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公開番号2025069107
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-30
出願番号2024181466
出願日2024-10-17
発明の名称支保工建込方法、支保工ユニットおよび支保工脚部位置修正装置
出願人株式会社進富,構法開発株式会社
代理人個人
主分類E21D 11/40 20060101AFI20250422BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】支保工施工時に、切羽近傍の肌落ち危険域に作業者が入ることなく作業性の向上を図ることを可能とする支保工建込方法、支保工ユニットおよび支保工脚部位置修正装置を提案する。
【解決手段】自重受繋ぎ材4および水平繋ぎ材5が取り付けられた新設鋼製支保工3を切羽近傍において立設させる立設工程と、自重受繋ぎ材4および水平繋ぎ材5を新設鋼製支保工3の坑口側に設けられた既設鋼製支保工30に連結する連結工程と、幅寄せ棒82により新設鋼製支保工3の脚部の位置修正を行う脚部位置修正工程とを備える支保工組立方法である。連結工程では、自重受繋ぎ材4の係止部材42を既設鋼製支保工30の第一受部材61に係止させる作業と、新設鋼製支保工3を既設鋼製支保工30側に引き寄せて水平繋ぎ材5の連結部材52を既設鋼製支保工30の第二受部材62に取り付ける作業とを行う。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
自重受繋ぎ材および水平繋ぎ材が取り付けられた新設鋼製支保工を切羽近傍において立設させる立設工程と、
前記自重受繋ぎ材および前記水平繋ぎ材を前記新設鋼製支保工の坑口側に設けられた既設鋼製支保工に連結する連結工程と、
幅寄せ棒により前記新設鋼製支保工の脚部の位置修正を行う脚部位置修正工程と、を備える支保工組立方法であって、
前記自重受繋ぎ材は、基端部が前記新設鋼製支保工に固定される水平部材と、前記水平部材の先端に形成された係止部材と、先端部が前記水平部材の先端部に固定されているとともに基端部が前記水平部材の上方において前記新設鋼製支保工に固定される斜め部材と、を備えており、
前記水平繋ぎ材の先端部には連結部材が形成されていて、
前記既設鋼製支保工には、前記自重受繋ぎ材の係止部材が係止可能な第一受部材が形成されているとともに、前記連結部材が取り付け可能な第二受部材が形成されており、
前記連結工程では、前記係止部材を前記第一受部材に係止させる作業と、
前記新設鋼製支保工を前記既設鋼製支保工側に引き寄せて前記連結部材を前記第二受部材に取り付ける作業と、を行い、
前記脚部位置修正工程では、前記幅寄せ棒の先端を前記新設鋼製支保工の脚部のフランジとウェブとにより囲まれた空間に挿入するとともに、前記幅寄せ棒を前記既設鋼製支保工に当接させる作業と、
前記既設鋼製支保工との当接箇所を支点として前記幅寄せ棒を回動させることで、前記新設鋼製支保工の脚部の位置を修正する作業と、を行うことを特徴とする、支保工組立方法。
続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】
自重受繋ぎ材および水平繋ぎ材が取り付けられた新設鋼製支保工を切羽近傍において立設させる立設工程と、
前記自重受繋ぎ材および前記水平繋ぎ材を前記新設鋼製支保工の坑口側に設けられた既設鋼製支保工に連結する連結工程と、
幅寄せ棒により前記新設鋼製支保工の脚部の位置修正を行う脚部位置修正工程と、を備える支保工組立方法であって、
前記自重受繋ぎ材は、水平もしくは先端部が基端部よりも高くなるように前記基端部が前記新設鋼製支保工に固定された横部材と、前記横部材の先端に形成された係止部材と、先端部が前記横部材の先端部に固定されているとともに基端部が前記横部材の上方において前記新設鋼製支保工に固定される斜め部材と、を備えており、
前記水平繋ぎ材の先端部には連結部材が形成されていて、
前記既設鋼製支保工には、前記自重受繋ぎ材の係止部材が係止可能な第一受部材が形成されているとともに、前記連結部材が取り付け可能な第二受部材が形成されており、
前記連結工程では、前記新設鋼製支保工を前記既設鋼製支保工側に引き寄せて、前記係止部材を前記第一受部材に係止させるとともに、前記連結部材を前記第二受部材に取り付け、
