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公開番号2025059675
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023169913
出願日2023-09-29
発明の名称染色体のテロメアをin vitroで伸長させるための組成物、胚の製造方法、胚、及び受胚畜産動物
出願人学校法人東京農業大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12N 5/073 20100101AFI20250403BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】胚における染色体のテロメアを伸長させ得る組成物等を提供すること。
【解決手段】TGFβ1、又はAGTを含む、胚における染色体のテロメアをin vitroで伸長させるための組成物。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
TGFβ1又はAGTを含む、胚における染色体のテロメアをin vitroで伸長させるための組成物。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
TGFβ1を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
AGTを含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
受精処理後48時間以内の受精卵又は胚を培養するための、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記組成物が、卵胞液を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記胚の発生の過程における胚盤胞期胚の細胞数を増加させる、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記胚の発生を促進する、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記胚が、ウシの胚である、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の組成物の存在下、受精卵又は胚をin vitroで培養することを含む、
染色体のテロメアを伸長させた胚の製造方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法により製造される胚。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、染色体のテロメアをin vitroで伸長させるための組成物、胚の製造方法、胚、及び受胚畜産動物に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
胚移植は和牛生産やヒトの生殖医療で広く用いられている。テロメアは染色体の末端部分にある構造体であり、ゲノムの完全性を維持する役割を有し、例えば加齢に伴う細胞の分裂や酸化ストレスなどで短縮する。短縮したテロメアを持つ細胞は、分裂を停止し機能が低下する。マウスやウシ等において、胚のテロメアは、受精後、胚盤胞期に向けて伸長することが知られている(非特許文献1及び2)。ES細胞で作成したキメラを用いて、胚のテロメア長を伸長させてその産子を比較した試験では、胚のテロメア長が産子のテロメア長に影響し、傷の回復速度にも影響することが、マウスで報告されている(非特許文献3)。父親が加齢の場合、胚のテロメア長が短縮し、産子のテロメアも短縮し、さらにこの産子の寿命が短くなることが、報告されている。(非特許文献4及び5)。同様に母親の加齢によっても、卵子のテロメアが短縮されることが、マウスで報告されている(非特許文献6)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Nat Cell Biol. 2007;12:1436-41.
Reprod Domest Anim 2015;50:58-67.
Nat Commun. 2016; 7:11739.
Mitochondrion. 2023; 68:105-113.
Proc Natl Acad Sci U S A. 2018 ;115:E2348-E2357.
Reprod Biol Endocrinol. 2013;11:108.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、染色体のテロメア伸長を促す培養環境の構築は、受精卵や胚の発育だけでなく産子の寿命や予後に介入できる可能性がある。
【0005】
本発明は、胚における染色体のテロメアを伸長させ得る組成物等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、TGFβ1又はAGTを含む組成物が、胚における染色体のテロメアを伸長させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1]
TGFβ1又はAGTを含む、胚における染色体のテロメアをin vitroで伸長させるための組成物。
[2]
TGFβ1を含む、[1]に記載の組成物。
[3]
AGTを含む、[1]又は[2]に記載の組成物。
[4]
受精処理後48時間以内の受精卵又は胚を培養するための、[1]~[3]のいずれか1つに記載の組成物。
[5]
前記組成物が、卵胞液を含む、[1]~[4]のいずれか1つに記載の組成物。
[6]
前記胚の発生の過程における胚盤胞期胚の細胞数を増加させる、[1]~[5]のいずれか1つに記載の組成物。
[7]
前記胚の発生を促進する、[1]~[6]のいずれか1つに記載の組成物。
[8]
前記胚が、ウシの胚である、[1]~[7]のいずれか1つに記載の組成物。
[9]
[1]~[8]のいずれか1つに記載の組成物の存在下、受精卵又は胚をin vitroで培養することを含む、
染色体のテロメアを伸長させた胚の製造方法。
[10]
[9]に記載の方法により製造される胚。
[11]
[10]に記載の胚を有する受胚畜産動物。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、胚における染色体のテロメアを伸長させ得る組成物等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
TGFβ1添加による胚盤胞期胚の割球あたりのテロメア長。対照区を1として表記。*は有意差を表す。P<0.05
AGT添加による胚盤胞期胚の割球あたりのテロメア長。対照区を1として表記。*は有意差を表す。P<0.05
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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