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公開番号2025078233
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-20
出願番号2023190662
出願日2023-11-08
発明の名称歯ブラシ及び歯ブラシの製造方法
出願人サンスター株式会社
代理人弁理士法人柳野国際特許事務所
主分類A46B 5/00 20060101AFI20250513BHJP(ブラシ製品)
要約【課題】把持性を高めつつ、重量バランスも良好に保つことができ、磨きやすく、品質や外観も良好に維持でき、コストやプラスチック使用量の増大も防止できる歯ブラシを提供せんとする。
【解決手段】空洞部S1の内壁を構成する凹部410、420を内面側に有する複数の樹脂成形体41、42を、各凹部の開口を向き合わせた状態に組み合わせて構成されるハンドル基材部4と、前記ハンドル基材部4の前記樹脂成形体同士の接合部分に被覆される、二次樹脂またはエラストマーからなる接合被覆部51とからハンドル体Hを構成した。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
毛束が植設されるヘッド部と、内部に空洞部を有するハンドル体とを備える歯ブラシであって、
前記ハンドル体が、
前記空洞部の内壁を構成する凹部を内面側に有する複数の樹脂成形体を、各凹部の開口を向き合わせた状態に組み合わせてなるハンドル基材部と、
前記ハンドル基材部の前記樹脂成形体同士の接合部分を被覆する、二次樹脂またはエラストマーからなる接合被覆部とを備えていることを特徴とする歯ブラシ。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記樹脂成形体の凹部の開口縁部に、互いに開口が向き合う相手の樹脂成形体の開口縁部との間で内外に重なるように嵌合して前記接合部分を構成する嵌合片が突設されている、請求項1記載の歯ブラシ。
【請求項3】
前記ハンドル基材部の外周面における前記接合部分に沿って、前記内外に重なる嵌合片のうち外側の嵌合片を底面とする凹条が設けられ、
前記接合被覆部が、前記凹条内を埋めるように被覆している、請求項2記載の歯ブラシ。
【請求項4】
前記樹脂成形体の外面側の所定領域に、周方向に延びる凹溝が形成されており、
前記ハンドル基材部の前記接合被覆部に連続して形成され、各前記樹脂成形体の前記凹溝を埋めるように被覆してグリップ部を構成する、二次樹脂またはエラストマーからなるグリップ被覆部をさらに備えている、請求項1記載の歯ブラシ。
【請求項5】
前記樹脂成形体の前記所定領域の内面側に、軸方向に直交する横方向に延びる補強リブが設けられている、請求項4記載の歯ブラシ。
【請求項6】
互いに向き合う一方の前記樹脂成形体の前記所定領域の内側面に突起が設けられ、他方の前記樹脂成形体の前記所定領域の内側面に、前記突起が嵌挿される筒状突起が設けられている、請求項4記載の歯ブラシ。
【請求項7】
毛束が植設されるヘッド部と、内部に空洞部を有するハンドル体とを備える歯ブラシの製造方法であって、
前記ハンドル体が、
前記空洞部の内壁を構成する凹部を内面側に有する複数の樹脂成形体を成形し、
前記複数の樹脂成形体の各凹部の開口を向き合わせた状態に組み合わせることでハンドル基材部を形成し、
該ハンドル基材部の前記樹脂成形体同士の接合部分に対し、二次樹脂またはエラストマーを射出成形により被覆して接合被覆部を形成し、
これにより前記ハンドル基材部および前記接合被覆部からなる前記ハンドル体を構成してなる、歯ブラシの製造方法。
【請求項8】
前記樹脂成形体の凹部の開口縁部に、互いに開口が向き合う相手の樹脂成形体の開口縁部との間で内外に重なるように嵌合して前記接合部分を構成する嵌合片が突設され、且つ、前記ハンドル基材部の外周面における前記接合部分に沿って、前記内外に重なる嵌合片のうち外側の嵌合片を底面とする凹条が設けられ、
前記射出成形により、前記凹条内を埋めるように前記二次樹脂またはエラストマーを被覆する、請求項7記載の歯ブラシの製造方法。
【請求項9】
前記樹脂成形体の外面側の所定領域に、周方向に延びる凹溝が形成されており、