前記脚部位置修正工程では、前記幅寄せ棒の先端を前記新設鋼製支保工の脚部のフランジとウェブとにより囲まれた空間に挿入するとともに、前記幅寄せ棒を前記既設鋼製支保工に当接させる作業と、
前記既設鋼製支保工との当接箇所を支点として前記幅寄せ棒を回動させることで、前記新設鋼製支保工の脚部の位置を修正する作業と、を行うことを特徴とする、支保工組立方法。
【請求項3】
前記脚部位置修正工程では、前記既設鋼製支保工の坑口側に設けられた他の既設鋼製支保工に台座を固定する作業をさらに行い、
前記台座上で前記幅寄せ棒をジャッキにより押し付けることで当該幅寄せ棒を回動させることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の支保工組立方法。
【請求項4】
一対のフランジと一対の前記フランジに横架されたウェブとからなる鋼製支保工と、
前記ウェブの坑口側面に固定された自重受繋ぎ材と、
前記鋼製支保工の切羽側の前記自重受繋ぎ材に対応する位置において一対の前記フランジに横架された受部材と、を備える支保工ユニットであって、
前記自重受繋ぎ材は、基端部が前記鋼製支保工に固定される水平部材と、前記水平部材の先端に形成された係止部材と、先端部が前記水平部材の先端部に固定されているとともに基端部が前記水平部材の上方において前記鋼製支保工に固定される斜め部材と、を備えており、
前記係止部材は、前記受部材に係止可能であることを特徴とする、支保工ユニット。
【請求項5】
一対のフランジと一対の前記フランジに横架されたウェブとからなる鋼製支保工と、
前記ウェブの坑口側面に固定された自重受繋ぎ材と、
前記鋼製支保工の切羽側の前記自重受繋ぎ材に対応する位置において一対の前記フランジに横架された受部材と、を備える支保工ユニットであって、
前記自重受繋ぎ材は、水平もしくは先端部が基端部よりも高くなるように前記基端部が前記鋼製支保工に固定されている横部材と、前記横部材の先端に形成された係止部材と、先端部が前記横部材の先端部に固定されているとともに基端部が前記横部材の上方において前記鋼製支保工に固定される斜め部材と、を備えており、
前記係止部材は、前記受部材に係止可能であることを特徴とする、支保工ユニット。
【請求項6】
前記受部材は、一対の前記フランジに横架された鋼棒であり、
前記係止部材は、前記受部材を挿入可能な凹部が形成された板材からなり、前記凹部に前記受部材を挿入した状態で、先端部が前記ウェブに当接する形状を有していることを特徴とする、請求項4または請求項5に記載の支保工ユニット。
【請求項7】
前記受部材は、縦向きに設けられた第一片と前記横部材と平行な面を有する第二片とにより断面視逆L字状の鋼材であって、前記第二片の坑口側の端部と前記ウェブとの間に隙間をあけた状態で一対の前記フランジに横架されており、
前記係止部材は、切羽側の面に前記横部材の先端が溶接された板材からなり、前記横部材の下側に突出する係止部が前記隙間に挿入された状態で、切羽側の面が前記ウェブに当接することを特徴とする、請求項5に記載の支保工ユニット。
【請求項8】
前記係止部材は、切羽側の面に固定されたスペーサーを介して前記ウェブに当接することを特徴とする、請求項7に記載の支保工ユニット。
【請求項9】
最も切羽に近い位置に配設された既設鋼製支保工である第一既設鋼製支保工に連結された新設鋼製支保工の脚部の位置修正を行う支保工脚部位置修正装置であって、
前記第一既設鋼製支保工の坑口側に設けられた既設鋼製支保工のうちの一つである第二既設鋼製支保工に固定された台座と、
基端部が前記台座に上載されて、先端部が前記新設鋼製支保工の脚部のフランジとウェブとにより囲まれた空間に挿入された幅寄せ棒と、
前記台座に設けられたジャッキボルトと、を備えており、
前記幅寄せ棒は、前記第一既設鋼製支保工に当接しており、
前記ジャッキボルトは、前記幅寄せ棒に対して、前記第二既設鋼製支保工側に押し込む押圧力を付与可能であることを特徴とする、支保工脚部位置修正装置。
【請求項10】
前記台座は、前記第二既設鋼製支保工に固定可能な磁力を発する磁力部と、
前記磁力部から側方に延びるアーム部と、を備えており、
前記アーム部は、前記磁力部に対して縦軸を中心に回転可能であることを特徴とする、請求項9に記載の支保工脚部位置修正装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネル施工における支保工建込方法、支保工ユニットおよび支保工脚部位置修正装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
