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公開番号2025052701
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-07
出願番号2023161551
出願日2023-09-25
発明の名称硬化性組成物および硬化物
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C08L 53/00 20060101AFI20250328BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】強度および伸びが両立している硬化物を与える硬化性組成物を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る硬化性組成物は、成分A:シリル基を有している(メタ)アクリル系重合体A、成分B:シリル基を有している(メタ)アクリル系重合体B、成分C:多価アミンおよび成分D:硬化性触媒を含んでいる。成分Aおよび成分Bは、それぞれ異なる構造のシリル基を有している。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記成分A~Dを含んでいる、硬化性組成物:
成分A:シリル基を有している(メタ)アクリル系重合体A;
成分B:シリル基を有している(メタ)アクリル系重合体B;
成分C:多価アミン;
成分D:硬化触媒;
上記成分Aは、
XブロックおよびYブロックを有するXYジブロック構造またはXYXトリブロック構造を分子中に有しており、
上記Xブロックに含まれているシリル基含有(メタ)アクリル酸エステルモノマー由来の繰り返し単位は、1分子あたり平均で2.0個超であり、
上記Yブロックに含まれているシリル基含有(メタ)アクリル酸エステルモノマー由来の繰り返し単位は、上記Yブロックに含まれている全ての繰り返し単位の重量を基準として、0重量%以上5重量%未満であり、
分子量分布(Mw/Mn)は、1.8以下であり、
上記シリル基含有(メタ)アクリル酸エステルモノマーに含まれているシリル基であって、下記式(1)で表されるシリル基を、分子中に1個以上有している:
-C(=O)-O-(CH



-Si(R


3-a
(X)

(1)
式(1)中、
mは、1~10の整数であり、


は、水素原子または炭素原子数1~20の置換もしくは非置換の炭化水素基を表しており、


は、ヘテロ原子含有基で置換されていてもよく、
1つのシリル基にR

が複数含まれる場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、


は、シリル基ごとに異なっていてもよく、
Xは、水酸基または加水分解性基を表しており、
1つのシリル基にXが複数含まれる場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、
Xは、シリル基ごとに異なっていてもよく、
aは、1、2または3である;
上記成分Bは、
下記式(2)で表されるシリル基を分子中に1個以上有している:
-W-(CH



-Si(R


3-a
(X)

(2)
式(2)中、
Wは、CH

以外の2価の基であり、
nは、1~20の整数であり、


は、水素原子または炭素原子数1~20の置換もしくは非置換の炭化水素基を表しており、


は、ヘテロ原子含有基で置換されていてもよく、
1つのシリル基にR

が複数含まれる場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、


続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
上記成分Aおよび上記成分Bの含有量比は、重量比で、成分A:成分B=(1:99)~(99:1)である、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項3】
上記成分Aおよび上記成分Bの含有量の合計を100重量部とすると、上記成分Cおよび上記成分Dの含有量が下記の範囲となる、請求項1に記載の硬化性組成物:
成分C:0.01重量部以上;
成分D:0.01~20重量部。
【請求項4】
上記成分Aおよび/または上記成分Bは、CH

=C(R

)COOR

(式中、R

は水素原子またはメチル基であり、R

は炭素数が9個以上の基である)に由来する繰り返し単位を1重量%以上有している、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項5】
上記成分Aおよび/または上記成分Bの数平均分子量は、2,000~50,000である、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項6】
上記成分Bは、
式(2)で表されるシリル基を主鎖末端に有しており、
式(2)中のXは水酸基である、
請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項7】
下記成分Eをさらに含んでいる、請求項1に記載の硬化性組成物:
成分E:シリル基を有しているポリオキシアルキレン系重合体;
上記成分Eは、
下記一般式(3)で表されるシリル基を分子中に1個以上有している:
-Si(R


3-a
(X)

