TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025076923
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-16
出願番号2023188886
出願日2023-11-02
発明の名称座標統一型計測システム及び座標統一型計測方法
出願人大豊建設株式会社
代理人弁理士法人パテントボックス
主分類E21D 9/093 20060101AFI20250509BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】任意の位置のテールクリアランス計測、セグメントの真円度、及び/又は、セグメント前端部の面向き計測を行える計測装置を提供する。
【解決手段】座標統一型計測システムUは、非接触式の距離センサ41と、距離センサ41を回動させる回動機構42と、回動機構42による距離センサ41の回動位置を検出する回動位置検出部43と、を有する、複数の計測部40、・・・と;複数の計測部40、・・・それぞれの位置及び回転方向を特定するための、1つ又は複数の視準部30と;1つ又は複数の視準部30の位置及び向きを計測するためのトータルステーションTSと;セグメントの端面上の複数点の計測結果と、スキンプレートの内面上の複数点の計測結果と、に基づいてテールクリアランスなどを演算する制御部60と;を備え、制御部60は、1つ又は複数の視準部30の位置及び向きに基づいて、複数の計測部40の位置及び回転方向を統一座標系において特定するようになっている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
シールド掘進機のテールクリアランス、及び/又は、セグメントの端面を計測する座標統一型計測システムであって、
非接触式の距離センサと、前記距離センサを回動させる回動機構と、前記回動機構による前記距離センサの回動位置を検出する回動位置検出部と、を有する、複数の計測部と;
複数の前記計測部それぞれの位置及び回転方向を特定するための、1つ又は複数の視準部と;
1つ又は複数の前記視準部の位置及び向きを計測するためのトータルステーションと;
前記セグメントの端面上の複数点の計測結果と、前記スキンプレートの内面上の複数点の計測結果と、に基づいてテールクリアランス、セグメントの真円度、及び/又は、セグメントの面向きを演算する演算部と;を備え、
前記演算部は、1つ又は複数の前記視準部の位置及び向きに基づいて、複数の前記計測部の位置及び回転方向を統一座標系において特定するようになっている、座標統一型計測システム。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
1つ又は複数の前記視準部は、複数の前記計測部それぞれの位置及び回転方向を特定するための特定手段と、前記視準部それ自身の位置及び向きを前記トータルステーションによって計測されるための被計測手段と、を備える、請求項1に記載された、座標統一型計測システム。
【請求項3】
1つ又は複数の前記視準部は、前記特定手段として格子状の目盛が描画された視準板を有するとともに、前記被計測手段として前記視準板に固定されたポールと前記ポールに固定されたプリズムを有する、請求項2に記載された、座標統一型計測システム。
【請求項4】
前記計測部は、少なくとも3つあり、それぞれ前記シールド掘進機の断面における、上端位置近傍、右端位置近傍、下端位置近傍、又は、左端位置近傍に配置されている、請求項3に記載された、座標統一型計測システム。
【請求項5】
前記演算部は、演算されたテールクリアランスに基づいて、前記セグメントの断面形状として楕円形状を演算するようになっている、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載された、座標統一型計測システム。
【請求項6】
前記演算部は、演算されたテールクリアランスに基づいて、前記シールド掘進機の断面形状として楕円形状を演算するようになっている、請求項5に記載された、座標統一型計測システム。
【請求項7】
前記距離センサは、シールド掘進機の円周方向について、シールド掘進機の2つのシールド推進ジャッキの略中間位置に配置されている、請求項6に記載された、座標統一型計測システム。
【請求項8】
前記演算部は、前記セグメントの端面上の複数点の計測結果に基づいて線分Laを演算し、前記スキンプレートの内面上の複数点の計測結果に基づいて線分Lbを演算し、前記線分Laと前記線分Lbの交点に基づいて前記セグメントの切羽側のテールクリアランスを演算するようになっている、請求項7に記載された、座標統一型計測システム。
【請求項9】
前記演算部は、前記セグメントの端面上の複数点の計測結果に基づいて線分Laを演算し、前記スキンプレートの内面上の複数点の計測結果に基づいて線分Lbを演算し、前記線分Laと前記線分Lbの交点と、前記線分Laと前記線分Lbのなす角度と、に基づいて前記セグメントの坑口側のテールクリアランスを演算するようになっている、請求項7に記載された、座標統一型計測システム。
【請求項10】
請求項5に記載された座標統一型計測システムを用いた座標統一型計測方法であって、
複数の前記計測部を設置する工程と、
複数の前記計測部が、1つ又は複数の視準部を計測する工程と、
前記トータルステーションが、1つ又は複数の視準部を計測する工程と、
前記演算部が、複数の前記計測部の位置及び回転方向を統一座標系において特定する工程と、
位置及び回転方向を統一座標系において特定された複数の前記計測部が、テールクリアランス及び/又はセグメントの端面を計測する工程と、
