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公開番号
2025072259
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-09
出願番号
2023182877
出願日
2023-10-24
発明の名称
毛髪化粧剤
出願人
ホーユー株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
A61K
8/34 20060101AFI20250430BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】O/W型の剤とW/O型の剤とを併用した毛髪化粧剤において、これらを混合した混合剤を毛髪へ塗布した場合に、毛髪から垂れ落ちることを抑制できる毛髪処理剤を提供する。
【解決手段】第1剤と第2剤とを混合して用いる毛髪化粧剤であって、前記第1剤が、該第1剤全体を100質量%とした場合に(A
1
)界面活性剤を1.5質量%以上含むとともに、水中油滴型の乳化状態をなし、前記第2剤が、(B
2
)油性成分を含むとともに、油中水滴型の乳化状態をなすことを特徴とする毛髪化粧剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
第1剤と第2剤とを混合して用いる毛髪化粧剤であって、
前記第1剤が、該第1剤全体を100質量%とした場合に(A
1
)界面活性剤を1.5質量%以上含むとともに、水中油滴型の乳化状態をなし、
前記第2剤が、(B
2
)油性成分を含むとともに、油中水滴型の乳化状態をなすことを特徴とする毛髪化粧剤。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記(B
2
)油性成分として、(B
2
-1)高級アルコールを含む請求項1に記載の毛髪化粧剤。
【請求項3】
前記(B
2
-1)高級アルコールとして、(B
2
-1-1)オクチルドデカノール及び(B
2
-1-2)イソステアリルアルコールを含み、これらの含有量の比が0.2≦(B
2
-1-1)/(B
2
-1-2)≦5である請求項2に記載の毛髪化粧剤。
【請求項4】
前記第2剤全体を100質量%とした場合に、前記(B
2
)油性成分の含有量が18~30質量%である請求項1又は2に記載の毛髪化粧剤。
【請求項5】
前記(B
2
)油性成分として、(B
2
-2)シリコーンを含む請求項1又は2に記載の毛髪化粧剤。
【請求項6】
前記(A
1
)界面活性剤として、2種以上の(A
1
-1)ノニオン性界面活性剤を含む請求項1又は2に記載の毛髪化粧剤。
【請求項7】
前記(A
1
-1)ノニオン性界面活性剤が、(A
1
-1-1)HLB10未満のノニオン性界面活性剤と、(A
1
-1-2)HLB10以上のノニオン性界面活性剤と、を含む請求項6に記載の毛髪化粧剤。
【請求項8】
前記(A
1
-1-1)HLB10未満のノニオン性界面活性剤の含有量と、前記(A
1
-1-2)HLB10以上のノニオン性界面活性剤の含有量と、の比が(A
1
-1-1)/(A
1
-1-2)≦1である請求項7に記載の毛髪化粧剤。
【請求項9】
前記(A
1
)界面活性剤として、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを含む請求項1又は2に記載の毛髪化粧剤。
【請求項10】
前記第1剤が、(B
1
)油性成分を含み、
前記第1剤全体を100質量%とした場合に、前記(B
1
)油性成分の含有量が7質量%以上である請求項1又は2に記載の毛髪化粧剤。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪化粧剤に関する。更に詳しくは、水中油滴型と油中水滴型との異なる乳化状態をなす2種類以上の剤を混合して用いる毛髪化粧剤に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
水中油滴型と油中水滴型との異なる乳化状態をなす2剤を混合して用いる毛髪化粧剤として、下記特許文献1~3が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平09-002924号公報
特開平10-067624号公報
特開2019-167337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
毛髪化粧料の乳化状態は、設計段階において様々な観点から選択され得る。例えば、皮膚と接触した際に水分の潤いを感じる感触が得られることを優先する剤では水中油滴型(以下、単に「O/W型」ともいう)を選択しやすい。一方、皮膚と接触した際に油っぽく濃厚な感触が得られることを優先する剤では油中水滴型(以下、単に「W/O型」ともいう)を選択しやすい。更に、剤自体及び染毛後の毛髪の艶感を優先する場合にもW/O型を選択しやすい。また、上記特許文献1~3に記載があるように、酸化抑制、収容器保護、臭気抑制、皮膚刺激抑制などの観点からは、油相を外相にできるW/O型を選択しやすい。このように剤としての優先事項から乳化状態を選択することができ、例えば、染毛剤や脱色剤等のように複剤からなる毛髪化粧剤では、異なる乳化状態の剤を併用することもできる。
