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公開番号2025068881
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-30
出願番号2023178969
出願日2023-10-17
発明の名称檜のサイクルバイオ燃料からの檜精油回収装置
出願人個人,大分精密工業株式会社,日研輝工株式会社,株式会社権藤製材所
代理人
主分類C11B 9/02 20060101AFI20250422BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約【課題】板製材の蒸気乾燥排気釜から排出される蒸気中の精油と燃焼前のバイオマス燃料中の精油の両方を回収する檜精油回収装置を提供する。
【解決手段】木材13(製材)を充填した木材蒸気乾燥釜100からの排気蒸気と釜底溜り薄精油とから濃い精油を回収する精油回収装置であって、精油回収装置は、木材蒸気乾燥釜100の蒸気吸引排気管14からの排気蒸気から精油を回収する第一精油回収装置200と、前記木材蒸気乾燥釜100の低部に溜まる薄い精油と未処理の檜皮、檜製材の鋸削、間引き材などの木材屑308とから精油を回収する第二精油回収装置とからなり、特定の第一精油回収装置200と、特定の第二精油回収装置とからなる、濃厚な精油を回収することを特徴とする檜のサイクルバイオ燃料からの檜精油回収装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
板材、丸太材等の木材(13)(製材)を充填した木材蒸気乾燥釜100からの排蒸気から及び/又は釜の底部溜部からの薄精油から濃厚な精油を回収する精油回収装置であって、
前記精油回収装置は、木材蒸気乾燥釜(100)の下部に設置され蒸気吸引排気管(14)からの排気蒸気から精油を回収する第一精油回収装置(200)と、前記木材蒸気乾燥釜(100)の低部に溜まる薄い精油と未処理の檜皮、檜製材の鋸削、間引き材などの木材屑(308)とから精油を回収する第二精油回収装置(300)とからなり、
前記第一精油回収装置(201)は、前記蒸気排気管(14)に排気フアン(201)を介して精油回収ドラム(204)の入側に連通し、前記精油回収ドラム(204)は内部には管径方向に放射状に且つ管長手方向に配置の保持突起梁(206)に複数のフェラト磁石列(207)をNとS極を交互に配列し、前記保持突起梁(204)間に管径方向に放射状に且つ管長手方向に至るメタリン酸アルミニウムAl(PO
3
)
3
を溶射又は鍍金した触媒突起梁(208)を配置してなり、
前記第二精油回収装置(300)は、竪型で分割型の回収塔(305)を有し、前記回収塔(305)は、最下段筒(306)と最上段筒(307)とこれら間に分離可能に接続した複数の中間筒(308、309、310)を接続し、前記最下段筒(306)と最上段筒(307)は、内部に電磁波を発生する精油作用の促し用のフェラト磁石(300F)を配列し、
前記回収塔(305)内には、前記各筒内に未処理の檜皮、檜製材の鋸削、間引き材などの木材屑を交換可能に充填すると共に、前記木材蒸気乾燥釜(100)の低部に溜まった薄い精油を導入して、濃厚な精油を回収することを特徴とする檜のサイクルバイオ燃料からの檜精油回収装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、乾燥釜からの木材乾燥排気蒸気を余すことなく利用して燃料バイオマス、木削、皮、鋸削等の木材から檜精油を回収し、回収後の木材は乾燥釜への蒸気供給ボイラーへのバイオマス燃料に再利用して「カーボンニュートラル」を有利に実現させる「檜のサイクルバイオ燃料からの檜精油回収装置」に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来は、大気放散していた木材乾燥排気蒸気を熱源として従来この乾燥釜の蒸気の元と成るバイオマス燃料から檜オイル等の精油を取り出す両方を使うことで50~70年と長期間かかって木材の精油を取り出すというトコトン再利用することで安い精油を供給する。
【0003】
前記排気蒸気中にはタール成分が多いため、従来の精油は主力が葉っぱである。このためタール分は非常に少ないが檜自体は抗菌性を持ち精油(テンペル)の外フェノール類、アルカロイド、脂肪酸を持つことで杉等と比較すると何百年の建築物として使われていた。
【0004】
而して、木材の主成分は、セルロースとリグニンであり、建築材として使うには材木中の水分(150%±10%含有)を自然乾燥でmin15~20%に除去するには1~2年かかるため、強制的に蒸気乾燥(70℃~140℃)して6~10日掛けて水分を除去していた。
セルロースが60~70%でリグニンが40~30%含有する木材の蒸気乾燥は外側から始まるので急激な脱水は材木の背割れに繋がる。このため一般に経験と釜内木材量に応じてコンピュータ運転で過乾燥による割れは少なくなった。しかし材木中のヤニは育った土地環境にも左右される。つまり生木に対する肥料(落ち葉や無機化合物)や日照状態で年輪(成長の差)(含有水分の差)があり製材メーカーの経験が大きく影響する。
【0005】
例えば、特許文献1には「木材乾燥廃液から芯材成分の回収方法」が紹介されている。
この方法において、芯材部のリグニン部に多いヤニや精油は、木材自身が持つ自己防衛物質であるため抗殺作用が強く、特に白蟻防止に適すとある。
油分は回収蒸気を冷却して水分と分離して使うが大部分回収法である。
アンモニア消臭効果、植物成長促進効果、セメント凝結調整効果、生理活性を有する為、芳香剤、アロマセラピー用精油、浴槽剤に等多くの利用用途があるとしている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
木材化学講座4 海青社 化学 城化進・鮫島一彦