を備える、座標統一型計測方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触で任意位置のテールクリアランス、セグメントの真円度、及び/又は、セグメント面向きを計測する複数の計測装置を有する座標統一型計測システム、に関するものである。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、シールド掘進機によってトンネルを掘進する際に、非接触でテールクリアランス、セグメント真円度、又は、セグメント面向きを計測する技術が知られている。ここで、「テールクリアランス」とは、シールド掘進機のスキンプレートとセグメントの隙間を、「セグメント真円度」とは正規の形状に対する扁平の度合いを、「セグメント面向き」とはセグメント前端面の方向を意味している。各測定項目は、曲線施工時などにスキンプレートとセグメントが接触しないように、また、許容範囲内の出来形寸法を確保できるように管理する必要がある。
【0003】
例えば、特許文献1に記載されたテールクリアランス計測装置は、非接触式の距離センサと、距離センサを回動させる回動機構と、回動検出部と、を含む計測部と、テールクリアランスを算出する制御部と、を備えており、この制御部は、セグメントの内面上の複数点の計測結果に基づいてセグメントの内面上の第1線分の位置を取得し、スキンプレートの内面上の複数点の計測結果に基づいてスキンプレートの内面上の第2線分の位置を取得し、第1線分および第2線分の各位置とセグメントの厚みとに基づいてテールクリアランスを算出するようにされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-214834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1を含む従来式のテールクリアランス計測装置は、測定方式や機械能力、障害物(資機材や作業者等)が原因となり、1台の測定装置でセグメント全周を測定することができない。そのため、円周上に複数台の測定装置を使用するなどして、能力の補完や、干渉リスクの排除が必要となる。その場合でも、各測定装置は、それぞれ独立した座標測定値を得ることしかできない。
【0006】
そこで、本発明は、複数台の測定装置の座標を統一することのできる、座標統一型計測システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明の座標統一型計測システムは、シールド掘進機のテールクリアランス、及び/又は、セグメントの端面を計測する座標統一型計測システムであって、非接触式の距離センサと、前記距離センサを回動させる回動機構と、前記回動機構による前記距離センサの回動位置を検出する回動位置検出部と、を有する、複数の計測部と;複数の前記計測部それぞれの位置及び回転方向を特定するための、1つ又は複数の視準部と;1つ又は複数の前記視準部の位置及び向きを計測するためのトータルステーションと;前記セグメントの端面上の複数点の計測結果と、前記スキンプレートの内面上の複数点の計測結果と、に基づいてテールクリアランス、セグメントの真円度、及び/又は、セグメントの面向きを演算する演算部と;を備え、前記演算部は、1つ又は複数の前記視準部の位置及び向きに基づいて、複数の前記計測部の位置及び回転方向を統一座標系において特定するようになっている。
【発明の効果】
【0008】
本発明の座標統一型計測システムは、シールド掘進機のテールクリアランス、及び/又はセグメントの端面を計測する座標統一型計測システムであって、距離センサと、回動機構と、回動位置検出部と、を有する、複数の計測部と;複数の計測部それぞれの位置及び回転方向を特定するための、1つ又は複数の視準部と;1つ又は複数の前記視準部の位置及び向きを計測するためのトータルステーションと;セグメントの端面上の複数点の計測結果と、スキンプレートの内面上の複数点の計測結果と、に基づいてテールクリアランス、セグメントの真円度、及び/又は、セグメントの面向きを演算する演算部と;を備え、演算部は、1つ又は複数の視準部の位置及び向きに基づいて、複数の計測部の位置及び回転方向を統一座標系において特定するようになっている。このような構成であれば、複数台の測定装置の座標を統一することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
シールド掘進機の内部構造を説明する断面図である。
テールクリアランス計測装置の計測部の側面図である。
テールクリアランス計測装置の計測部の斜視図である。
テールクリアランス計測装置のシステム構成を説明するブロック図である。
セグメントの切羽側のテールクリアランスの計算手法の説明図である。
セグメントの坑口側のテールクリアランスの計算手法の説明図である。
実施例2の座標統一型計測システムUの構成を説明する縦断面図である。
実施例2の4つの計測部40の配置を説明する横断面である。
実施例2の座標統一型計測システムUの概念を説明する概念図である。
視準部の構成を説明する正面図である。
視準部の使い方(計測手法)を説明する斜視図である。
楕円の推定方法における扁平量について説明する説明図である。
楕円の推定方法における推定精度について説明する説明図である。
楕円の推定方法において角度によって異なる補正量の表である。
セグメントとシールド機の真円度について説明する正面図である。
円周上の任意位置のテールクリアランスについて説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。ただし、以下の実施例に記載されている構成要素は例示であり、本発明の技術範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。なお、以下では、土圧式シールド1を例として説明するが、他の形式のシールド掘進機であっても本発明を適用できる。以下では、実施例1において基本要素となる単体のテールクリアランス計測装置Sの構成について説明し、実施例2において複数の計測部40、・・・を備える座標統一型計測システムUについて説明する。
【実施例】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許