TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025075229
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-15
出願番号
2023186238
出願日
2023-10-31
発明の名称
内燃機関の制御システム
出願人
三菱自動車工業株式会社
代理人
個人
,
弁理士法人真田特許事務所
主分類
F01M
11/10 20060101AFI20250508BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約
【課題】内燃機関の制御システムに関し、簡素な構成でエアレーション,オイルダイリューションの発生を把握する。
【解決手段】開示の制御システムは、オイルパン6とオイルポンプ10とを有する内燃機関1の制御システムであって、オイルパン6の内部におけるエンジンオイルの油量に対応するセンサ値を取得するレベルセンサ21と、制御装置20とを備える。制御装置20は、オイルポンプ10の吐出量に基づき油量の推定値を算出するとともに、センサ値から推定値を減じた値に基づいて算出される判定値が閾値以上である場合に、エアレーション又はオイルダイリューションが発生したと判断する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
エンジンオイルが貯留されるオイルパンと前記エンジンオイルを圧送するオイルポンプとを有する内燃機関の制御システムであって、
前記オイルパンの内部における前記エンジンオイルの油量に対応するセンサ値を取得するレベルセンサと、
前記オイルポンプの吐出量に基づき前記油量の推定値を算出するとともに、前記センサ値から前記推定値を減じた値に基づいて算出される判定値が閾値以上である場合に、エアレーション又はオイルダイリューションが発生したと判断する制御装置とを備える
ことを特徴とする、内燃機関の制御システム。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記エンジンオイルの油温を検出する油温センサをさらに備え、
前記制御装置は、前記油温が所定油温以下である場合に前記閾値を低下させる
ことを特徴とする、請求項1記載の内燃機関の制御システム。
【請求項3】
前記エンジンオイルが常に循環するメイン通路と、前記メイン通路から分岐するサブ通路と、前記サブ通路を開閉するサブ通路バルブと、を備え、
前記制御装置は、前記サブ通路バルブの閉鎖時と比較して、前記サブ通路バルブの開放時に前記閾値を低下させる
ことを特徴とする、請求項1記載の内燃機関の制御システム。
【請求項4】
前記制御装置は、前記判定値の時間変化を記憶するとともに、前記判定値が前記閾値以上になった時点における前記判定値の時間変化勾配が所定勾配以上である場合に前記エアレーションが発生したと判断し、前記時間変化勾配が前記所定勾配未満である場合に前記オイルダイリューションが発生したと判断する
ことを特徴とする、請求項1記載の内燃機関の制御システム。
【請求項5】
前記オイルポンプから吐出された前記エンジンオイルの流路内での油圧を検出する油圧センサをさらに備え、
前記オイルポンプは、前記油圧センサで検出された前記油圧が目標油圧になるように出力が制御され、
前記制御装置は、前記判定値が前記閾値以上になった場合に、前記出力が所定値以上ならば前記エアレーションが発生したと判断し、前記出力が前記所定値未満ならば前記オイルダイリューションが発生したと判断する
ことを特徴とする、請求項1記載の内燃機関の制御システム。
【請求項6】
前記制御装置は、前記エアレーションが発生したと判断した場合に、前記目標油圧を上昇させる
ことを特徴とする、請求項5記載の内燃機関の制御システム。
【請求項7】
シリーズ走行が可能なハイブリッド車両に搭載される内燃機関の制御システムであって、
前記制御装置は、シリーズ走行中に前記エアレーションが発生したと判断した場合に、前記内燃機関のエンジン回転数を低下させるとともにエンジントルクを上昇させる
ことを特徴とする、請求項4又は5記載の内燃機関の制御システム。
【請求項8】
前記制御装置は、前記オイルダイリューションが発生したと判断した場合に、オイルクーラによる前記エンジンオイルの冷却能力を低下させる
ことを特徴とする、請求項4又は5記載の内燃機関の制御システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本件は、オイルパンとオイルポンプとを有する内燃機関の制御システムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
内燃機関のクランクケースの下部には、器状のオイルパンが設けられる。オイルパンの内部には、内燃機関の各種摺動部品を潤滑,冷却するためのエンジンオイルが貯留される。エンジンオイルは、例えば内燃機関や電動機で駆動されるオイルポンプによってオイルパンの内部から吸引され、各種摺動部品へ向かうオイル流路の内部に吐出される。各種摺動部品を潤滑,冷却した後のエンジンオイルは、再びオイルパンの内部に収集される(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-151296号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
オイルパンの内部に貯留されるエンジンオイルは、クランクシャフトやカウンターシャフトの回転により攪拌されることから、エアレーション(内燃機関の作動状態に悪影響を与える可能性が現れる程度の量の気泡がエンジンオイルに混入する現象)が発生することがある。また、内燃機関のシリンダとピストンとの隙間からオイルパンの内部に燃料成分が落下し、オイルダイリューション(内燃機関の作動状態に悪影響を与える可能性が現れる程度の量の燃料成分がエンジンオイルに混入する現象)が発生することもある。
【0005】
これらの現象(エアレーション,オイルダイリューション)は、エンジンオイルの見かけの体積を増加させ、オイルポンプから吐出される実質的なオイル量を減少させるように作用するため、内燃機関の冷却性,潤滑性を低下させる要因の一つとなる。したがって、少なくともこれらの現象を迅速に把握することが望まれる。好ましくは、これらの現象を迅速に把握した上で、適切に対処することが望まれる。
【0006】
本件の目的の一つは、上記のような課題に照らして創案されたものであり、簡素な構成でエアレーション,オイルダイリューションの発生を把握できるようにした内燃機関の制御システムを提供することである。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用効果であって、従来の技術では得られない作用効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
開示の内燃機関の制御システムは、以下に開示する態様(適用例)として実現でき、上記の課題の少なくとも一部を解決する。態様2以降の各態様は、何れもが付加的に適宜選択されうる態様であって、何れもが省略可能な態様である。態様2以降の各態様は、何れもが本件にとって必要不可欠な態様や構成を開示するものではない。
【0008】
態様1.開示の内燃機関の制御システムは、エンジンオイルが貯留されるオイルパンと前記エンジンオイルを圧送するオイルポンプとを有する内燃機関の制御システムである。この制御システムは、前記オイルパンの内部におけるエンジンオイルの油量に対応するセンサ値を取得するレベルセンサと、制御装置とを備える。前記制御装置は、前記オイルポンプの吐出量に基づき前記油量の推定値を算出するとともに、前記センサ値から前記推定値を減じた値に基づいて算出される判定値が閾値以上である場合に、エアレーション又はオイルダイリューションが発生したと判断する。
【0009】
態様2.上記の態様1を含む態様において、前記制御システムが、前記エンジンオイルの油温を検出する油温センサをさらに備えることが好ましい。また、前記制御装置は、前記油温が所定油温以下である場合に前記閾値を低下させることが好ましい。
態様3.上記の態様1を含む態様において、前記制御システムが、前記エンジンオイルが常に循環するメイン通路と、前記メイン通路から分岐するサブ通路と、前記サブ通路を開閉するサブ通路バルブと、を備えることが好ましい。また、前記制御装置は、前記サブ通路バルブの開放時に、前記サブ通路バルブの閉鎖時と比較して前記閾値を低下させることが好ましい。
【0010】
態様4.上記の態様1を含む態様において、前記制御装置は、前記判定値の時間変化を記憶するとともに、前記判定値が前記閾値以上になった時点における前記判定値の時間変化勾配が所定勾配以上である場合に前記エアレーションが発生したと判断し、前記時間変化勾配が前記所定勾配未満である場合に前記オイルダイリューションが発生したと判断することが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
他の特許を見る