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公開番号2025052743
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-07
出願番号2023161605
出願日2023-09-25
発明の名称レーダ装置、レーダ制御方法、レーダ制御プログラム
出願人株式会社デンソー
代理人個人,個人,個人
主分類G01S 7/02 20060101AFI20250328BHJP(測定;試験)
要約【課題】サイドローブ信号成分の抑圧処理を状況に応じた回数実行可能なレーダ装置等を提供する。
【解決手段】レーダ装置の制御ユニットは、特定の受信アンテナにて受信された混合受信信号を取得する取得部を有する。制御ユニットは、各送信信号に対応する符号ごとに混合受信信号が復号された、複数の復号信号を定義する定義部を有する。制御ユニットは、除去処理を繰り返し実行可能な除去部を有する。除去処理では、除去部は特定の復号信号において対象とされる送信信号に対応する対象信号成分に相関して他の復号信号において検出されるサイドローブ信号成分を推定し、他の復号信号又は復号信号に関連する関連信号からサイドローブ信号成分を除去する。除去部は、特定の復号信号における熱雑音の強度に対するピークの強度の比率に少なくとも相関する回数分、除去処理を実行する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
1つ以上の送信アンテナ(TX)と、
前記送信アンテナから送信される異なる符号により変調された複数種類の送信信号を、生成する送信信号生成ユニット(2)と、
反射物にて反射された各前記送信信号が混合した混合受信信号を受信する受信アンテナ(RX)と、
前記混合受信信号を処理する制御ユニット(100)と、
を備え、
前記制御ユニットは、
特定の前記受信アンテナにて受信された前記混合受信信号を取得する取得部(110)と、
各前記送信信号に対応する前記符号ごとに前記混合受信信号が復号された、複数の復号信号を定義する定義部(120)と、
特定の前記復号信号において対象とされる前記送信信号に対応する受信信号成分である対象信号成分に相関して他の前記復号信号において検出される受信信号成分であるサイドローブ信号成分を推定し、他の前記復号信号又は前記復号信号に関連する関連信号から前記サイドローブ信号成分を除去する除去処理を、前記サイドローブ信号成分の相関対象を前回の前記除去処理後における特定の前記復号信号の前記対象信号成分とすることで繰り返し実行可能な除去部(130)と、
を有し、
前記除去部は、
特定の前記復号信号における熱雑音の強度に対するピークの強度の比率に少なくとも相関する回数分、前記除去処理を実行するレーダ装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記除去部は、少なくとも前記比率及び前記ピークの数に相関する回数分、前記除去処理を実行する請求項1に記載のレーダ装置。
【請求項3】
前記除去部は、少なくとも前記比率及び複数の前記ピーク間のドップラ周波数差分に相関する回数分、前記除去処理を実行する請求項1に記載のレーダ装置。
【請求項4】
前記除去部は、特定の前記復号信号における前記サイドローブ信号成分の強度が許容強度範囲の上限に収まる場合に、前記除去処理を中断する請求項1に記載のレーダ装置。
【請求項5】
前記除去部は、前記除去処理を規定数実行後の前記強度が前記許容強度範囲の上限に収まる場合に、前記除去処理を中止する請求項4に記載のレーダ装置。
【請求項6】
前記除去部は、前回サイクルでの特定の前記復号信号において前記サイドローブ信号成分よりも低強度の前記ピークが未検出であった場合に、前記除去処理を中止する請求項1に記載のレーダ装置。
【請求項7】
前記除去部は、別の前記受信アンテナにて受信された前記混合受信信号から復号された特定の前記復号信号において前記サイドローブ信号成分よりも低強度の前記ピークが未検出であった場合に、前記除去処理を中止する請求項1に記載のレーダ装置。
【請求項8】
1つ以上の送信アンテナ(TX)と、前記送信アンテナから送信される異なる符号により変調された複数種類の送信信号を、生成する送信信号生成ユニット(2)と、反射物にて反射された各前記送信信号が混合した混合受信信号を受信する受信アンテナ(RX)を備えるレーダ装置(1)を制御するために、プロセッサ(102)により実行されるレーダ制御方法であって、
特定の前記受信アンテナにて受信された前記混合受信信号を取得することと、
