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公開番号
2025054306
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-08
出願番号
2023163354
出願日
2023-09-26
発明の名称
アクアポニックスシステム
出願人
大和ハウス工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
A01G
31/00 20180101AFI20250331BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】植物の塩害を軽減することが可能なアクアポニックスシステムを提供する。
【解決手段】淡水よりも塩分濃度が高い水により魚Fが飼育される養殖槽11と、養殖槽11から排出された養殖排水W1に含まれるアンモニアを硝化させる濾過槽12と、濾過槽12でアンモニアが硝化された養殖排水W1を用いて植物Pを栽培する下流空間S1と、下流空間S1の水よりも塩分濃度が低い希釈養殖排水W2で植物Pを栽培する上流空間S2と、を具備し、上流空間S2で栽培される植物Pの栽培場所が、当該植物Pの生育状況に応じて下流空間S1に変更される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
淡水よりも塩分濃度が高い水により魚が飼育される養殖槽と、
前記養殖槽から排出された養殖排水に含まれるアンモニアを硝化させる硝化槽と、
前記硝化槽でアンモニアが硝化された養殖排水を用いて植物を栽培する第1栽培部と、
前記第1栽培部の水よりも塩分濃度が低い低濃度水で植物を栽培する第2栽培部と、
を具備し、
前記第2栽培部で栽培される前記植物の栽培場所が、当該植物の生育状況に応じて前記第1栽培部に変更される、
アクアポニックスシステム。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
少なくとも前記植物の収穫期において当該植物が前記第1栽培部で栽培されるように、前記第2栽培部から前記第1栽培部へと前記植物の栽培場所が変更される、
請求項1に記載のアクアポニックスシステム。
【請求項3】
前記植物の生育状況が進むにつれて、前記第2栽培部から前記第1栽培部に向けて前記植物が移動される、
請求項1又は請求項2に記載のアクアポニックスシステム。
【請求項4】
前記第1栽培部及び前記第2栽培部は、
共通の水槽に設けられた仕切部によって互いに区画され、
前記仕切部は、
前記水槽に対して、前記植物が移動される方向、及び当該方向の反対方向に相対移動可能である、
請求項3に記載のアクアポニックスシステム。
【請求項5】
前記低濃度水の塩分濃度は、
少なくとも淡水の塩分濃度よりも高い、
請求項1又は請求項2に記載のアクアポニックスシステム。
【請求項6】
前記第1栽培部の水と、前記第2栽培部の前記低濃度水とのうち、前記第1栽培部の水のみが前記養殖槽に流入するように構成される、
請求項1又は請求項2に記載のアクアポニックスシステム。
【請求項7】
前記第2栽培部は、
前記低濃度水の塩分濃度が互いに異なるように、複数設けられ、
前記植物の栽培場所は、
前記植物の生育状況が進むにつれて塩分濃度が徐々に高くなるように、複数の前記第2栽培部及び前記第1栽培部の間で変更される、
請求項1又は請求項2に記載のアクアポニックスシステム。
【請求項8】
前記養殖排水が希釈されることによって生成された前記低濃度水が貯留され、当該低濃度水を供給可能に前記第2栽培部と接続された希釈槽をさらに具備する、
請求項1又は請求項2に記載のアクアポニックスシステム。
【請求項9】
前記希釈槽の水位を検知する検知部と、
前記検知部による前記水位の検知結果に応じて、前記希釈槽への前記養殖排水の供給可否を切り替える第1切替部と、
前記検知部による前記水位の検知結果に応じて、前記養殖排水を希釈するための希釈水の前記希釈槽への供給可否を切り替える第2切替部と、
をさらに具備する、
請求項8に記載のアクアポニックスシステム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、魚の養殖と植物の栽培とを組み合わせたアクアポニックスシステムの技術に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、魚の養殖と植物の栽培とを組み合わせたアクアポニックスシステムの技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
【0003】
特許文献1に記載のアクアポニックスシステムは、淡水魚を育成する飼育水槽、植物を栽培する植物容器、及び飼育水槽から植物容器に原水を送るポンプを具備する。前記ポンプにより飼育水槽から植物容器に送られた原水は、植物容器内の濾床で浄化される。これによって淡水魚の排泄物等が分解され、植物の栄養源である硝酸を含む処理水が植物容器で生成される。前記アクアポニックスシステムでは、この硝酸を植物が吸収すると共に、処理水が飼育水槽に戻されることで、淡水魚の養殖及び植物の栽培を同時に行うことができる。
【0004】
特許文献1の飼育水槽では淡水魚が養殖されているが、淡水魚よりも食用として好まれる海水魚を前記飼育水槽で養殖することができれば、アクアポニックスシステムによる収益性を向上させることができる。しかしこの場合、塩水(海水、人工海水等)によって植物を栽培する必要があるため、一般的な野菜(レタス等の耐塩性が低い植物)を生育しようとすると、塩害により野菜の生産量が低下する可能性がある。このため、塩害の影響を軽減し、野菜の生産量を改善可能な技術が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許6548220号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、植物の塩害を軽減することが可能なアクアポニックスシステムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、請求項1においては、淡水よりも塩分濃度が高い水により魚が飼育される養殖槽と、前記養殖槽から排出された養殖排水に含まれるアンモニアを硝化させる硝化槽と、前記硝化槽でアンモニアが硝化された養殖排水を用いて植物を栽培する第1栽培部と、前記第1栽培部の水よりも塩分濃度が低い低濃度水で植物を栽培する第2栽培部と、を具備し、前記第2栽培部で栽培される前記植物の栽培場所が、当該植物の生育状況に応じて前記第1栽培部に変更されるものである。
【0009】
請求項2においては、少なくとも前記植物の収穫期において当該植物が前記第1栽培部で栽培されるように、前記第2栽培部から前記第1栽培部へと前記植物の栽培場所が変更されるものである。
【0010】
請求項3においては、前記植物の生育状況が進むにつれて、前記第2栽培部から前記第1栽培部に向けて前記植物が移動されるものである。
(【0011】以降は省略されています)
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