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公開番号2025054305
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-08
出願番号2023163353
出願日2023-09-26
発明の名称液剤包装体の製造用治具および液剤包装体の製造方法
出願人株式会社トクヤマデンタル
代理人弁理士法人愛宕綜合特許事務所
主分類B65B 9/207 20120101AFI20250331BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】横シール部の上下方向寸法を所定範囲に収めることができる液剤包装体の製造用治具および液剤包装体の製造方法を提供する。
【解決手段】液剤包装体の製造用治具2には貫通穴6が形成されている。貫通穴6の内面は、上下方向に沿って真直に延びる平坦面6bを有する。液剤包装体の製造方法は、帯状のフィルムの幅方向両側端部を重ね合わせるとともにヒートシールして縦シール部とし、上下方向に延びる筒状体20を形成する縦シール工程と、横方向に沿って筒状体20をヒートシールして筒状体20に横シール部24を設ける横シール工程と、横シール部24により下部が閉じられた筒状体20に液剤を充填する液剤充填工程と、貫通穴6に筒状体20を位置づけ、平坦面6bと筒状体20との間にエアーを吹き込むエアー吹き込み工程と、筒状体20の下方への移動およびエアーの吹き込みを停止した状態で、横シール部24を切断する切断工程とを含む。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
液剤包装体の製造用治具であって、
上下方向に延びる貫通穴が形成されており、
前記貫通穴の内面は、上下方向に沿って真直に延びる平坦面を有する液剤包装体の製造用治具。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記平坦面は一対設けられており、前記一対の平坦面は互いに対向する位置に配置されている、請求項1に記載の液剤包装体の製造用治具。
【請求項3】
前記貫通穴の内面は、前記貫通穴の上部から下方に向かって前記貫通穴の内側に傾斜して延びる傾斜面を有し、
前記平坦面は前記傾斜面の下端から下方に延びている、請求項1に記載の液剤包装体の製造用治具。
【請求項4】
前記貫通穴は、上下方向に見て矩形状であり、
前記傾斜面は、前記貫通穴の上縁の4辺から下方に向かって4個設けられており、
前記平坦面は、前記4個の傾斜面の下端から下方に向かって4個設けられている、請求項3に記載の液剤包装体の製造用治具。
【請求項5】
前記傾斜面は、前記貫通穴の内側に凸に湾曲している、請求項3に記載の液剤包装体の製造用治具。
【請求項6】
前記貫通穴の平坦面と、上下方向に連結した複数の液剤包装体の間にエアーが吹き込まれると、前記複数の液剤包装体が前記平坦面に沿ってガイドされる、請求項1に記載の液剤包装体の製造用治具。
【請求項7】
液剤包装体の製造方法であって、
帯状のフィルムの幅方向両側端部を重ね合わせるとともにヒートシールして縦シール部とし、上下方向に延びる筒状体を形成する縦シール工程と、
上下方向と直交する横方向に沿って前記筒状体をヒートシールして前記筒状体に横シール部を設ける横シール工程と、
前記横シール部により下部が閉じられた前記筒状体に液剤を充填する液剤充填工程と、
請求項1に記載の液剤包装体の製造用治具の前記貫通穴に前記筒状体を位置づけ、前記平坦面と前記筒状体との間にエアーを吹き込むエアー吹き込み工程と、
前記筒状体の下方への移動および前記エアーの吹き込みを停止した状態で、前記横シール部を切断する切断工程と、を含む液剤包装体の製造方法。
【請求項8】
前記エアー吹き込み工程において、前記筒状体の前記縦シール部が無い面と前記平坦面との間にエアーを吹き込む、請求項7に記載の液剤包装体の製造方法。
【請求項9】
前記エアー吹き込み工程において、上方から下方に向かってエアーを吹き込む、請求項7に記載の液剤包装体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液剤包装体の製造用治具および液剤包装体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、図8に示す多成分系液状組成物の調製用キット100が開示されている。この調製用キット100は、液状組成物の成分を収容した複数の液剤包装体102からなる複合液剤包装体104と、複合液剤包装体104を収容する外袋106とを含む。
