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公開番号2025080220
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-23
出願番号2024178839
出願日2024-10-11
発明の名称板金の溶接方法、加工プログラムの作成方法及び加工プログラム作成装置
出願人株式会社アマダ
代理人個人,個人,個人
主分類B23K 26/21 20140101AFI20250516BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】めっき鋼板を切断して切断面を溶接する場合であっても溶接品質を向上させることができる。
【解決手段】板金の溶接方法は、めっき層が形成された母材から板金を切り出して溶接するための加工プログラムを取得し、取得した加工プログラムから板金を切断する切断位置を取得し、取得した切断位置の中から溶接される切断位置である溶接切断位置を特定し、特定した溶接切断位置の両側に、レーザ加工機100からレーザビームを照射する照射領域を設定し、設定した照射領域にレーザビームを照射してめっき層を除去し、切断位置にレーザビームを照射して母材から板金を切り出し、切り出された板金を溶接する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
めっき層が形成された母材から板金を切り出して溶接するための加工プログラムを取得し、
取得した前記加工プログラムから前記板金を切断する切断位置を取得し、
取得した前記切断位置の中から、溶接される切断位置である溶接切断位置を特定し、
特定した前記溶接切断位置の両側に、レーザ加工機からレーザビームを照射する照射領域を設定し、
設定した前記照射領域にレーザビームを照射して前記めっき層を除去し、
前記切断位置にレーザビームを照射して前記母材から前記板金を切り出し、
切り出された前記板金を溶接する
板金の溶接方法。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記溶接切断位置の両側に所定幅の前記照射領域を設定する
請求項1に記載の板金の溶接方法。
【請求項3】
前記加工プログラムから前記溶接切断位置に接して前記板金の表面に溶接が行われる溶接範囲を取得し、
取得した前記溶接範囲に前記照射領域を設定し、
前記溶接切断位置の前記溶接範囲に対して反対側に所定幅の前記照射領域を設定する
請求項1に記載の板金の溶接方法。
【請求項4】
前記所定幅は、前記レーザビームのレーザ切断時のビーム径以上に設定される
請求項2または3に記載の板金の溶接方法。
【請求項5】
前記レーザビームを所定の振動幅で振動させ、前記板金の表面に形成されるビームスポットを、前記レーザビームの進行方向に対して垂直方向に振動させることによって、前記めっき層を除去する
請求項1~3のいずれか1項に記載の板金の溶接方法。
【請求項6】
前記レーザビームを所定の振動幅で振動させ、前記板金の表面に形成されるビームスポットを、前記レーザビームの進行方向に半円を描くように振動させることによって、前記めっき層を除去する
請求項1~3のいずれか1項に記載の板金の溶接方法。
【請求項7】
前記溶接範囲に設定された前記照射領域に前記レーザビームを照射して前記めっき層を除去し、
除去した前記めっき層の金属成分で前記溶接範囲の周囲に突起を形成し、
形成した前記突起で前記板金の位置合わせを行って前記板金を溶接する
請求項3に記載の板金の溶接方法。
【請求項8】
めっき層が形成された母材から切り出された板金で形成された製品の設計データを取得し、
前記設計データに基づいて、前記製品のエッジ部の中から、溶接される溶接エッジ部を特定し、
特定した前記溶接エッジ部で接合される複数の前記板金の切断面に接して、前記めっき層を除去するめっき除去領域を設定し、
前記めっき除去領域が設定された前記板金の展開図を生成し、
生成した前記展開図に基づいて、前記母材から前記板金を切り出して溶接するための加工プログラムを作成する
加工プログラムの作成方法。
【請求項9】
前記めっき除去領域には、前記板金を切り出すときに溶融した前記めっき層の金属成分が切断面に流れ込まないように設定される切断部めっき除去領域と、前記板金の切断面が接合される前記板金の表面部分に設定される接合部めっき除去領域とがあり、
前記溶接エッジ部で接合される複数の前記板金の接合状態に基づいて、前記切断部めっき除去領域と前記接合部めっき除去領域とを設定する請求項8に記載の加工プログラムの作成方法。
【請求項10】
めっき層が形成された母材から切り出された板金で形成された製品の設計データを取得し、
前記設計データに基づいて、前記製品のエッジ部の中から、溶接される溶接エッジ部を特定し、
特定した前記溶接エッジ部で接合される複数の前記板金の切断面に接して、前記めっき層を除去するめっき除去領域を設定し、
前記めっき除去領域が設定された前記板金の展開図を生成し、
生成した前記展開図に基づいて、前記母材から前記板金を切り出して溶接するための加工プログラムを作成する
