
15
X
16
X
17
LX
19
X
20
X
21
X
22
EQEX
26
X
27
EKX
30
X
31
QQAX
35
EX
37
X
38
EILAQV(配列番号68)を含み、
X
1
が、Pyr、E、γEであるか、又は存在せず、
X
2
が、Gであるか、又は存在せず、
X
3
が、G、Sであるか、又は存在せず、
X
4
が、S、P、Gであるか、又は存在せず、
X
5
が、S、Pであるか、又は存在せず、
X
6
が、G、S、Pであるか、又は存在せず、
X
11
が、L又はαMeLであり、
X
13
が、V又はD-Valであり、
X
15
が、T又はIであり、
X
16
が、Aib又はGであり、
X
17
が、L又はαMeLであり、
X
19
が、Q又はEであり、
X
20
が、K又はIであり、
続きを表示(約 1,900 文字)
【請求項2】
a)X
1
が、存在せず、X
2
が、存在せず、X
3
が、Gであり、X
4
が、Sであり、X
5
が、Pであり、X
6
が、Sであり、X
11
が、αMeLであり、X
13
が、Vであり、X
15
が、Tであり、X
16
が、Aibであり、X
17
が、αMeLであり、X
19
が、Qであり、X
20
が、Kであり、X
21
が、I若しくはLであり、X
22
が、Lであり、X
26
が、Rであり、X
27
が、Aであり、X
30
が、Aであり、X
31
が、Rであり、X
35
が、Kであり、X
37
が、Aであり、X
38
が、Aであるか、又は
b)X
1
が、Pyrであり、X
2
が、Gであり、X
3
が、Sであり、X
4
が、Pであり、X
5
が、Sであり、X
6
が、Gであり、X
11
が、αMeLであり、X
13
が、Vであり、X
15
が、Tであり、X
16
が、Aibであり、X
17
が、αMeLであり、X
19
が、Qであり、X
20
が、Kであり、X
21
が、Iであり、X
22
が、Lであり、X
26
が、Rであり、X
27
が、Aであり、X
30
が、Aであり、X
31
が、Rであり、X
35
が、Kであり、X
37
が、Aであり、X
38
が、Aであるか、又は
c)X
1
が、γEであるか、若しくは存在せず、X
2
が、存在せず、X
3
が、Gであり、X
4
【請求項3】
前記ポリペプチドの半減期を増加させるための手段を更に含む、請求項1若しくは2に記載のポリペプチド、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
前記ポリペプチドの前記半減期を増加させるための前記手段が、脂肪酸であり、前記脂肪酸が、直接結合を介して、又はアミノ酸と前記脂肪酸との間のリンカーを介して、コンジュゲーションに利用可能な官能基を有する前記アミノ酸において前記ポリペプチドとコンジュゲートする、請求項3に記載のポリペプチド、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
前記ポリペプチドが、ポリペプチドc)であり、X
1
が、γEである、請求項2に記載のポリペプチド、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
前記N末端アミノ酸が、前記N末端アミノ酸とコンジュゲートした脂肪酸を介して、直接結合を介して、又は前記アミノ酸と前記脂肪酸との間のリンカーを介して、N-アシル化されている、請求項5に記載のポリペプチド、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
前記ポリペプチドが、ポリペプチドa)、b)、d)、e)、f)、及びg)からなる群から選択され、前記ポリペプチドが、X
35
においてKとコンジュゲートした脂肪酸を更に含み、前記脂肪酸が、直接結合を介して、又はKと前記脂肪酸との間のリンカーを介して、Kのイプシロン-アミノ基とコンジュゲートする、請求項2に記載のポリペプチド、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項8】
前記N末端アミノ酸が、N-アセチル化されている、請求項7に記載のポリペプチド、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項9】
前記N末端アミノ酸が、N-メチル化されている、請求項7に記載のポリペプチド、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項10】
前記C末端アミノ酸が、アミド化されている、請求項6、8、若しくは9のいずれか一項に記載のポリペプチド、又はその薬学的に許容される塩。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本出願は、ST.26 XMLフォーマットのシーケンスリストと一緒に出願されている。シーケンスリストは、2024年10月31日に作成された「30698 WO SL」と題されるファイルとして準備され、2.48メガバイトのサイズである。ST.26 XMLフォーマットのシーケンスリスト情報は、上記特許出願の内容全体を参照により本明細書に援用する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【0002】
本開示は、コルチコトロピン放出ホルモン受容体-2(corticotropin-releasing hormone receptor-2、CRHR2)において活性を有するポリペプチド、そのポリペプチドを含む薬学的組成物、及びそれに関連する障害を治療するためにそのポリペプチドを使用する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
