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公開番号2025047350
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-03
出願番号2023155800
出願日2023-09-21
発明の名称車両用変速機のブリーザ構造
出願人スズキ株式会社
代理人弁理士法人日誠国際特許事務所
主分類F16H 57/027 20120101AFI20250326BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】ブリーザ室にオイルが侵入することを抑制して、ブリーザ室の構造を簡素化できる車両用変速機のブリーザ構造を提供すること。
【解決手段】変速機2のブリーザ構造は、隔壁5Wの一部をクラッチ室8A側に膨出させてマニュアルシャフト37が入り込む空間部45が形成されている。空間部45の上部には変速機ケース3の外部と連通するブリーザ室46が設けられており、ブリーザ室46は、入力軸21の軸方向でマニュアルシャフト37よりもクラッチ室8A側に配置されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
クラッチが収容されるクラッチ室と、複数の回転軸を含んで構成される変速機構が収容される変速機室とが隔壁によって仕切られている変速機ケースと、前記変速機室に収容され、シフトレバーの操作によって回転するマニュアルシャフトを有するパーキングロック機構とを備えた変速機のブリーザの構造であって、
前記隔壁の一部を前記クラッチ室側に膨出させて前記マニュアルシャフトが入り込む空間部を形成し、
前記空間部の上部に前記変速機ケースの外部と連通するブリーザ室を設け、
前記ブリーザ室は、前記回転軸の軸方向で前記マニュアルシャフトよりも前記クラッチ室側に配置されていることを特徴とする車両用変速機のブリーザ構造。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記空間部は、前記回転軸の軸方向で前記隔壁よりも前記クラッチ室側に位置するマニュアルシャフト側隔壁によって前記クラッチ室と仕切られており、
前記ブリーザ室は、前記マニュアルシャフト側隔壁の上部と、前記マニュアルシャフト側隔壁の上部に対して前記クラッチ室側から前記回転軸の軸方向に離れて配置されるプレートとによって囲まれており、
前記マニュアルシャフト側隔壁と前記プレートの上方に、前記ブリーザ室と前記変速機ケースの外部とを連通する連通部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用変速機のブリーザ構造。
【請求項3】
前記空間部は、前記回転軸の軸方向に延び、前記隔壁と前記マニュアルシャフト側隔壁とを連絡する縦壁によって前記クラッチ室と仕切られており、
前記マニュアルシャフト側隔壁の上部に、前記マニュアルシャフトの上端部を回転自在に支持する支持部が設けられており、
前記支持部と前記マニュアルシャフト側隔壁の上部と前記縦壁の上部とは、リブによって連絡されており、
前記ブリーザ室は、前記マニュアルシャフト側隔壁の上部と前記支持部と前記縦壁の上部と前記リブと前記プレートとによって囲まれていることを特徴とする請求項2に記載の車両用変速機のブリーザ構造。
【請求項4】
前記リブに、前記空間部と前記ブリーザ室とを連通する連通孔が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用変速機のブリーザ構造。
【請求項5】
前記空間部は、前記変速機ケースの端部に形成されており、
前記ブリーザ室は、前記マニュアルシャフト側隔壁と前記プレートとの上方に位置する天井壁を有し、
前記連通部は、前記天井壁から前記天井壁よりも上方に位置する前記変速機ケースの上面まで延びており、
前記連通部の上端部にブリーザパイプが接続されていることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の車両用変速機のブリーザ構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用変速機のブリーザ構造に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
車両に搭載される変速機にあっては、変速機ケースの内部の圧力が上昇したときに、圧力を逃がすため、外気と変速機ケースの内部とを連通するブリーザ室を有する。
【0003】
従来の変速機のブリーザ構造としては、特許文献1に記載される変速機のブリーザ構造が知られている。この変速機のブリーザ構造は、変速機ケースの上壁とトルクコンバータケースの上壁の合わせ面に形成されたブリーザ室を有する。
【0004】
ブリーザ室は、オイルが供給される変速機構の所定回転体から軸方向他端側にオフセットした位置において、変速機ケースの上壁部の内面に下向きに開放するスリット状の溝部を形成し、この溝部にパーキング部材の少なくとも一部を収容し、パーキング部材の上方に、ブリーザ室と溝部とを連通する連通部が設けられている。
【0005】
このブリーザ構造によれば、車両走行中に、ブリーザ室において開口部から連通部に向かう流れの動圧が生じる場合、この動圧によって、ブリーザ室内のオイルを連通部から容易に排出させ、溝部を通って内部空間に戻すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2015-34567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載される変速機のブリーザ構造にあっては、変速機ケースの上壁とトルクコンバータケースの上壁の合わせ面にブリーザ室が形成されているので、所定回転体によって掻き上げられたオイルがブリーザ室に侵入し易く、オイルが変速機ケースの外部に吹き出し易い。
【0008】
このため、ブリーザ室内のオイルを内部空間に戻す連通部や溝部を形成する必要があり、ブリーザ室の構造が複雑になる。
【0009】
本発明は、上記のような事情に着目してなされたものであり、ブリーザ室にオイルが侵入することを抑制して、ブリーザ室の構造を簡素化できる車両用変速機のブリーザ構造を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、クラッチが収容されるクラッチ室と、複数の回転軸を含んで構成される変速機構が収容される変速機室とが隔壁によって仕切られている変速機ケースと、前記変速機室に収容され、シフトレバーの操作によって回転するマニュアルシャフトを有するパーキングロック機構とを備えた変速機のブリーザの構造であって、前記隔壁の一部を前記クラッチ室側に膨出させて前記マニュアルシャフトが入り込む空間部を形成し、前記空間部の上部に前記変速機ケースの外部と連通するブリーザ室を設け、前記ブリーザ室は、前記回転軸の軸方向で前記マニュアルシャフトよりも前記クラッチ室側に配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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