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公開番号2025066976
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-24
出願番号2023176581
出願日2023-10-12
発明の名称保温筒、シリコン単結晶製造装置、および、シリコン単結晶の製造方法
出願人株式会社SUMCO
代理人弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類C30B 29/06 20060101AFI20250417BHJP(結晶成長)
要約【課題】チャンバに対する着脱を容易に行える保温筒を提供すること。
【解決手段】保温筒は、チョクラルスキー法によりシリコン単結晶を製造するシリコン単結晶製造装置のチャンバ内において、坩堝を加熱するヒータを囲み、かつ、前記チャンバの内底面および内周面を覆うように配置される保温筒であって、前記内底面を覆う第1の保温部材と、前記内周面を覆い、かつ、前記第1の保温部材に接するように配置される筒状の第2の保温部材と、を備え、前記第2の保温部材における前記ヒータの上端よりも上側の位置には、吊り下げ治具の吊り下げ部が挿入される吊り下げ用凹部が設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
チョクラルスキー法によりシリコン単結晶を製造するシリコン単結晶製造装置のチャンバ内において、坩堝を加熱するヒータを囲み、かつ、前記チャンバの内底面および内周面を覆うように配置される保温筒であって、
前記内底面を覆う第1の保温部材と、
前記内周面を覆い、かつ、前記第1の保温部材に接するように配置される筒状の第2の保温部材と、を備え、
前記第2の保温部材における前記ヒータの上端よりも上側の位置には、吊り下げ治具の吊り下げ部が挿入される吊り下げ用凹部が設けられている、保温筒。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1に記載の保温筒において、
前記第1の保温部材は、前記内底面を覆う板状の内底面覆い部と、前記内周面における前記ヒータの下端よりも下側の部分を覆う筒状の内周面覆い部と、を備え、
前記第2の保温部材は、前記内周面覆い部の上端に接するように配置される、保温筒。
【請求項3】
請求項1に記載の保温筒において、
前記第2の保温部材は、断熱材により形成された外筒と、黒鉛またはC/Cコンポジット材により前記外筒の内周面を覆うように形成された内筒と、を備え、
前記内筒には、前記吊り下げ用凹部を有し、前記外筒側に突出する突出部が設けられ、
前記外筒には、前記突出部が嵌合する嵌合溝が設けられている、保温筒。
【請求項4】
請求項3に記載の保温筒において、
前記内筒には、当該内筒の周方向に並ぶ複数の前記突出部が設けられ、
前記外筒には、それぞれ1個ずつの前記突出部が嵌合する複数の前記嵌合溝が設けられ、
前記嵌合溝は、前記外筒の上端から縦方向に延びる第1の溝部と、前記第1の溝部から横方向に延びる第2の溝部と、を備え、
前記内筒は、前記突出部が前記第1の溝部に嵌合した状態を維持したまま下方向へ移動した後、前記第2の溝部に嵌合した状態を維持したまま横方向へ回転することにより、前記外筒に対して固定される、保温筒。
【請求項5】
請求項4に記載の保温筒において、
断熱材により形成され、それぞれ1個ずつの前記第1の溝部に嵌合する複数の嵌合断熱部材を備える、保温筒。
【請求項6】
請求項3に記載の保温筒において、
前記第2の保温部材には、前記第2の保温部材の周方向に並ぶ複数の前記突出部が設けられ、
前記内筒は、筒状の内筒本体と、それぞれ1個ずつの前記突出部を有する複数の凹状部材と、を備え、
前記内筒本体には、それぞれ1個ずつの前記凹状部材が挿通される複数の挿通開口部が設けられ、
前記凹状部材は、前記突出部が前記挿通開口部に挿通された状態で固定具により前記内筒本体に固定される、保温筒。
【請求項7】
請求項3に記載の保温筒において、
前記突出部における前記嵌合溝の上面に対向する部分の厚さは、5mm以上30mm以下である、保温筒。
【請求項8】
請求項3に記載の保温筒において、
前記外筒の前記嵌合溝よりも上側の部分における横断面の面積をA、前記第2の保温部材を上側から見たときの前記嵌合溝における前記突出部に対向する部分の面積をBとした場合、BをAで除した面積比Rは、以下の式(1)を満たす、保温筒。