糖尿病、肥満、及び慢性腎疾患(chronic kidney disease、CKD)は、それに関連する重大な健康課題を伴う世界中で蔓延している疾患である。それらは別々の疾患であるが、多くの場合、共存症として一緒に起こる。
【0004】
糖尿病は、膵臓が十分なインスリンを産生しない場合、又は身体が産生するよりも多くのインスリンを必要とする場合のいずれかに起こる代謝障害であり、高血糖症(hyperglycemia)又は高血糖(high blood glucose)につながる。2021年に、米国疾病管理予防センター(U.S.Centers for Disease Control and Prevention、CDC)は、米国人口のうち、米国人口の8.9%に相当する約2,970万人が糖尿病と診断されたと推定した。更に憂慮すべきことに、米国の18歳以上の成人のうち、人口の約38.0%が前糖尿病であると推定されている。主な危険因子糖尿病のうちの1つは、肥満である。
【0005】
肥満は、脂肪組織量の過剰な蓄積をもたらす内科的障害である。今日、肥満は、CDCが成人人口の約40%に影響を及ぼすと概算する世界的な公衆衛生上の懸念事項である。更に、肥満は、高コスト並びに重篤な望ましくない健康転帰及び病的状態に関連する。一部の肥満患者は、肥満のサブセット、例えば、高い体脂肪及び低い筋肉量を伴う状態であるサルコペニア肥満を有すると更に特徴付けることができる。肥満及びサルコペニア肥満の両方が、2型真性糖尿病(Type 2 diabetes mellitus、T2DM)、高血圧、及び心血管疾患などの代謝問題につながる可能性がある。したがって、肥満を有する全ての患者にとって、質が高い減量、すなわち、除脂肪組織への影響がないか又は最小限である脂肪組織の喪失が重要である。
【0006】
更に、糖尿病及び肥満の両方が、腎機能の進行性喪失を特徴とする状態である慢性腎疾患(CKD)の危険因子である。経時的に、CKDを有する個体は、アルブミン尿、タンパク尿、血清クレアチニン、及び/又は腎組織病理学的病変の増加を経験する。多くの患者にとって、CKDは最終的に、末期腎疾患(end stage renal disease、ESRD)に進行し、透析又は腎臓移植のいずれかを必要とする。
【0007】
糖尿病、肥満、及び/又は慢性腎疾患に対処することに関連する課題には、各患者の特定の疾患に寄与する根本的な要因(例えば、高血糖(high blood sugar)、過体重、除脂肪量と比較して過剰な脂肪量の存在)のうちの1つ以上に対処する必要性が含まれる。
【0008】
現在、糖尿、肥満、及び/又は慢性腎疾患を有する患者は、インクレチンアゴニスト(例えば、リラグルチド、チルゼパチド、セマグルチド)、アミリンアゴニスト(例えば、プラムリンチド)、DPP-4阻害剤、メトホルミン、インスリン、及び多くの他のものを含む、多数の治療選択肢を有する。しかしながら、現在利用可能な治療は、一部の患者において、短い半減期、頻繁な投薬を必要とすること、不快な副作用、例えば、胃腸障害、嘔吐、及び/若しくは低血糖反応、免疫原性反応、並びに/又は病態に関連する1つ以上の補因子を効果的に治療することができないこと(例えば、高血糖、過体重、除脂肪量と比較して過剰な脂肪量の存在)を含む、数多くの課題を提示し得る。
【0009】
ヒトウロコルチン-2(urocortin-2、UCN2)は、38アミノ酸の内因性ペプチド(配列番号53)である。これは、哺乳動物において見出される3つの知られている内因性ウロコルチン(UCN1及びUCN3がその他である)のうちの1つであり、コルチコトロピン放出ホルモン(corticotropin releasing hormone、CRH)ファミリーの一部である。ウロコルチンペプチドは、CRHR1及び/又はCRHR2として知られているCRH受容体を通して作用する短時間作用型ペプチドである。UCN2は、Gタンパク質共役受容体コルチコトロピン放出ホルモン受容体2(corticotropin releasing hormone receptor 2、CRHR2)に対するリガンドとしてのその作用を通してインスリン感受性及び耐糖能を改善することが報告されており、したがって、CRHR2受容体において活性を有するポリペプチドが、糖尿病及び関連疾患のための治療として模索されている。Chen et.al 16580-16585(2006)。しかしながら、ウロコルチン類似体が当該技術分野で知られているが(例えば、米国特許第10,894,817号(Alsina-Fernandez,Eli Lilly)、国際公開第2023/285334号(Li,Novo Nordisk)、国際公開第2023/161229号(Janiak,Corteria Pharmaceuticals)を参照のこと)、ウロコルチン類似体は、今のところ医療用として認可されていない。
【0010】
それを考慮して、CRH2受容体において活性を有するポリペプチドが必要とされている。具体的には、除脂肪量を維持しながら肥満、糖尿病、及び/又はCKDを治療することができる治療化合物が必要とされている。更に、以下の特性のうちの1つ以上を含む化合物が必要とされている:好都合なインビトロ免疫原性プロファイル、CHRH2受容体に対する選択的効力、内因性ヒトウロコルチンと比較して改善されたPK(半減期)、脂肪量と比較して除脂肪量の維持が見られる質が高い減量、及び好適な発達特性(例えば、会合状態)。
【発明の概要】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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