TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025057837
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023167617
出願日2023-09-28
発明の名称遮光膜用感光性樹脂組成物、遮光膜、カラーフィルター、タッチパネル、及び表示装置
出願人日鉄ケミカル&マテリアル株式会社
代理人弁理士法人鷲田国際特許事務所
主分類G02B 5/20 20060101AFI20250402BHJP(光学)
要約【課題】本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、低反射率で、かつ反射色を制御しやすい遮光膜用感光性樹脂組成物、これを硬化してなる遮光膜、ならびに前記遮光膜を含むカラーフィルター、タッチパネル、及び表示装置を提供すること。
【解決手段】(A)不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂と、(B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物と、(C)光重合開始剤と、(D)窒化ジルコニウムを含む遮光成分と、(E)屈折率が1.10~1.80である無機粒子とを含む、遮光膜用感光性樹脂組成物に関する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂と、
(B)少なくとも1個のエチレン性不飽和結合を有する重合性化合物と、
(C)光重合開始剤と、
(D)窒化ジルコニウムを含む遮光成分と、
(E)屈折率が1.10~1.80である無機粒子と
を含む、遮光膜用感光性樹脂組成物。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
前記(E)無機粒子は、シリカ及び/又はフッ化マグネシウムを含む、
請求項1に記載の遮光膜用感光性樹脂組成物。
【請求項3】
前記(E)無機粒子の含有量は、
前記(D)遮光成分と、前記(E)無機粒子との合計質量に対して、1質量%~40質量%である、
請求項1に記載の遮光膜用感光性樹脂組成物。
【請求項4】
前記(E)無機粒子の平均二次粒子径は、10nm~200nmである、
請求項1に記載の遮光膜用感光性樹脂組成物。
【請求項5】
前記(E)無機粒子は、シリカ及びフッ化マグネシウムを含み、
前記シリカの含有量は、前記(D)遮光成分と、前記(E)無機粒子との合計質量に対して、5質量%~40質量%であり、
前記フッ化マグネシウムの含有量は、前記(D)遮光成分と、前記(E)無機粒子との合計質量に対して、5質量%~40質量%であり、
請求項1に記載の遮光膜用感光性樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の遮光膜用感光性樹脂組成物を硬化してなる遮光膜。
【請求項7】
請求項6に記載の遮光膜をブラックマトリックスとして有する、カラーフィルター。
【請求項8】
請求項6に記載の遮光膜を有する、タッチパネル。
【請求項9】
請求項6に記載の遮光膜を有する、表示装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、遮光膜用感光性樹脂組成物、遮光膜、カラーフィルター、タッチパネル、及び表示装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、モバイル端末の発達により、屋外や車載にて使用する、タッチパネル又は液晶パネル等を有する表示装置が増加している。上記表示装置において、タッチパネル外枠には背面の液晶パネル周辺部の光漏れを遮光するために遮光膜が設けられ、上記液晶パネルには黒色表示時に画面から光が漏れるのを抑制するため、及び隣接し合うカラーレジスト同士の混色を抑制するための遮光膜(ブラックマトリックス)が設けられている。
【0003】
表示装置等において、光漏れ等を抑制して上記表示装置等の画面の視認性を改善するために、遮光膜中の黒色顔料の濃度を高くして、遮光膜の遮光性を上げる(遮光膜の光透過性を下げる)ことがある。透明基材や硬化性樹脂等の遮光膜と隣接する層(隣接層)の屈折率と比較して、黒色顔料の屈折率は高いため、遮光膜中の黒色顔料濃度を高くしていくと、遮光膜と隣接層の界面における反射が増加し、遮光膜上への映り込みや、カラーフィルター着色部との反射率の差異で遮光膜の境界が目立つという不具合が生じる。
【0004】
このため、高遮光性と低反射率との両方を有する遮光膜を得ることができる遮光膜用感光性樹脂組成物が要望されている。
【0005】
たとえば、特許文献1では、疎水性のシリカ粒子及び特定の分散剤(ウレタン系分散剤)を含むことを特徴とする黒色感光性樹脂組成物が開示されている。これは、疎水性シリカ粒子及び特定の分散剤を用いることにより高遮光性及び低反射率を両立するブラックマトリックスを形成できるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2015-161815号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ブラックマトリックスは、意匠性等の観点から、高遮光性と低反射率だけはなく、表示装置等の画面の反射色を制御することが必要とされる。しかしながら、本発明者らの知見によると、特許文献1に記載の黒色感光性樹脂組成物では、反射色の制御が困難であるという課題があった。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、低反射率で、かつ反射色を制御しやすい遮光膜用感光性樹脂組成物、これを硬化してなる遮光膜、ならびに前記遮光膜を含むカラーフィルター、タッチパネル、及び表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の問題を解決すべく、本発明者らが鋭意検討した結果、不飽和基含有アルカリ可溶性樹脂を含み、窒化ジルコニウムを含む遮光成分と、屈折率が1.10~1.80である無機粒子とを含む、遮光膜用感光性樹脂組成物を硬化してなる遮光膜が好適であることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
この原因は必ずしも明らかではないが、以下のように考えられる。遮光成分として窒化ジルコニウムは他の黒色顔料に対し、可視光域における一部の波長において入射光を透過及び吸収しやすく、反射光が低減するために反射率が低下する。さらに前記無機粒子は、感光性樹脂組成物を硬化させてなる遮光膜の屈折率を低くすることができる。そのため、隣接層や空気と、形成される遮光膜との屈折率の差によって生じる反射を抑制することができるので、遮光膜の反射率がさらに低下する。また、窒化ジルコニウムと無機粒子との相溶性が、他の黒色顔料と比較して悪いため、窒化ジルコニウムと、無機粒子とを併用することで無機粒子が塗膜面上に偏析しやすくなる。偏析した無機粒子層が波長変換層として機能し、反射色が変化するため、反射色の制御がしやすくなる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許