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公開番号2025074848
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-14
出願番号2023185924
出願日2023-10-30
発明の名称サスペンション構造の構成部品
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類B60G 7/00 20060101AFI20250507BHJP(車両一般)
要約【課題】剛性を確保しつつ、軽量化を図ることができるサスペンション構造の構成部品を提供する。
【解決手段】車両100のサスペンション構造1を構成する構成部品としてのロアアーム20は、金属製の本体21を有しており、本体21の縁部(第1~第3縁部)20a~20cに沿って、樹脂材料またはゴム材料からなり、本体21の剛性を強化する補強材28A~28Cが固着されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
車両のサスペンション構造を構成する構成部品であって、
前記構成部品は、金属製の本体を有しており、
前記本体の縁部に沿って、樹脂材料またはゴム材料からなり、前記本体の剛性を強化する補強材が固着されていることを特徴とするサスペンション構造の構成部品。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記本体には、前記縁部に沿って凹溝が形成されており、
前記凹溝には、前記凹溝を埋めるように、補強材が固着されていることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション構造の構成部品。
【請求項3】
前記構成部品は、車輪とサスペンションメンバとを連結するロアアームであり、
前記ロアアームの前記本体は、
前記車輪にボールジョイントを介して連結される第1連結部と、
前記車両の前後方向の両側の端部において、ブッシュを介して、前記サスペンションメンバに取り付けられている第2連結部および第3連結部と、
を備えており、
前記本体には、前記縁部として、前記第1連結部および前記第2連結部を繋ぐ第1縁部と、前記第2連結部および前記第3連結部を繋ぐ第2縁部と、前記第3連結部および前記第1連結部を繋ぐ第3縁部と、が形成されており、
前記第1縁部に沿って、第1凹溝が形成され、前記第2縁部に沿って、第2凹溝が形成され、前記第3縁部に沿って、第3凹溝が形成されており、
前記第1凹溝、前記第2凹溝、および前記第3凹溝には、前記補強材が固着されていることを特徴とする請求項2に記載のサスペンション構造の構成部品。
【請求項4】
前記本体は、金属板をプレス成形したプレス成形体であり、前記本体の一方面に、凸条を形成することにより、前記本体の他方面に、前記凹溝が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のサスペンション構造の構成部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のサスペンション構造を構成する構成部品に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、車両のサスペンション構造を構成する構成部品には、金属材料が用いられている。たとえば、特許文献1には、車輪とサスペンションメンバとを連結するロアアームが開示されている。ロアアームの本体は、金属製であり、本体には、本体の周縁を囲うように周縁から立ち上った側壁が形成されている。側壁で囲まれた内部空間には、側壁同士を渡すように、リブ形状の樹脂製のインサートが形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6706325号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に示すロアアームのような構成部品では、側壁で囲まれた内部空間に、リブ形状の樹脂製のインサートが挿入される。このため、構成部品の内側に、インサートを配置する空間が必要となり、構成部品のコンパクト化(軽量化)を図りつつ、構成部品の剛性を確保することは難しい。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることころは、剛性を確保しつつ、軽量化を図ることができるサスペンション構造の構成部品を提供することになる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題に鑑みて、本発明は、車両のサスペンション構造を構成する構成部品であって、前記構成部品は、金属製の本体を有しており、前記本体の縁部に沿って、樹脂材料またはゴム材料からなり、前記本体の剛性を強化する補強材が固着されていることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、本体の縁部に、本体の剛性を強化する補強材が固着されているので、構成部品の部分のうち、変形しやすい縁部が補強される。この結果、構成部品の剛性を効率的に確保しつつ、軽量化を図ることができる。
【0008】
好ましい態様としては、前記本体には、前記縁部に沿って凹溝が形成されており、前記凹溝には、前記凹溝を埋めるように、前記補強材が固着されている。この態様によれば、縁部に凹溝を設けることにより、凹溝に補強材を拘束することができる。さらに、本体に荷重が作用した際に、本体の全体が変形しようとする際には、凹溝が幅方向に変形しようとするが、この態様では、凹溝には補強材が埋められている(充填されている)ため、凹溝の変形を抑えることができる。特に、凹溝の溝幅が狭くなるように変形しようとする部分では、補強材に圧縮応力が作用するため、このような凹溝の変形を効果的に抑えることができる。このような凹溝の変形を抑えることにより、本体の変形を抑制することができる。
【0009】
さらに好ましい態様としては、前記構成部品は、車輪とサスペンションメンバとを連結するロアアームであり、前記ロアアームの前記本体は、前記車輪にボールジョイントを介して連結される第1連結部と、前記車両の前後方向の両側の端部において、ブッシュを介して、前記サスペンションメンバに取り付けられている第2連結部および第3連結部と、を備えており、前記本体には、前記縁部として、前記第1連結部および前記第2連結部を繋ぐ第1縁部と、前記第2連結部および前記第3連結部を繋ぐ第2縁部と、前記第3連結部および前記第1連結部を繋ぐ第3縁部と、が形成されており、前記第1縁部に沿って、第1凹溝が形成され、前記第2縁部に沿って、第2凹溝が形成され、前記第3縁部に沿って、第3凹溝が形成されており、前記第1凹溝、前記第2凹溝、および前記第3凹溝には、前記補強材が固着されている。
【0010】
この態様によれば、車両の加速・減速時、および、車両の旋回時には、サスペンションメンバに取り付けられた第2連結部および第3連結部を拘束された部分とみなして、車輪に連結された第1連結部に荷重が作用する。この結果、ロアアームの全体に曲げモーメントが作用する。この曲げモーメントにより、ロアアームが変形しようとすると、第1凹溝、第2凹溝、および第3凹溝が幅方向に変形しようとするが、これらの凹溝には補強材が埋められている(充填されている)ため、凹溝の変形を抑えることができる。このため、ロアアームの変形を抑えることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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