NATMによるトンネル施工では、トンネルの掘削により露出した地山面を、支保工により早期に閉塞する。トンネルの支保工には、地山面に吹き付けられた吹付けコンクリートと、地山面に沿って組み立てられた鋼製支保工と、トンネル内側から法線方向に地山内に打設するロックボルト等により構成されているのが一般的である。
【0003】
鋼製支保工を組み立てる際には、横に倒した状態で切羽近傍に運び込まれた鋼製支保工を、エレクターなどの重機を利用して、既設の鋼製支保工の切羽側に所定の間隔をあけた位置に建て込むのが一般的である。例えば、特許文献1には、鋼製支保工は把持可能なハンドを有するエレクター装置を搭載する重機を利用して、鋼製支保工を建て込むトンネル施工方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6374051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
鋼製支保工を建て込む際の位置決めは、切羽から離れた位置における測量と重機の操作を並行して行う必要があり、作業に手間がかかる。また、建て込まれたアーチ状の鋼製支保工は、自重により脚部が側方に広がる傾向にあるが、切羽近傍の肌落ち危険域に作業者が入って作業することは避ける必要がある。
【0006】
本発明は、支保工施工時に、切羽近傍の肌落ち危険域に作業者が入ることなく作業性の向上を図ることを可能とする支保工建込方法、支保工ユニットおよび支保工脚部位置修正装置を提案することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような課題を解決する本発明の支保工組立方法は、自重受繋ぎ材および水平繋ぎ材が取り付けられた新設鋼製支保工を切羽近傍において立設させる立設工程と、前記自重受繋ぎ材および前記水平繋ぎ材を前記新設鋼製支保工の坑口側に設けられた既設鋼製支保工に連結する連結工程と、幅寄せ棒により前記新設鋼製支保工の脚部の位置修正を行う脚部位置修正工程とを備えている。前記自重受繋ぎ材は、水平あるいは先端部が基端部よりも高くなるように基端部が前記新設鋼製支保工に固定された横部材(水平部材)と、前記横部材の先端に形成された係止部材と、先端部が前記横部材の先端部に固定されているとともに基端部が前記横部材の上方において前記新設鋼製支保工に固定される斜め部材とを備えている。また、前記水平繋ぎ材の先端部には連結部材が形成されている。さらに、前記既設鋼製支保工には、前記自重受繋ぎ材の係止部材が係止可能な第一受部材が形成されているとともに、前記連結部材が取り付け可能な第二受部材が形成されている。そして、前記連結工程では、前記係止部材を前記第一受部材に係止させる作業と、前記新設鋼製支保工を前記既設鋼製支保工側に引き寄せて前記連結部材を前記第二受部材に取り付ける作業とを行う。また、前記脚部位置修正工程では、前記幅寄せ棒の先端を前記新設鋼製支保工の脚部のフランジとウェブとにより囲まれた空間に挿入するとともに、前記幅寄せ棒を前記既設鋼製支保工に当接させる作業と、前記既設鋼製支保工との当接箇所を支点として前記幅寄せ棒を回動させることで、前記新設鋼製支保工の脚部の位置を修正する作業とを行う。
【0008】
かかる支保工組立方法によれば、自重受繋ぎ材および水平繋ぎ材により既設鋼製支保工に対して新設鋼製支保工を容易に連結することが可能となる。また、人力によりボルト締めする必要がないため、鋼製支保工を把持可能な一対のハンドを有するエレクター装置を利用して鋼製支保工の連結作業を行うことができ、支保工が完成する前の露出した地山、または、一次吹付けコンクリートの直下での人力による作業を省略できる。
【0009】
自重受繋ぎ材は、新設鋼製支保工の自重を既設鋼製支保工に伝達するため、根固めされる前の新設鋼製支保工の安定性が確保できる。
さらに、幅寄せ棒により、切羽近傍の肌落ち危険域に作業者が入ることなく、自重により脚部が広がったアーチ状の新設鋼製支保工の脚部の位置修正を行うことができる。
【0010】
前記脚部位置修正工程では、前記既設鋼製支保工の坑口側に設けられた他の既設鋼製支保工に台座を固定する作業をさらに行い、前記台座上で前記幅寄せ棒をジャッキにより押し付けることで当該幅寄せ棒を回動させるのが望ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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