【0005】
そのうえで、異なる乳化状態の剤を併用した毛髪化粧剤では、各剤の混合後における性状等を制御する必要が生じる場合がある。即ち、染毛剤、脱色剤等では、混合後の混合剤を毛髪に塗布した状態で所定時間静置して、毛髪上で剤が作用する時間を確保する場合がある。このような場合には、塗布した混合剤が毛髪から垂れ落ちないように適度な粘性を発揮できることが好ましい。しかしながら、O/W型の剤とW/O型の剤とを混合した場合は、混合剤の粘度が低下しがちであり、所望の粘度を有する混合剤を得にくいという問題がある。一方で、得られる混合剤の粘度を上げようとすると、均等な混合剤を得ることが難しくなるという混合性に関する問題が顕在化する場合がある。即ち、混合時に剤の1種が塊となったり、複数種の剤が塊となったりといったようにダマを生じてしまうことが混合性における問題である。更に、この問題の解消に際しては、毛髪化粧剤が毛髪に与える感触の影響も考慮しなければならないという課題がある。一方で、得られる混合剤の粘度を上げようとすると、均等な混合剤を得ることが難しくなるという混合性に関する問題が顕在化する場合がある。即ち、混合時に剤の1種が塊となったり、複数種の剤が塊となったりといったようにダマを生じてしまうことが混合性における問題である。更に、この問題に解消に際しては、毛髪化粧剤が毛髪に与える感触の影響も考慮しなければならないという課題がある。
【0006】
この点、上記特許文献1には、空気との接触による主剤の酸化劣化を起こす([0005])こと、容器がアルカリ剤と接触することで変色、腐食変形を起こす([0006])こと、アルカリ剤が揮発して異臭を発生すること([0006])、香料が油相に含有されて芳香を得にくいこと([0007])などの課題解決を目的として、水相中に主剤を含有するW/O型乳化物の第1剤と、前記第1剤と混合することにより前記第1剤をO/W型乳化物に転相し又は/及び前記第1剤の乳化破壊を起こす第2剤とから成ることを特徴とする毛髪処理剤(請求項1)が開示されている。
【0007】
また、上記特許文献2には、W/O型乳化物では、乳化物の安定性を向上させるために多量の界面活性剤を使用すると毛髪から垂れ落ちない適度な粘度を保持することが難しいこと([0005])、W/O型乳化物では、染毛力が不十分であるものが多く、これを増加させることが困難であること([0005])などの課題解決を目的として、水相中に主剤を含有し、油相中に油溶性高分子化合物を含有するW/O型乳化物の第1剤と、前記第1剤と混合することにより前記第1剤をO/W型乳化物に転相し又は/及び前記第1剤の乳化破壊を起こす第2剤とからなることを特徴とする毛髪処理用乳化物(請求項1)が開示されている。
【0008】
更に、上記特許文献3には、十分な染毛性又は脱色性が得られ、皮膚刺激を低減できる2剤式酸化染毛又は脱色剤組成物等を目的として([0014])、アルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤を含有する第2剤より構成される2剤式酸化染毛又は脱色剤組成物であって、前記第1剤及び第2剤のうち、いずれか一方が水中油滴型(O/W)エマルションであり、他方が油中水滴型(W/O)エマルションからなる2剤式酸化染毛又は脱色剤組成物(請求項1)が開示されている。
【0009】
しかしながら、上記特許文献1及び3には、O/W型の剤とW/O型の剤とを混合した場合の粘度制御についての着眼及びその手法について記載及び示唆はない。また、上記特許文献2は、毛髪からの垂れ落ち抑制を課題の1つとするものの「乳化物の安定性を向上させるために多量の界面活性剤を使用すると、第2剤と混合した際に、毛髪から垂れ落ちない適度な粘度を保持することが難しい」([0004])と記載する通り、界面活性剤の配合を絞った組成における解決手段を提供しており、界面活性剤使用下での解決手段は提供されていない。
この点、水系成分と油系成分との併用が必須な組成物において、現状、界面活性剤は当然に配合される成分であるものの、界面活性剤の配合によって良好な混合性を得ようとすると、製剤安定性が低下してしまう場合がある。このため、O/W型の剤とW/O型の剤とを併用する毛髪化粧剤において、垂れ落ちを抑制しつつも、良好な混合性及び適用後の毛髪における良好な感触を得ることができる毛髪化粧剤が求められている。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、O/W型の剤とW/O型の剤とを併用した毛髪化粧剤において、第1剤と第2剤とを混合して得られる混合剤を毛髪へ塗布した場合に、当該混合剤が毛髪から垂れ落ちることを抑制しつつ、良好な混合性(混合時のダマ抑制)及び適用後の毛髪における良好な感触を並立することができる毛髪化粧剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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