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公開番号2025047504
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-03
出願番号2023156029
出願日2023-09-21
発明の名称インクセットおよび印刷物の製造方法
出願人ゼネラル株式会社
代理人弁理士法人あい特許事務所
主分類C09D 11/54 20140101AFI20250326BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】硬質性の基材に対する優れた密着性と、優れた耐引っ掻き性とを両立でき、プライマ層と着色層との層間離離の抑制および硬度の向上を図ることができる積層体を有する印刷物を提供できる、活性エネルギー線硬化型インクジェットインクセットを提供する。
【解決手段】基材2と、基材2上に形成されたプライマ層6と、プライマ層6上に形成された着色層7とを含む印刷物1であって、プライマ層6が、(A)アクリロイルモルフォリンと(B)水酸基を含有する単官能モノマーとを、前記(B)の単官能モノマー100質量部に対する(A)アクリロイルモルフォリンの質量割合(A/B)が10質量部~50質量部の割合で含むプライマインクで形成され、着色層7が、ウレタン(メタ)アクリレート、アミン変性(メタ)アクリレートおよびアクリルアミドから選択される少なくとも1種のN基を含有するモノマーを含む着色インクで形成された印刷物1を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
クリアのプライマインクと、一種以上の着色インクとを組み合わせてなる活性エネルギー線硬化型インクジェットインクセットであって、
前記プライマインクは、(A)アクリロイルモルフォリンと(B)水酸基を含有する単官能モノマーとを、(B)水酸基を含有する単官能モノマー100質量部に対する(A)アクリロイルモルフォリンの質量割合(A/B)が10質量部~50質量部の割合で含み、
前記着色インクは、ウレタン(メタ)アクリレート、アミン変性(メタ)アクリレートおよびアクリルアミドから選択される少なくとも1種のN基を含有するモノマーを含む、インクセット。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
前記プライマインクを構成する前記単官能モノマーが、4-ヒドロキシブチルアクリレートである、請求項1に記載のインクセット。
【請求項3】
前記プライマインクは、シランカップリング剤をさらに含む、請求項2に記載のインクセット。
【請求項4】
前記着色インク上に印刷されるオーバーコートインクとして、イソシアヌレート構造を有するモノマーを含むインクをさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のインクセット。
【請求項5】
クリアのプライマインクと、一種以上の着色インクとを組み合わせてなる活性エネルギー線硬化型インクジェットインクセットを使用する印刷物の製造方法であって、
基材上に前記プライマインクを印刷する第1工程と、
前記プライマインク上に前記一種以上の着色インクを印刷する第2工程とを含み、
前記プライマインクは、(A)アクリロイルモルフォリンと(B)水酸基を含有する単官能モノマーとを、(B)水酸基を含有する単官能モノマー100質量部に対する(A)アクリロイルモルフォリンの質量割合(A/B)が10質量部~50質量部の割合で含み、
前記着色インクは、ウレタン(メタ)アクリレート、アミン変性(メタ)アクリレートおよびアクリルアミドから選択される少なくとも1種のN基を含有するモノマーを含む、印刷物の製造方法。
【請求項6】
前記着色インクを覆うようにオーバーコートインクを印刷する第3工程をさらに含み、
前記オーバーコートインクは、イソシアヌレート構造を有するモノマーを含む、請求項5に記載の印刷物の製造方法。
【請求項7】
前記基材は、硬質性の基材である、請求項5または6に記載の印刷物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、インクセットおよび印刷物の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
アクリロイルモルフォリンの配合が教示されたインク組成物を開示する文献として、特許文献1および特許文献2が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1は、全重合性成分の合計質量に対して、水溶性アクリルアミド系モノマーを20.0~70.0質量%、水溶性水酸基含有単官能モノマーを5.0~60.0質量%、非水溶性重合性化合物を8.0~35.0質量%、をそれぞれ含有し、さらに、全重合性成分の合計質量100質量部に対して、光重合開始剤及び/又は増感剤を3.0~10.0質量部含有し、顔料、及び水を含み、前記水溶性アクリルアミド系モノマーと水溶性水酸基含有単官能モノマーの質量の比率(アクリルアミド系モノマー/水酸基含有単官能モノマー)が0.3~10.0であり、波長365~405nmにピークを有するUV-LEDにより、積算光量が100mJ/cm

以下である照射によって仮硬化される工程を有する印刷用の紫外線硬化型水性インクジェット印刷用インク組成物を開示している。
【0004】
特許文献2は、放射線硬化型のクリアインク組成物と、放射線硬化型の有色インク組成物と、を備え、前記クリアインク組成物は、水素引き抜き型光重合開始剤と、水酸基含有モノマーと、を含み、前記有色インク組成物は、分子内開裂型光重合開始剤と、色材とを含む、放射線硬化型インクジェットインクセットを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-131834号公報
特開2020-100757号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、ガラス等の硬質性の基材に対してインクジェットインクを直接印刷して、基材に文字、絵柄、模様等の装飾を施すことが注目されている。
【0007】
しかしながら、硬質性の基材にプライマ層および着色層の積層体を印刷する場合において、基材に対する密着性と耐引っ掻き性との両立、さらには積層体の層間剥離の抑制およびインク層の硬度の向上といった課題について、これまで検討がなされていなかった。
【0008】
この点、特許文献1は、アクリロイルモルフォリン(ACMO(登録商標))および4-ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA)を配合するインク組成物を開示している。特許文献1に記載の発明は、硬化性および耐水性に優れたインク組成物の提供を目的としている。しかしながら、このインク組成物は、基材上に単層で印刷されるものである。そのため、当該インク層が着色層を兼ねた態様で形成されると、顔料等の追加配合により密着性に寄与するモノマー成分の配合量が減るため、密着性の低下が懸念される。また、単層インク層に使用されるインク組成物であるため、インク層の積層体における層間剥離といった課題については示唆すらされていない。さらに、特許文献1のインク組成物は水性インクであるため、乾燥に時間を要する溶媒(水)が存在する。そのため、インクの硬化速度が遅く、印刷効率が下がるという課題もある。
【0009】
特許文献2は、4HBAを配合し、ACMO(登録商標)を配合可能としたクリアインクと、着色インクとを組み合わせたインクセットを開示している。特許文献2に記載の発明は、低臭気で硬化性に優れるインクセットの提供を目的としている。しかしながら、当該クリアインクは、4HBAを主成分とするインクであるため硬化性は比較的良好であるが、鉛筆硬度等の硬さを要求される評価については高くない。また、基材に対するインク層の密着性を考慮して当該クリアインクを着色層として印刷すると、顔料等の追加配合により密着性に寄与するモノマー成分の配合量が減るため、密着性の低下が懸念される。
【0010】
さらに、特許文献1および2のいずれにおいても、硬質性の基材上のプライマ層および着色層の積層体の耐引っ掻き性について全く検討されていない。
(【0011】以降は省略されています)

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