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公開番号2025062107
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-11
出願番号2025017774,2024016561
出願日2025-02-05,2016-10-28
発明の名称ワーク分割装置
出願人株式会社東京精密
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01L 21/301 20060101AFI20250404BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】チップサイズが小チップの場合に生じる分割予定ラインの未分割問題と、分割後のチップ同士の接触に起因するチップの品質低下の問題とを同時に解消することができるワーク分割装置を提供する。
【解決手段】ワーク分割装置(10)において、ダイシングテープにおけるワークの貼付面と反対側の裏面側に配置されたエキスパンドリングにより、ダイシングテープのうちフレームの内縁部よりも内側の環状部領域をエキスパンドリングによって押圧して、ダイシングテープを拡張し、ダイシングテープにおけるワークの貼付面と同一側に配置された拡張規制リング(16)を、環状部領域のうちエキスパンドリングの押圧位置よりも外側の位置に当接させて、環状部領域のうち拡張規制リングに当接された当接部を境として外周側に位置する外周側領域の拡張を規制する。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
ワークの外径よりも大きい内径を有するリング状のフレームにダイシングテープの外周部が固定され、前記ダイシングテープに貼付された前記ワークを分割予定ラインに沿って個々のチップに分割するワーク分割装置において、
前記ダイシングテープにおける前記ワークの貼付面と反対側の裏面側に配置され、前記フレームの内径よりも小さい開口部を有するリング状に形成されており、前記ダイシングテープを押圧して拡張するエキスパンドリングと、
前記ダイシングテープにおける前記ワークの貼付面と同一側に配置され、前記フレームの内径よりも小さく、かつ前記エキスパンドリングの外径よりも大きい開口部を有するリング状に形成された拡張規制リングであって、前記ダイシングテープの拡張の際に前記ダイシングテープに当接されて前記ダイシングテープのうち前記拡張規制リングに当接された当接部を境として外周側に位置する外周側領域の拡張を規制する拡張規制リングと、
前記ダイシングテープにおける前記ワークの貼付面と反対側の裏面側に配置され、前記フレームの内径よりも大きい嵌合部を有するリング状に形成された拡張保持リングであって、前記嵌合部が前記フレームの表面に嵌合することにより前記ダイシングテープの拡張状態を保持する拡張保持リングと、
を備える、ワーク分割装置。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記フレームを固定するフレーム固定部材を有し、
前記拡張規制リングは、前記外周側領域の拡張を規制する位置で前記フレーム固定部材に着脱自在に固定される、請求項1に記載のワーク分割装置。
【請求項3】
前記フレーム固定部材は、前記フレームの内径よりも大きい開口部を有するリング状に構成され、
前記拡張規制リングは、前記フレーム固定部材の前記開口部の内周面に装着される、請求項2に記載のワーク分割装置。
【請求項4】
前記フレーム固定部材には、前記拡張規制リングを着脱自在に固定する固定部材が設けられる、請求項2又は3に記載のワーク分割装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ワーク分割装置及びワーク分割方法に係り、特に、半導体ウェーハ等のワークを分割予定ラインに沿って個々のチップに分割するワーク分割装置及びワーク分割方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、半導体チップ(以下、チップと言う。)の製造にあたり、ダイシングブレードによるハーフカット或いはレーザ照射による改質領域形成により予めその内部に分割予定ラインが形成された半導体ウェーハ(以下、ウェーハと言う。)を、分割予定ラインに沿って個々のチップに分割するワーク分割装置が知られている(特許文献1等参照)。
【0003】
図12は、ワーク分割装置によって分割される円盤状のウェーハ1が貼付されたウェーハユニット2の説明図であり、図12(A)はウェーハユニット2の斜視図、図12(B)はウェーハユニット2の縦断面図である。
【0004】
ウェーハ1は、片面に粘着層が形成された厚さ約100μmのダイシングテープ(拡張テープ又は粘着シートとも言う。)3の中央部に貼付され、ダイシングテープ3は、その外周部が剛性のあるリング状のフレーム4に固定されている。
【0005】
ワーク分割装置では、ウェーハユニット2のフレーム4が、二点鎖線で示すフレーム固定部材(フレーム固定機構とも言う。)7に当接されて固定される。この後、ウェーハユニット2の下方から二点鎖線で示すエキスパンドリング(突上げリングとも言う。)8が上昇移動され、このエキスパンドリング8によってダイシングテープ3が押圧されて放射状に拡張される。このときに生じるダイシングテープ3の張力が、ウェーハ1の分割予定ライン5に付与されることにより、ウェーハ1が個々のチップ6に分割される。分割予定ライン5は、互いに直交するX方向及びY方向に形成されている。分割予定ライン5に関して、X方向と平行な本数とY方向と平行な本数とが同数の場合であって、それぞれの方向の間隔が等しい場合には、分割されたチップ6の形状は正方形となる。また、X方向と平行な本数とY方向と平行な本数とが異なる場合であって、それぞれの方向の間隔が等しい場合には、分割されたチップ6の形状は長方形となる。
【0006】
ところで、ダイシングテープ3はヤング率が低く柔軟な部材である。このため、ウェーハ1を個々のチップ6に円滑に分割するためには、ダイシングテープ3を冷却し、ダイシングテープ3のバネ定数を大きくした状態でダイシングテープ3を拡張することが考えられる。
【0007】
特許文献2のテープ拡張装置(ワーク分割装置)は、冷気供給手段を備えている。特許文献2によれば、冷気供給手段を作動して、処理空間内に冷気を供給し、処理空間内を例えば0℃以下に冷却することにより、ダイシングテープを冷却している。
【0008】
一方、特許文献3のチップ分割離間装置(ワーク分割装置)では、ダイシングテープに異方性があることに着目し、その異方性を加味してダイシングテープを一様にエキスパンドさせるために、フィルム面支持機構を備えている。このフィルム面支持機構は、円周方向において独立した複数の支持機構を備え、複数の支持機構の相対的な高さを個別に制御してダイシングテープの張力を調整することにより、ダイシングテープのX方向の伸びとY方向の伸びを独立して制御している。
【0009】
ここで、本願明細書において、ダイシングテープ3のうち、ウェーハ1が貼付される平面視円形状の領域を中央部領域3Aと称し、中央部領域3Aの外縁部(ウェーハ1の外縁部)とフレーム4の内縁部との間に備えられる平面視ドーナツ形状の領域を環状部領域3Bと称し、フレーム4に固定される最外周部分の平面視ドーナツ形状の領域を固定部領域3Cと称する。環状部領域3Bが、エキスパンドリング8に押圧されて拡張される領域である。
【0010】
なお、ウェーハ1の分割に要する力は、すなわち、ウェーハ1を分割するために環状部領域3Bに発生させなければならない張力は、分割予定ライン5の本数が多くなるに従って高くしなければならないことが知られている。分割予定ライン5の本数について、例えば、直径300mmのウェーハ1でチップサイズが5mmの場合には約120本(XY方向に各60本)の分割予定ライン5が形成され、チップサイズが1mmの場合は約600本の分割予定ライン5が形成される。よって、環状部領域3Bに発生させなければならない張力は、チップサイズが小さくなるに従って高くしなければならない。
(【0011】以降は省略されています)

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