【0003】
図9に示すように、液剤包装体102は、一枚のフィルムを背中合わせで縦シールして筒状にし、所定の間隔をあけて横シールを行ってから切断することにより製造される「ピロー平袋」の内部に液剤が収容されたものである。液剤包装体102は、縦シール部108と、上側横シール部110と、下側横シール部112と、上側横シール部110と下側横シール部112との間に設けられた液剤収容部114とを有する。なお、上側横シール部110には、複数の液剤包装体102の上側横シール部110を重ねて加熱圧着して複合液剤包装体104とする際の便宜の目的で、貫通開口116が設けられる場合がある。
【0004】
このような液剤包装体は、縦ピロー包装法によって製造され得る。縦ピロー包装法は、帯状のフィルムの幅方向両側端部を重ね合わせるとともにヒートシールして縦シール部とし、上下方向に延びる筒状体を形成する縦シール工程と、上下方向と直交する横方向に沿って筒状体をヒートシールして筒状体に横シール部を設ける横シール工程と、横シール部により下部が閉じられた筒状体に液剤を充填する液剤充填工程と、横シール部を切断する切断工程とを含む。
【0005】
縦ピロー包装法は、連続法であるため、連続して製造される2つの液剤包装体(下流側液剤包装体および上流側液剤包装体)に着目すると、両包装体間に介在する横シール部を形成するために行われる横シール工程では、下流側液剤包装体の上側横シール部と上流側液剤包装体の下側横シール部が同時に形成されることになる。すなわち、既に横シール工程および液材充填工程を経て下側横シールが形成されて内部に液剤が充填されているが上方(上流側)が開口している状態の下流側液剤包装体の上方開口部がヒートシールされて(両包装体間に介在する)横シール部が形成され、その後行われる切断工程で横シール部が切断されて、下流側液剤包装体の上側横シール部と上流側液剤包装体の下側横シール部に分離されると同時に両包装体が切り離されることになる。
【0006】
調製用キットを用いて多成分系液状組成物を調製する際は、外袋内において複合液剤包装体を構成する複数の液剤包装体を押しつぶす。これによって、それぞれの液剤包装体の下側横シール部を開封して、それぞれの液剤包装体から液剤を外袋内に流出させる。そして、外袋内において複数の液剤を混合することにより、多成分系液状組成物を調製することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開第2020/158238号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
液剤包装体を製造する際は、切断工程後における下側横シール部および上側横シール部の上下方向寸法(以下、「縦幅」ともいう。)を所定範囲に収めることが重要である。ところが、下側横シール部の縦幅および上側横シール部の縦幅は、切断工程における切断位置によって決まるため、横シール工程で形成される横シール部の幅を所定寸法に制御したとしても、切断位置が所定位置からずれてしまうと、所定の縦幅を有する下側横シール部および上側横シール部を形成することができない。そして、切断位置のズレは、次の様な問題を引き起こす。
【0009】
すなわち、下側横シール部の上下方向寸法(縦幅)が大きすぎると、液剤包装体の横シール部を開封するために大きな押しつけ力が必要となるため、液剤包装体の開封が困難になる。一方、下側横シール部の上下方向寸法(縦幅)が小さすぎると、意図せず液剤包装体が破袋してしまうことがある。また、上側横シール部の縦幅が小さすぎる場合や、切断工程において横シール部が斜めに切断されることによって、上側横シール部が傾斜してしまった場合には、複数の液剤包装体をヒートシールにより一体化して複合液剤包装体とするときのヒートシール不良や位置ずれが起こりやすくなる。したがって、液剤包装体の下側横シール部および上側横シール部の上下方向寸法は、所定範囲に収まっていなければならない。
【0010】
本発明の課題は、切断位置の位置ずれを防止して、下側横シール部および上側横シール部の上下方向寸法を所定範囲に収めることができる液剤包装体の製造用治具および液剤包装体の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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