加工プログラム作成装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、板金の溶接方法、加工プログラムの作成方法及び加工プログラム作成装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、めっき鋼板をレーザビームで切断するレーザ切断加工方法が開示されている。特許文献1に開示されたレーザ切断加工方法では、レーザビームの照射によって溶融しためっき層含有金属を、めっき鋼板の切断面へ流れ込ませている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-69457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来のレーザ切断加工方法では、溶融しためっき層含有金属を切断面へ流れ込ませているので、めっき層含有金属が流れ込んだ切断面を溶接すると、溶接品質が低下してしまい、改善の余地があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一又はそれ以上の実施形態の第1の態様は、めっき層が形成された母材から板金を切り出して溶接するための加工プログラムを取得し、取得した前記加工プログラムから前記板金を切断する切断位置を取得し、取得した前記切断位置の中から、溶接される切断位置である溶接切断位置を特定し、特定した前記溶接切断位置の両側に、レーザ加工機からレーザビームを照射する照射領域を設定し、設定した前記照射領域にレーザビームを照射して前記めっき層を除去し、前記切断位置にレーザビームを照射して前記母材から前記板金を切り出し、切り出された前記板金を溶接する板金の溶接方法である。
【0006】
一又はそれ以上の実施形態の第2の態様は、めっき層が形成された母材から切り出された板金で形成された製品の設計データを取得し、前記設計データに基づいて、前記製品のエッジ部の中から、溶接される溶接エッジ部を特定し、特定した前記溶接エッジ部で接合される複数の前記板金の切断面に接して、前記めっき層を除去するめっき除去領域を設定し、前記めっき除去領域が設定された前記板金の展開図を生成し、生成した前記展開図に基づいて、前記母材から前記板金を切り出して溶接するための加工プログラムを作成する加工プログラムの作成方法である。
【0007】
一又はそれ以上の実施形態の第3の態様は、めっき層が形成された母材から切り出された板金で形成された製品の設計データを取得し、前記設計データに基づいて、前記製品のエッジ部の中から、溶接される溶接エッジ部を特定し、特定した前記溶接エッジ部で接合される複数の前記板金の切断面に接して、前記めっき層を除去するめっき除去領域を設定し、前記めっき除去領域が設定された前記板金の展開図を生成し、生成した前記展開図に基づいて、前記母材から前記板金を切り出して溶接するための加工プログラムを作成する
加工プログラム作成装置である。
【0008】
一又はそれ以上の実施形態に係る板金の溶接方法によれば、溶接される切断位置の両側のめっき層を予め除去するので、切断時に溶融しためっき層の金属成分が切断面へ流れ込むことを防止できる。したがって、めっき鋼板を切断して切断面を溶接する場合であっても溶接品質を向上させることができる。
【発明の効果】
【0009】
一又はそれ以上の実施形態に係る板金の溶接方法によれば、めっき鋼板を切断して切断面を溶接する場合であっても溶接品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、第1実施形態に係る板金の溶接方法に用いるレーザ加工機の全体的な構成を示す図である。
図2は、第1実施形態に係る板金の溶接方法に用いるレーザ加工機のコリメータユニット及び加工ヘッドの詳細な構成を示す斜視図である。
図3は、ビーム振動機構によるレーザビームの板金への照射位置の変位を説明するための図である。
図4は、第1実施形態に係る板金の溶接処理の処理手順を示すフローチャートである。
図5は、第1実施形態に係る板金の溶接方法による板金のめっき層を除去する方法を説明するための図である。
図6は、第1実施形態に係る板金の溶接方法による板金の溶接の一例を示す図である。
図7は、第1実施形態に係る板金の溶接方法による板金の溶接部分を拡大して上方から見た図である。
図8は、第1実施形態に係る板金の溶接方法による板金のめっき層を除去する方法を説明するための図である。
図9は、第1実施形態に係る板金の溶接方法に用いるレーザ加工機のレーザビームの振動方法を説明するための図である。
図10は、第1実施形態に係る板金の溶接方法に用いるレーザ加工機のレーザビームの振動方法を説明するための図である。
図11は、第1実施形態に係る板金の溶接方法による板金の位置合わせの方法を説明するための図である。
図12は、第2実施形態に係る加工プログラムの作成方法で用いるレーザ加工機の全体的な構成を示す図である。
図13は、第2実施形態に係る加工プログラム作成処理の処理手順を示すフローチャートである。
図14は、第2実施形態に係る加工プログラム作成装置に表示される表示画面の一例を示す図である。
図15は、片引きの場合の板金の接合状態を示す図である。
図16は、半引きの場合の板金の接合状態を示す図である。
図17は、第2実施形態に係る加工プログラム作成装置に表示される3Dモデルの一例を示す図である。
図18は、第2実施形態に係る加工プログラム作成装置に表示される3Dモデルの一例を示す図である。
図19は、第2実施形態に係る加工プログラム作成装置で生成された展開図の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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