各前記送信信号に対応する前記符号ごとに前記混合受信信号が復号された、複数の復号信号を定義することと、
特定の前記復号信号において対象とされる前記送信信号に対応する受信信号成分である対象信号成分に相関して他の前記復号信号において検出される受信信号成分であるサイドローブ信号成分を推定し、他の前記復号信号又は前記復号信号に関連する関連信号から前記サイドローブ信号成分を除去する除去処理を実行することと、
を含み、
前記除去処理は、前記サイドローブ信号成分の相関対象を前回の前記除去処理後における特定の前記復号信号の前記対象信号成分とすることで繰り返し実行可能であって、
前記除去処理を実行することは、特定の前記復号信号における熱雑音の強度に対するピークの強度の比率に少なくとも相関する回数分、前記除去処理を実行することを含むレーダ制御方法。
【請求項9】
1つ以上の送信アンテナ(TX)と、前記送信アンテナから送信される異なる符号により変調された複数種類の送信信号を、生成する送信信号生成ユニット(2)と、反射物にて反射された各前記送信信号が混合した混合受信信号を受信する受信アンテナ(RX)を備えるレーダ装置(1)を制御するために記憶媒体(101)に記憶され、プロセッサ(102)に実行させる命令を含むレーダ制御プログラムであって、
前記命令は、
特定の前記受信アンテナにて受信された前記混合受信信号を取得させることと、
各前記送信信号に対応する前記符号ごとに前記混合受信信号が復号された、複数の復号信号を定義させることと、
特定の前記復号信号において対象とされる前記送信信号に対応する受信信号成分である対象信号成分に相関して他の前記復号信号において検出される受信信号成分であるサイドローブ信号成分を推定させ、他の前記復号信号又は前記復号信号に関連する関連信号から前記サイドローブ信号成分を除去させる除去処理を実行させることと、
を含み、
前記除去処理は、前記サイドローブ信号成分の相関対象を前回の前記除去処理後における特定の前記復号信号の前記対象信号成分とすることで繰り返し実行可能であって、
前記除去処理を実行させることは、特定の前記復号信号における熱雑音の強度に対するピークの強度の比率に少なくとも相関する回数分、前記除去処理を実行させることを含むレーダ制御プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、レーダ装置を制御する技術に、関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、擬似ランダム位相変調方式のMIMOレーダが開示されている。こうしたMIMOレーダは、各送信アンテナからそれぞれ異なるCDM符号により変調された送信信号を送信する。MIMOレーダは、受信信号に対して各CDM符号に応じて復号された復号信号スペクトルを生成し、各復号信号スペクトルからサイドローブ信号成分を推定する。MIMOレーダは、推定した各サイドローブ信号成分を、対象とする送信アンテナに対応する復号信号スペクトルから差し引くことで、サイドローブ信号成分を抑圧した復号信号スペクトルを、取得可能である。MIMOレーダは、サイドローブ信号成分の抑圧度合を高めるため、サイドローブ信号成分を抑圧した復号信号スペクトルからさらにサイドローブ信号成分を推定し、再度復号信号スペクトルから差し引くことで、サイドローブ信号成分の抑圧処理を複数回実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
米国特許第9952319号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、サイドローブ信号成分の抑圧処理について、実行回数の決め方については記載されていない。したがって、特許文献1の技術では、抑圧処理の実行回数を状況に応じて決定することは出来ない。
【0005】
本開示の課題は、サイドローブ信号成分の抑圧処理を状況に応じた回数実行可能なレーダ装置を、提供することにある。本開示の別の課題は、サイドローブ信号成分の抑圧処理を状況に応じた回数実行可能なレーダ制御方法を、提供することにある。本開示のまた別の課題は、サイドローブ信号成分の抑圧処理を状況に応じた回数実行可能なレーダ制御プログラムを、提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、課題を解決するための本開示の技術的手段について、説明する。尚、特許請求の範囲及び本欄に記載された括弧内の符号は、後に詳述する実施形態に記載された具体的手段との対応関係を示すものであり、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
