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公開番号2025069564
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-01
出願番号2023179359
出願日2023-10-18
発明の名称水素燃料供給システム及び水素の液化方法
出願人川崎重工業株式会社
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類F17C 9/02 20060101AFI20250423BHJP(ガスまたは液体の貯蔵または分配)
要約【課題】加圧された水素を減圧して液化水素タンクへ戻す際に、高い割合で液化水素に変化させることができる水素燃料供給システムを提供する。
【解決手段】本開示の一態様に係る水素燃料供給システムは、液化水素を貯蔵する液化水素タンクと、液化水素タンクと水素燃料機関をつなぎ水素燃料機関に水素ガスを供給する供給ラインと、供給ラインに位置し、液化水素を臨界圧以上の圧力まで加圧する加圧ポンプと、供給ラインの加圧ポンプよりも下流の部分と液化水素タンクをつなぐ戻りラインと、戻りラインに位置し、加圧ポンプによって加圧された高圧水素を逆転温度曲線付近の圧力まで減圧して昇温させる減圧昇温弁と、戻りラインに位置し、減圧昇温弁によって昇温された水素をパラ・オルソ転換触媒に接触させる触媒反応器と、戻りラインに位置し、触媒反応器を通過した水素を減圧して液化水素に変化させる減圧液化弁と、を備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
液化水素を貯蔵する液化水素タンクと、
前記液化水素タンクと水素燃料機関をつなぎ前記水素燃料機関に水素ガスを供給する供給ラインと、
前記供給ラインに位置し、液化水素を臨界圧以上の圧力まで加圧する加圧ポンプと、
前記供給ラインの前記加圧ポンプよりも下流の部分と前記液化水素タンクをつなぐ戻りラインと、
前記戻りラインに位置し、前記加圧ポンプによって加圧された高圧水素を逆転温度曲線付近の圧力まで減圧して昇温させる減圧昇温弁と、
前記戻りラインに位置し、前記減圧昇温弁によって昇温された水素をパラ・オルソ転換触媒に接触させる触媒反応器と、
前記戻りラインに位置し、前記触媒反応器を通過した水素を減圧して液化水素に変化させる減圧液化弁と、を備えている、水素燃料供給システム。
続きを表示(約 110 文字)【請求項2】
加圧された高圧水素を逆転温度曲線付近の圧力まで減圧して昇温させ、昇温させた水素をパラ・オルソ転換触媒に接触させ、パラ・オルソ転換触媒に接触させた水素をさらに減圧して液化水素に変化させる、水素の液化方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、水素燃料供給システム及び水素の液化方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
下記の特許文献1には、LNGタンクで自然発生したボイルオフガスを加圧し、加圧したボイルオフガスの一部を過冷却LNGによって冷却して凝縮させ、LNGタンクに戻す装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第7119063号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、環境保護の観点から、水素燃料が注目されている。水素燃料機関において、液化水素を加圧して得た水素ガスを再びタンクに戻すとき、冷媒を用いて液化することはできるが、このための新たな動力が必要である。動力を追加しないとき、理論上、全量液化することは不可能であり、高圧水素をもとの圧力にまで減圧しても、その一部は水素ガスとなる。これは、加圧ポンプから発する熱などにより、効率100%のシステムを実現することは不可能だからである。液化水素タンクに貯蔵されていた液化水素が水素ガスとなって液化水素タンクに戻ると、液化水素タンクの内部圧力が上昇し好ましくない。
【0005】
本開示は、臨界圧以上に昇圧した水素を減圧して液化水素タンクへ戻す際に、高い割合で液化水素に変化させることができる水素燃料供給システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る水素燃料供給システムは、液化水素を貯蔵する液化水素タンクと、前記液化水素タンクと水素燃料機関をつなぎ前記水素燃料機関に水素ガスを供給する供給ラインと、前記供給ラインに位置し、液化水素を臨界圧以上の圧力まで加圧する加圧ポンプと、前記供給ラインの前記加圧ポンプよりも下流の部分と前記液化水素タンクをつなぐ戻りラインと、前記戻りラインに位置し、前記加圧ポンプによって加圧された高圧水素を逆転温度曲線付近の圧力まで減圧して昇温させる減圧昇温弁と、前記戻りラインに位置し、前記減圧昇温弁によって昇温された水素をパラ・オルソ転換触媒に接触させる触媒反応器と、前記戻りラインに位置し、前記触媒反応器を通過した水素を減圧して液化水素に変化させる減圧液化弁と、を備えている。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様に係る水素燃料供給システムによれば、臨界圧以上に昇圧した水素を減圧して液化水素タンクへ戻す際に、高い割合で液化水素に変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、水素燃料供給システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態について説明する。図1は、実施形態に係る水素燃料供給システム100のブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る水素燃料供給システム100は、液化水素タンク11と、供給ライン12と、加圧ポンプ13と、加熱器14と、戻りライン15と、減圧昇温弁16と、触媒反応器17と、減圧液化弁18と、を備えている。以下、これらの構成要素について順に説明する。
【0010】
液化水素タンク11は、液化水素を貯蔵するタンクである。液化水素タンク11は、液化水素で満たされた液相部21と、水素ガスで満たされた気相部22とを含んでいる。液化水素タンク11では、内部圧力が上昇して許容値を超えると、気相部22から水素ガスの一部が排出される。通常、液化水素タンク11から排出された水素ガスは大気に放出されたり焼却されたりするなどして処分される。したがって、水素燃料を無駄に消費しないためにも、液化水素タンク11の内部圧力を抑えることが望ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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