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公開番号
2025062152
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-14
出願番号
2023171030
出願日
2023-10-02
発明の名称
第一補修材、第二補修材、及び補修方法
出願人
東京窯業株式会社
代理人
個人
主分類
F27D
1/16 20060101AFI20250407BHJP(炉,キルン,窯;レトルト)
要約
【課題】補修対象が有する化学成分に適した成分及び割合を有することで、補修効果が高い補修材、及びその補修材を用いた補修方法を提供すること。
【解決手段】第一補修材1は、金属を溶解する誘導炉に形成される部材のうち、特定化学成分を含むスリーブ又はるつぼに使用可能な補修材である。第一補修材1は粉体2を備える。粉体2に含まれる特定化学成分の質量%と、補修対象のスリーブ又はるつぼに含まれる特定化学成分の質量%との差の範囲は、10%以内である。粉体2は、混練材3を生成可能である。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
金属を溶解する誘導炉に形成される部材のうち、特定化学成分を含むスリーブ又はるつぼを補修可能な補修材であって、
粉体を備え、
前記粉体に含まれる前記特定化学成分の質量%と、補修対象の前記スリーブ又は前記るつぼに含まれる前記特定化学成分の質量%との差の範囲が10%以内であり、
前記粉体は、混練材を生成可能である第一補修材。
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【請求項2】
前記特定化学成分は酸化アルミニウムである、請求項1に記載の第一補修材。
【請求項3】
前記特定化学成分は酸化マグネシウムである、請求項1に記載の第一補修材。
【請求項4】
前記特定化学成分は二酸化ケイ素である、請求項1に記載の第一補修材。
【請求項5】
前記粉体は、最大粒径が1mm以下であり、粒径が0.1mm未満の粒子が30%以上含まれる請求項1から4のいずれかに記載の第一補修材。
【請求項6】
前記粉体は、最大粒径が1mm以下であり、粒径が0.1mm未満の粒子が40%から60%までの範囲で含まれる請求項1から4のいずれかに記載の第一補修材。
【請求項7】
金属を溶解する誘導炉に形成される部材のうち、特定化学成分を含むスリーブ又はるつぼを補修可能な補修材であって、
混練材を備え、
前記スリーブ又は前記るつぼに含まれる前記特定化学成分に対し、
前記混練材に含まれる前記特定化学成分の質量%と、補修対象の前記スリーブ又は前記るつぼに含まれる前記特定化学成分の質量%との差の範囲が10%以内である第二補修材。
【請求項8】
前記特定化学成分は酸化アルミニウムである、請求項7に記載の第二補修材。
【請求項9】
前記特定化学成分は酸化マグネシウムである、請求項7に記載の第二補修材。
【請求項10】
前記特定化学成分は二酸化ケイ素である、請求項7に記載の第二補修材。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属を溶解する誘導炉用のスリーブ又はるつぼに使用する補修材、及び損傷したスリーブ又はるつぼの補修方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、金属を溶解する誘導炉に形成されるスリーブ又はるつぼの炉壁が損傷したときに、補修するための補修材、及び補修材を用いた補修方法が提案されている。例えば、特許文献1によれば、金属粉5~30質量%、酸化銅、酸化鉄、酸化剤から選ばれる一種または二種以上10~40質量%、残部が耐火性粉末を主体とする粉末状の補修材を、高温下の被施工面に対し、窒素ガス、炭酸ガスあるいは不活性ガス等の非酸素性ガスをキャリアガスとして吹付けることを特徴とした工業窯炉の熱間補修方法が提案されている。
【0003】
補修材は、支燃性物質となる特定量の酸化銅、酸化鉄あるいは酸化物を含むことで、被施工面に吹付けられた後、金属粉が高温雰囲気下で酸化し、その反応熱で溶融付着する。その結果、酸素ガスをキャリアガスとする従来方法と同様の緻密な補修施工体を形成することができる。
【0004】
酸化銅あるいは酸化鉄は通常の酸化物に比べ酸素を放出しやすく、これが特許文献1の提案において支燃性物質として十分な機能を果たすものと考えられる。一方、酸化剤はその本来の性質から、支燃性物質としての作用をもつ。
【0005】
補修材を移送するキャリアガスには、非酸素性ガスを使用する。移送管内において火種となる静電気の発生は避けられないが、非酸素性ガスの使用により、移送管内における補修材の発火は皆無となる。
【0006】
特許文献1に記載の方法は、被施工面が炉残熱で高温状態にある熱間補修が対象となる。冷間での補修では金属粉の酸化反応が不十分であり、本発明の効果が得られない。十分な補修効果を得るには、被施工面の温度が例えば700℃以上であることが好ましい、と記載されている。
【0007】
この構成によれば、酸素ガスをキャリアガスとする従来方法に見られた移送管内での補修材の発火が皆無となり、しかも施工体の付着性および緻密性もそん色がない。また、施工装置の小型化・簡素化を図ることができ、設備費の低減に加え、ハンドリングの良さから迅速な施工を可能にする、と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2004-28504
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に記載の従来例では、被施工面を含む補修対象に含まれる化学成分と、補修材の化学成分との関係が考慮されていない。そのため、被施工面及びその周辺部に補修を行った補修材との間で膨張率が異なる場合があり、温度変化の影響で亀裂が生じる可能性がある。金属を溶解する誘導炉は、使用時は700℃以上の高温となる。従って、誘導炉は高温環境下において補修された箇所に亀裂或いは剥離が発生すると、機能を果たさなくなる。
【0010】
本発明の目的は、補修対象が有する化学成分に適した成分及び割合を有することで、補修効果が高い補修材、及びその補修材を用いた補修方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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