TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025047246
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-03
出願番号
2023155633
出願日
2023-09-21
発明の名称
クリーンルームの空調システム
出願人
三機工業株式会社
,
株式会社 ジャパン・ティッシュエンジニアリング
代理人
弁理士法人山田特許事務所
主分類
F24F
3/163 20210101AFI20250326BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約
【課題】インキュベータの負荷熱量を効率よく処理し得るクリーンルームの空調システムを提供する。
【解決手段】対象空間Sに空調空気を供給する第一の空気供給部(吹出口2、フィルタユニット3、空調機4、給気ダクト5)と、対象空間Sから空気を吸い込み、再度、対象空間S内に空調空気として供給する第二の空気供給部(循環ダクト14、吸込口15、吹出口16、空調機17、フィルタユニット18)とを備えてクリーンルームを構成する。第二の空気供給部は、対象空間Sで作動する培養機器(インキュベータ9)の負荷熱量を処理する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
対象空間に空調空気を供給する第一の空気供給部と、
前記対象空間から空気を吸い込み、再度、前記対象空間内に空調空気として供給する第二の空気供給部と
を備えたことを特徴とするクリーンルームの空調システム。
続きを表示(約 520 文字)
【請求項2】
前記第二の空気供給部は、
対象空間で作動する培養機器のうち少なくとも一部機器の負荷熱量を処理するよう構成されていること
を特徴とする請求項1に記載のクリーンルームの空調システム。
【請求項3】
前記第二の空気供給部は定風量で運転するよう構成されていること
を特徴とする請求項1に記載のクリーンルームの空調システム。
【請求項4】
前記第二の空気供給部は、前記対象空間内に空調空気を清浄な空気として供給するよう構成され、
前記第二の空気供給部における空気の吹出口は、前記対象空間内に設置されたインキュベータの出入口またはその手前の空間に向かって空気を供給する位置に配置されていること
を特徴とする請求項1に記載のクリーンルームの空調システム。
【請求項5】
前記第二の空気供給部は、前記対象空間内に空調空気を清浄な空気として供給するよう構成され、
前記第二の空気供給部における空気の吸込口は、前記対象空間内に設置されたインキュベータの出入口の隣に配置されていること
を特徴とする請求項1に記載のクリーンルームの空調システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、クリーンルームの空調システムに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
微生物や細胞等の生物体の培養をはじめとした各種の操作を行うためのクリーンルーム(バイオクリーンルーム、バイオロジカルクリーンルーム等と称される)では、目的外の生物が対象物に混入する生物学的汚染を防止するため、フィルタを用いた除塵や紫外線の照射といった各種の機構により、室内の環境が清浄に保たれるようになっている。
【0003】
エアフィルタを用いて清浄な空気を供給し、バイオクリーンルームを形成する技術を記載した文献としては、例えば、下記の特許文献1等がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-162210号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、こうしたバイオクリーンルームは、電子部品等の生産を行うための工業用クリーンルームとは使用目的や扱う対象物が異なっており、そのため、両者は構成や運用の上で幾つかの点において相違する。相違点とは、具体的には例えば要求される換気回数や清浄度等であるが、そのうちの一つが室内における機器類の作動の態様である。工業用クリーンルームでは、室内に生産装置や搬送装置といった機器類が設置されており、電子部品の生産等の作業を行う場合にはそれらの機器が作動し、作業を行わない場合には作動しない。一方、バイオクリーンルームでは、扱う対象物の性質上、非作業時であっても室内の機器が作動する場合がある。すなわち、微生物や細胞、生物組織等の生物体をクリーンルームで扱う場合において、例えば培地の植え込みや継代といった作業を行う際にはクリーンベンチや安全キャビネット等を使用するが、その作業が終了した後、対象物をインキュベータに収容して培養する場合が想定される。クリーンルーム内において作業は行われず、したがってクリーンベンチ等の機器(作業機器)は作動していないが、培養のための機器(培養機器)であるインキュベータは作動しているのである。
【0006】
つまり、工業用クリーンルームにおいては、その使用状態として、主に「作業時(機器が作動している状態)」と「非作業時(機器が作動していない状態)」の2通りが想定されるが、バイオクリーンルームにおいては、「作業・培養時(作業用のクリーンベンチ等と、培養用のインキュベータが作動している第一の状態)」「非作業・培養時(インキュベータのみ作動している第二の状態)」「非作業・非培養時(いずれの機器も作動していない第三の状態)」という3通りの状態が想定できる。そして、バイオクリーンルームの運用においては、第二の状態が特に長いと言える。
【0007】
ここで、クリーンルームに空調空気を供給する空調設備の仕様(定格風量等)は、上記第一の状態を想定して設計されることが一般的である。設置される空調設備は、例えば外気を取り込んで温度と湿度を調整し、室内に送り込む型式の空調機であり、その出口側にフィルタユニットを備えて、クリーンルーム内へ清浄な空気として供給する。
【0008】
このような空調設備では、長いダクトを通してクリーンルームまで空気を導入するため、相応のエネルギーを消費する。一方、バイオクリーンルームでは、その運用時間のうち、上述のようにインキュベータが作動している第二の状態に相当する時間が長く、その間、インキュベータの作動による負荷熱量を処理するために、前記空調機からの空調空気の供給を続ける必要があり、これがクリーンルームの稼働に伴う消費電力の増大に繋がってしまっていた。
【0009】
本発明は、斯かる実情に鑑み、インキュベータの負荷熱量を効率よく処理し得るクリーンルームの空調システムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、対象空間に空調空気を供給する第一の空気供給部と、前記対象空間から空気を吸い込み、再度、前記対象空間内に空調空気として供給する第二の空気供給部とを備えたことを特徴とするクリーンルームの空調システムにかかるものである。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
他の特許を見る