5%≦R≦30% … (1)
【請求項9】
チョクラルスキー法によりシリコン単結晶を製造するシリコン単結晶製造装置であって、
チャンバと、
前記チャンバ内に設けられた坩堝と、
前記坩堝を加熱するヒータと、
前記ヒータを囲み、かつ、前記チャンバの内底面および内周面を覆うように配置される請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の保温筒と、を備える、シリコン単結晶製造装置。
【請求項10】
請求項9に記載のシリコン単結晶製造装置を用いて、シリコン単結晶を製造する、シリコン単結晶の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、保温筒、シリコン単結晶製造装置、および、シリコン単結晶の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、チョクラルスキー法によりシリコン単結晶を製造するシリコン単結晶製造装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、装着用治具を用いて第1の整流筒および第2の整流を吊り下げ、メインチャンバ内に取り付ける方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平10-245297号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
シリコン単結晶製造装置には、黒鉛坩堝を加熱するヒータを囲む保温筒が配置されている。保温筒をメンテナンスしたり交換したりする場合、保温筒をチャンバから取り外す必要があるが、特許文献1には、チャンバに保温筒を着脱する構成について、開示されていない。
【0005】
本発明は、チャンバに対する着脱を容易に行える保温筒、シリコン単結晶製造装置、および、シリコン単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の保温筒は、チョクラルスキー法によりシリコン単結晶を製造するシリコン単結晶製造装置のチャンバ内において、坩堝を加熱するヒータを囲み、かつ、前記チャンバの内底面および内周面を覆うように配置される保温筒であって、前記内底面を覆う第1の保温部材と、前記内周面を覆い、かつ、前記第1の保温部材に接するように配置される筒状の第2の保温部材と、を備え、前記第2の保温部材における前記ヒータの上端よりも上側の位置には、吊り下げ治具の吊り下げ部が挿入される吊り下げ用凹部が設けられている。
【0007】
本発明の保温筒において、前記第1の保温部材は、前記内底面を覆う板状の内底面覆い部と、前記内周面における前記ヒータの下端よりも下側の部分を覆う筒状の内周面覆い部と、を備え、前記第2の保温部材は、前記内周面覆い部の上端に接するように配置される、ことが好ましい。
【0008】
本発明の保温筒において、前記第2の保温部材は、断熱材により形成された外筒と、黒鉛またはC/Cコンポジット材(炭素繊維強化炭素複合材)により前記外筒の内周面を覆うように形成された内筒と、を備え、前記内筒には、前記吊り下げ用凹部を有し、前記外筒側に突出する突出部が設けられ、前記外筒には、前記突出部が嵌合する嵌合溝が設けられている、ことが好ましい。
【0009】
本発明の保温筒において、前記内筒には、当該内筒の周方向に並ぶ複数の前記突出部が設けられ、前記外筒には、それぞれ1個ずつの前記突出部が嵌合する複数の前記嵌合溝が設けられ、前記嵌合溝は、前記外筒の上端から縦方向に延びる第1の溝部と、前記第1の溝部から横方向に延びる第2の溝部と、を備え、前記内筒は、前記突出部が前記第1の溝部に嵌合した状態を維持したまま下方向へ移動した後、前記第2の溝部に嵌合した状態を維持したまま横方向へ回転することにより、前記外筒に対して固定される、ことが好ましい。
【0010】
本発明の保温筒において、断熱材により形成され、それぞれ1個ずつの前記第1の溝部に嵌合する複数の嵌合断熱部材を備える、ことが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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