前記射出成形により、前記二次樹脂またはエラストマーを前記凹条とともに前記凹溝も埋めるように被覆することで、前記接合被覆部に連続したグリップ被覆部を形成する、
請求項8記載の歯ブラシの製造方法。
【請求項10】
前記樹脂成形体の前記所定領域の内面側に、軸方向に直交する横方向に延びる補強リブが設けられ、
前記二次樹脂またはエラストマーを、射出成形金型における前記補強リブに対面する位置に設けた射出ゲートより射出してなる、請求項9記載の歯ブラシの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、毛束が植設されたヘッド部と、該ヘッド部に連設されたハンドル体を備えた歯ブラシに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、歯ブラシのハンドルは、把持性を高めるために厚肉に設計される。特に握力が低下した人には通常よりも太くことが望ましい。しかしながら、とくに薄型ヘッドでネック部も細い歯ブラシの場合においては、ヘッド部やネック部が軽い分、重量のバランスがハンドル側に偏る傾向にあり、さらにハンドルを太くすると、重量バランスが過度にハンドル側に偏る。その結果、ヘッド側が不安定になる等により、磨きにくくなるという問題があった。また、ハンドルを太くした分、プラスチックの使用量も多くなる。
【0003】
これに対し、ハンドル部をブロー成形で構成した歯ブラシも提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。これによれば、ハンドル部に中空部が形成され、重量の増加を抑えつつハンドル外径を大きくして把持性を高めることが可能となる。
【0004】
しかしながら、このようなブロー成形はハンドル部の肉厚のコントロールが難しく、強度その他の品質の維持が難しいという問題がある。このようにハンドル部に中空部を形成する方法としては、他に中空部を形成する分割パーツを樹脂成形したうえ、超音波溶着により接合加工することや、アセンブリによる組立も考えられる。しかし、接合部を綺麗に仕上げることが難しく、後加工が必要でコストも高くなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2015/137180号パンフレット
特開2016-179011号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、把持性を高めつつ、重量バランスも良好に保つことができ、磨きやすく、品質や外観も良好に維持でき、コストやプラスチック使用量の増大も防止できる歯ブラシを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者はかかる現況に鑑み、鋭意検討した結果、複数の樹脂成形体を組み合わせて中空部を形成することにより、ブロー成形に比べて設定どおりの肉厚を有するハンドル体の基本部分を構成することができ、且つ、その接合部分に二次樹脂またはエラストマーの接合被覆部を設けることで、後加工することなく綺麗な接合部が形成され、コスト増も回避できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、以下の発明を包含する。
(1) 毛束が植設されるヘッド部と、内部に空洞部を有するハンドル体とを備える歯ブラシであって、前記ハンドル体が、前記空洞部の内壁を構成する凹部を内面側に有する複数の樹脂成形体を、各凹部の開口を向き合わせた状態に組み合わせてなるハンドル基材部と、前記ハンドル基材部の前記樹脂成形体同士の接合部分を被覆する、二次樹脂またはエラストマーからなる接合被覆部とを備えていることを特徴とする歯ブラシ。
【0009】
(2) 前記樹脂成形体の凹部の開口縁部に、互いに開口が向き合う相手の樹脂成形体の開口縁部との間で内外に重なるように嵌合して前記接合部分を構成する嵌合片が突設されている、(1)記載の歯ブラシ。
【0010】
(3) 前記ハンドル基材部の外周面における前記接合部分に沿って、前記内外に重なる嵌合片のうち外側の嵌合片を底面とする凹条が設けられ、前記接合被覆部が、前記凹条内を埋めるように被覆している、(2)記載の歯ブラシ。
(【0011】以降は省略されています)

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