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公開番号2025061872
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-11
出願番号2025012017,2022526637
出願日2025-01-28,2021-05-27
発明の名称樹脂組成物及び成形体
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08L 23/00 20060101AFI20250403BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】リン系難燃剤が良好に分散し、ポリオレフィン樹脂本来の物性を充分に保ちつつ優れた難燃性を発現できる樹脂組成物の提供。
【解決手段】本発明の一態様に係る樹脂組成物は、熱可塑性樹脂(A)と、リン系難燃剤(B)と、α-オレフィンと不飽和カルボン酸との共重合体(C)と、を含み、前記熱可塑性樹脂(A)がポリオレフィン樹脂であり、前記リン系難燃剤(B)が(ポリ)リン酸と窒素化合物との塩であり、前記窒素化合物としてメラミン又はピペラジンを含み、前記熱可塑性樹脂(A)に対する前記リン系難燃剤(B)の割合が5質量%以上400質量%以下であり、前記リン系難燃剤(B)に対する前記共重合体(C)の割合が10質量%以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
熱可塑性樹脂(A)と、リン系難燃剤(B)と、α-オレフィンと不飽和カルボン酸との共重合体(C)と、を含み、
前記熱可塑性樹脂(A)がポリオレフィン樹脂であり、
前記リン系難燃剤(B)が(ポリ)リン酸と窒素化合物との塩であり、前記窒素化合物としてメラミン又はピペラジンを含み、
前記熱可塑性樹脂(A)に対する前記リン系難燃剤(B)の割合が5質量%以上400質量%以下であり、
前記リン系難燃剤(B)に対する前記共重合体(C)の割合が10質量%以下である、樹脂組成物。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
前記樹脂組成物の総質量に対する前記熱可塑性樹脂(A)の割合が20質量%以上85質量%以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記共重合体(C)がα-オレフィンと無水マレイン酸との共重合体である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記共重合体(C)のα-オレフィンの炭素原子数が10以上80以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記共重合体(C)において、α-オレフィン単位と不飽和カルボン酸単位との合計100mol%に対する前記α-オレフィン単位の割合が30mol%以上70mol%以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記共重合体(C)の重量平均分子量が2,000以上50,000以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
金属酸化物を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
前記金属酸化物が酸化亜鉛を含む、請求項7に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなる成形体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物及び成形体に関する。
本願は、2020年5月28日に、日本に出願された特願2020-93089号、及び2021年3月18日に、日本に出願された特願2021-44430号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
ポリオレフィン樹脂は、力学的特性(曲げ特性、引張特性等)、耐薬品性、成形加工性等に優れ、低比重であり、安価であることから、その成形体が機械、電気・電子機器、OA機器、自動車内外装材、電気自動車等の種々の用途に使用されている。
これらの用途において成形体には難燃性が要求されることがある。例えば電気・電子機器やOA機器のハウジング(枠、筐体、外装、カバー等)、ケーブル等に使用される成形体には高い難燃性が要求される。
【0003】
ポリオレフィン樹脂は高い可燃性を持つことから、その成形体に難燃性を付与するために難燃剤が配合される。
従来、難燃剤としては、安価で難燃性が高いことから、臭素系難燃剤とアンチモン化合物とを併用した系が用いられていたが、生体残留性に問題があり、近年ではリン系難燃剤が用いられるようになってきている。
特許文献1には、特定の2種のリン系難燃剤を含むポリオレフィン樹脂組成物が提案されている。
【0004】
一方、特許文献2には、難燃剤、結晶核剤等のポリオレフィン用添加剤の分散剤として、炭素数が2以上のアルキル基を有するアルキルメタクリレート単位を主成分とするアルキルメタクリレート系重合体を使用すること、及びこの分散剤とポリオレフィン用添加剤とポリオレフィン樹脂とを含む樹脂組成物が提案されている。
【0005】
また、特許文献3には、オレフィン系ポリマーと、無水マレイン酸成分含有のエチレン系ポリマーと、難燃剤とからなる難燃性樹脂組成物が提案されている。さらに、特許文献4には、特定量のエチレン、極性基を有するα-オレフィン及び無水マレイン酸の三元重合体と、特定量のノンハロゲン系難燃剤180~250質量部と、を含有するノンハロゲン難燃性樹脂組成物が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
日本国特開2013-119575号公報
国際公開第2011/96596号
日本国特開平5-117452号公報
日本国特開2014-91753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に記載の樹脂組成物は、リン系難燃剤の分散性が悪く、成形体にリン系難燃剤の分散不良物が生じて外観不良となる問題がある。
特許文献2に記載の樹脂組成物は、分散剤の添加量が多く、ポリオレフィン樹脂の持つ力学的特性等の優れた物性が損なわれることがある。
【0008】
また、特許文献3、4に記載の組成物では充分な機械的強度及び曲げ弾性率を有しつつ、高い難燃性を有する成形体を提供することができない場合があることが判明した。
【0009】
本発明は、リン系難燃剤が良好に分散し、ポリオレフィン樹脂本来の物性を充分に保ちつつ優れた難燃性を発現できる樹脂組成物及びその成形体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は以下の態様を有する。
[1]熱可塑性樹脂(A)と、リン系難燃剤(B)と、α-オレフィンと不飽和カルボン酸との共重合体(C)と、を含み、前記熱可塑性樹脂(A)に対する前記リン系難燃剤(B)の割合が5質量%以上400質量%以下であり、前記リン系難燃剤(B)に対する前記共重合体(C)の割合が10質量%以下である、樹脂組成物。
[2]前記樹脂組成物の総質量に対する前記熱可塑性樹脂(A)の割合が20質量%以上85質量%以下である、[1]に記載の樹脂組成物。
[3]前記共重合体(C)がα-オレフィンと無水マレイン酸との共重合体である、[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4]前記熱可塑性樹脂(A)がポリオレフィン樹脂である、[1]~[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5][1]~[4]のいずれかに記載の樹脂組成物からなる成形体。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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