(3)
一般式(3)中、


は、水素原子または炭素原子数1~20の置換もしくは非置換の炭化水素基を表しており、


は、ヘテロ原子含有基で置換されていてもよく、
1つのシリル基にR

が複数含まれる場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、


は、シリル基ごとに異なっていてもよく、
Xは、水酸基または加水分解性基を表しており、
1つのシリル基にXが複数含まれる場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、
Xはシリル基ごとに異なっていてもよく、
aは、1、2または3である。
【請求項8】
上記成分Eの数平均分子量は、3,000~50,000である、請求項7に記載の硬化性組成物。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の硬化性組成物を硬化させてなる、硬化物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、硬化性組成物および硬化物に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
シリル基を有している重合体分子は、シリル基が加水分解することにより、他の重合体分子との間でシロキサン結合を形成する。この架橋反応により、ゴム状の硬化物が得られる。このような重合体分子を含有している硬化性組成物は、シーリング材、接着剤、塗料などに使用されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2023/048155号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような従来技術では、得られる硬化物の強度と伸びがトレードオフの関係にあり、改善の余地があった。
【0005】
本発明の一態様は、強度および伸びが両立している硬化物を与える硬化性組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る硬化性組成物は、下記成分A~Dを含んでいる:
成分A:シリル基を有している(メタ)アクリル系重合体A;
成分B:シリル基を有している(メタ)アクリル系重合体B;
成分C:多価アミン;
成分D:硬化触媒;
上記成分Aは、
XブロックおよびYブロックを有しているXYジブロック構造またはXYXトリブロック構造を分子中に有しており、
上記Xブロックに含まれているシリル基含有(メタ)アクリル酸エステルモノマー由来の繰り返し単位は、1分子あたり平均で2.0個超であり、
上記Yブロックに含まれているシリル基含有(メタ)アクリル酸エステルモノマー由来の繰り返し単位は、上記Yブロックに含まれている全ての繰り返し単位の重量を基準として、0重量%以上5重量%未満であり、
分子量分布(Mw/Mn)は、1.8以下であり、
上記シリル基含有(メタ)アクリル酸エステルモノマーに含まれているシリル基であって、下記式(1)で表されるシリル基を、分子中に1個以上有している:
-C(=O)-O-(CH



-Si(R


3-a
(X)

(1)
式(1)中、
mは、1~10の整数であり、


は、水素原子または炭素原子数1~20の置換もしくは非置換の炭化水素基を表しており、


は、ヘテロ原子含有基で置換されていてもよく、
1つのシリル基にR

が複数含まれる場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、


は、シリル基ごとに異なっていてもよく、
Xは、水酸基または加水分解性基を表しており、
1つのシリル基にXが複数含まれる場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、
Xは、シリル基ごとに異なっていてもよく、
aは、1、2または3である;
上記成分Bは、
下記式(2)で表されるシリル基を分子中に1個以上有している:
-W-(CH



-Si(R


3-a
(X)

(2)
式(2)中、
Wは、CH

以外の2価の基であり、
nは、1~20の整数であり、


は、水素原子または炭素原子数1~20の置換もしくは非置換の炭化水素基を表しており、


は、ヘテロ原子含有基で置換されていてもよく、
1つのシリル基にR

が複数含まれる場合、それらは同一であっても異なっていてもよく、


【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、強度および伸びが両立している硬化物を与える硬化性組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態の一例について詳細に説明するが、本発明は、下記の各実施形態に限定されず、請求項に示した範囲で種々の変更を施してよい。異なる実施形態に記載されている技術的手段を組合せた実施形態も、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0009】
本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上、B以下」を意味する。本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、「アクリルおよび/またはメタクリル」を意味する。
【0010】
本発明の一態様に係る硬化性組成物は、成分A:シリル基を有している(メタ)アクリル系重合体A、成分B:シリル基を有している(メタ)アクリル系重合体B、成分C:多価アミンおよび成分D:硬化触媒を含んでいる。硬化性組成物は、任意成分として、成分E:シリル基を有しているポリオキシアルキレン系重合体を含んでいてもよい。硬化性組成物は、上記以外の添加剤を含んでいてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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