【0007】
本開示の第一態様は、1つ以上の送信アンテナ(TX)と、
送信アンテナから送信される異なる符号により変調された複数種類の送信信号を、生成する送信信号生成ユニット(2)と、
反射物にて反射された各送信信号が混合した混合受信信号を受信する受信アンテナ(RX)と、
混合受信信号を処理する制御ユニット(100)と、
を備え、
制御ユニットは、
特定の受信アンテナにて受信された混合受信信号を取得する取得部(110)と、
各送信信号に対応する符号ごとに混合受信信号が復号された、複数の復号信号を定義する定義部(120)と、
特定の復号信号において対象とされる送信信号に対応する受信信号成分である対象信号成分に相関して他の復号信号において検出される受信信号成分であるサイドローブ信号成分を推定し、他の復号信号又は復号信号に関連する関連信号からサイドローブ信号成分を除去する除去処理を、サイドローブ信号成分の相関対象を前回の除去処理後における特定の復号信号の対象信号成分とすることで繰り返し実行可能な除去部(130)と、
を有し、
除去部は、
特定の復号信号における熱雑音の強度に対するピークの強度の比率に少なくとも相関する回数分、除去処理を実行するレーダ装置である。
【0008】
本開示の第二態様は、1つ以上の送信アンテナ(TX)と、送信アンテナから送信される異なる符号により変調された複数種類の送信信号を、生成する送信信号生成ユニット(2)と、反射物にて反射された各送信信号が混合した混合受信信号を受信する受信アンテナ(RX)を備えるレーダ装置(1)を制御するために、プロセッサ(102)により実行されるレーダ制御方法であって、
特定の受信アンテナにて受信された混合受信信号を取得することと、
各送信信号に対応する符号ごとに混合受信信号が復号された、複数の復号信号を定義することと、
特定の復号信号において対象とされる送信信号に対応する受信信号成分である対象信号成分に相関して他の復号信号において検出される受信信号成分であるサイドローブ信号成分を推定し、他の復号信号又は復号信号に関連する関連信号からサイドローブ信号成分を除去する除去処理を実行することと、
を含み、
除去処理は、サイドローブ信号成分の相関対象を前回の除去処理後における特定の復号信号の対象信号成分とすることで繰り返し実行可能であって、
除去処理を実行することは、特定の復号信号における熱雑音の強度に対するピークの強度の比率に少なくとも相関する回数分、除去処理を実行することを含む。
【0009】
本開示の第三態様は、1つ以上の送信アンテナ(TX)と、送信アンテナから送信される異なる符号により変調された複数種類の送信信号を、生成する送信信号生成ユニット(2)と、反射物にて反射された各送信信号が混合した混合受信信号を受信する受信アンテナ(RX)を備えるレーダ装置(1)を制御するために記憶媒体(101)に記憶され、プロセッサ(102)に実行させる命令を含むレーダ制御プログラムであって、
命令は、
特定の受信アンテナにて受信された混合受信信号を取得させることと、
各送信信号に対応する符号ごとに混合受信信号が復号された、複数の復号信号を定義させることと、
特定の復号信号において対象とされる送信信号に対応する受信信号成分である対象信号成分に相関して他の復号信号において検出される受信信号成分であるサイドローブ信号成分を推定させ、他の復号信号又は復号信号に関連する関連信号からサイドローブ信号成分を除去させる除去処理を実行させることと、
を含み、
除去処理は、サイドローブ信号成分の相関対象を前回の除去処理後における特定の復号信号の対象信号成分とすることで繰り返し実行可能であって、
除去処理を実行させることは、特定の復号信号における熱雑音の強度に対するピークの強度の比率に少なくとも相関する回数分、除去処理を実行させることを含む。
【0010】
これら第一~第三態様によると、特定の復号信号におけるピークの強度の熱雑音の強度に対する比率に少なくとも相関する回数分、除去処理が実行される。ピークの強度の熱雑音の強度に対する比率はサイドローブ信号成分の大きさと相関するため、当該比率に応じた回数分サイドローブ信号成分を除去することで、サイドローブ信号成分が十分に抑圧され得る。したがって、サイドローブ信号成分の抑圧処理を状況に応じた回数実行可能となり得る。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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