長野県 カラマツ林とヤニ
宮崎県 2-1-1 スギ成分の化学有効利用に関する研究
喜多製材 吉野ひのき精油・樹液水
木材乾燥の特徴を知って最適な乾燥方法を選ぶ
樹木の顔 日本木材学会抽出成分と木材利用研究会(2002年3月31日)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
木材乾燥が一般の乾燥と大きく異なるのは比較的高い温度の水蒸気中で乾燥されることである。水蒸気加熱式乾燥釜よりの排出蒸気もすでに木材中の精油を含んでいる。
このため本発明は、燃料として使うバイオマス燃料中より排気蒸気の精油とバイオマス燃料中の精油の両方を取り、100%無駄をなくし、しかも精油回収後のバイオマス燃料はそのまま」サイド燃料として再利用することを可能にした装置を提供する。
前記燃料として使うバイオマス燃料は主に檜製材鋸削と檜皮と細材、チップ等の木屑である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を満足させる本発明における主な技術構成は、次の(1)の通りである。
(1)、木材(13)(製材)を充填した木材蒸気乾燥釜100からの排気蒸気と釜の底溜り薄精油とから濃い精油を回収する精油回収装置であって、
精油回収装置は、木材蒸気乾燥釜(100)の下部に設置され蒸気吸引排気管(14)からの排気蒸気から精油を回収する第一精油回収装置(200)と、前記木材蒸気乾燥釜(100)の低部に溜まる薄い精油と未処理の檜皮、檜製材の鋸削、間引き材などの木材屑(308)とから精油を回収する第二精油回収装置(300)とからなり、
前記第一精油回収装置(201)は、前記蒸気排気管(14)に排気フアン(201)を介して精油回収ドラム(204)の入側に連通し、前記精油回収ドラム(204)は内部には管径方向に放射状に且つ管長手方向に配置の保持突起梁(206)に複数のフェラト磁石列(207)をNとS極を交互に配列し、前記保持突起梁(204)間に管径方向に放射状に且つ管長手方向に至るメタリン酸アルミニウムAl(PO
3
)
3
を溶射又は鍍金した触媒突起梁(208)を配置してなり、
前記第二精油回収装置(300)は、竪型で分割型の回収塔(305)を有し、前記回収塔(305)は、最下段筒(306)と最上段筒(307)とこれら間に分離可能に接続した複数の中間筒(308、309、310)を接続し、前記最下段筒(306)と最上段筒(307)は、内部に電磁波を発生する精油作用の促し用のフェラト磁石(300F)を配列し、
前記回収塔(305)内には、前記各筒内に未処理の檜皮、檜製材の鋸削、間引き材などの木材屑を交換可能に充填すると共に、前記木材蒸気乾燥釜(100)の低部に溜まった薄い精油を導入して、濃厚な精油を回収することを特徴とする檜のサイクルバイオ燃料からの檜精油回収装置。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、前記第一精油回収装置(201)前記第二精油回収装置(301)により、木材蒸気乾燥釜からの排出蒸気の中の70~140℃の芳香蒸留水中の精油、タール、アルコール類(多糖)等の有効成分液を殆ど全量回収して、精油とアルコール類(多糖)は人間活動場所に供給し、タールは燃料に供給することで50~70年生育した木材を100%活用することを可能にしたのである。
本発明は前記特徴の技術構成により、水蒸気乾燥釜からの排出蒸気を、キューリ点:470℃と高いフェライト磁石の磁励振動力にて気体(水蒸気)を液体にすると共に、該多段圧縮法を組み合すことで濃厚な精油を回収することを可能にした。
即ち、燃料として使うバイオマス燃料中より排気蒸気の精油とバイオマス燃料中の精油の両方を100%無駄なく回収して、しかも精油回収後のバイオマス燃料はそのままボイラー等への燃料として再利用することを可能にしたのである。
又図示していないが本発明の変形例として、前記第一精油回収装置と前記第二精油回収装置)は前記蒸気排気管(14)の排気フアン(201)後に該第一側と該第二側への二股の切換え弁等を設けて、この切り替え組み合わせで木材蒸気乾燥釜からの排出蒸気を該第一側と該第二側に交互に或いは同時に導入することができる。例えば第二精油回収装置(301)がバイオマス燃料の充填交換中は前記第二精油回収装置(301)への排出蒸気供給を一旦停止し、第一精油回収装置(201)にのみ排出蒸気供給をする。また木材蒸気乾燥釜への多量の製木材を装入して且つ蒸気も多量に吹き込んで生産性を上げる場合は、前記第一精油回収装置(201)と前記第二精油回収装置(301)の双方に同時に排出蒸気を供給することが可能である。
【0010】
本発明の作用効果の詳細は次のとおりである。
本発明は、あくまで水蒸気乾燥釜からの底溜水(薄精油に近い)及び排気蒸気の処理であるが、その前段の水蒸気乾燥釜における檜蒸気乾燥手順は、製材メーカーが決めるいろいろな公知方法であり特に限定されない。
本発明が対象とする水蒸気乾燥釜からの排気蒸気は、好ましくは1g:539kcalの熱を保有した蒸気である。排気蒸気の吸気側だけでこの熱量コントロールすればよい。このコントロールは例えば赤外線温度センサーにて70℃から140℃を測定し、この範囲内になるように吸気側排気ファン量をコントロール(回転数変化)すれば自動的に該排気水蒸気温度にすることが出来る。つまり乾燥釜側の温度は降げ過ぎることはできない。
超高温乾燥材釜上部から高温度の蒸気を供給して室内の過熱管(ラジアントチューブ)によりで強制的に循環させる。
このため排気蒸気圧と温度が精油回収を左右するので、蒸気は1gが100℃の水となる539kcalの熱が放出されるが精油外は柱と板材では加熱時間が3日~6日と長期となるため成分も変化する。
(【0011】以降は省略されています)

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