TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025045996
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-02
出願番号2023154116
出願日2023-09-21
発明の名称リチウム二次電池用正極活物質、リチウム二次電池用正極、リチウム二次電池、およびリチウム二次電池用正極活物質の製造方法
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人サクラ国際特許事務所
主分類H01M 4/525 20100101AFI20250326BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】高温におけるサイクル特性に優れたリチウム二次電池を容易に実現可能なリチウム二次電池用正極活物質などを提供する。
【解決手段】本発明のリチウム二次電池用正極活物質は、Liの物質量[Li]、Niの物質量[Ni]、および、元素Xの物質量[X]が、「[Li]:[Ni]:[X]=a:(1-b):b」、「0.95≦a≦1.2」、「0<b≦0.3」に示す関係を満たす。4.3V(vs.Li+/Li)の充電状態であるリチウム二次電池用正極活物質について不活性ガス雰囲気下で示差熱分析を実行することによって得られる示差熱分析曲線において、150℃以上300℃以下の温度範囲に存在するピークトップは、第1の温度に位置する第1のピークトップ、および、第1の温度よりも高い第2の温度に位置する第2のピークトップからなる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
Li、Ni、および、元素Xを組成に含み、
前記元素Xは、Co、Al、Mg、Ca、Si、Fe、Cr、V、Mo、W、Nb、Ti、Zr、Ta、Mn、および、Bからなる群から選択される少なくとも1種の元素である、
リチウム二次電池用正極活物質であって、
Liの物質量[Li]、Niの物質量[Ni]、および、前記元素Xの物質量[X]が、下記の(式A1)から(式A3)に示す関係を満たし、
前記リチウム二次電池用正極活物質を用いて作製したリチウム二次電池を4.3V(vs.Li

/Li)で充電した後、充電後のリチウム二次電池に含まれる正極合剤を不活性ガス雰囲気下で示差熱分析を実行することによって得られる示差熱分析曲線において、150℃以上300℃以下の温度範囲に、第1の温度に位置する第1のピークトップ、および、前記第1の温度よりも高い第2の温度に位置する第2のピークトップを有する、
リチウム二次電池用正極活物質。
[Li]:[Ni]:[X]=a:(1-b):b …(式A1)
0.95≦a≦1.2 …(式A2)
0<b≦0.3 …(式A3)
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記第2の温度T2は、下記の(式B)に示す関係を満たす、
請求項1に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
235℃≦T2≦285℃ …(式B)
【請求項3】
前記第1の温度T1と前記第2の温度T2は、下記の(式C)に示す関係を満たす、
請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
1.06≦T2/T1≦1.40 …(式C)
【請求項4】
前記第1のピークトップのピーク強度P1と前記第2のピークトップのピーク強度P2は、下記の(式D)に示す関係を満たす、
請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
0<P2/P1≦1.0 …(式D)
【請求項5】
前記リチウム二次電池用正極活物質のc軸長Lは、下記の(式E)に示す関係を満たす、
請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
14.160Å≦L≦14.210Å …(式E)
【請求項6】
50%累積体積粒度D
50
が下記の(式F)に示す関係を満たす、
請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
5μm≦D
50
≦25μm …(式F)
【請求項7】
請求項1又は2に記載のリチウム二次電池用正極活物質を有する、
リチウム二次電池用正極。
【請求項8】
請求項7に記載のリチウム二次電池用正極を有する、
リチウム二次電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウム二次電池用正極活物質、リチウム二次電池用正極、リチウム二次電池、およびリチウム二次電池用正極活物質の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
リチウム二次電池は、正極と負極との間に電解質(非水電解質や固体電解質など)が配置されている。リチウム二次電池においては、リチウムイオンが電解質を介して正極と負極との間を移動することで、充電および放電が行われる。
【0003】
リチウム二次電池において、正極は、例えば、リチウム金属複合酸化物を含む正極活物質を用いて作製される。リチウム二次電池用正極活物質は、例えば、リチウム金属複合酸化物の前駆体である金属複合化合物とリチウム化合物とを混合した混合物を焼成する工程を経て作製される。
【0004】
従来、リチウム二次電池の性能を向上させるために、様々な正極活物質が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-49685号公報
WO2020-175552
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
リチウム二次電池においては、高温におけるサイクル特性の向上が要求されている。
【0007】
したがって、本発明は、高温におけるサイクル特性に優れたリチウム二次電池を容易に実現可能な、リチウム二次電池用正極活物質、リチウム二次電池用正極、リチウム二次電池、およびリチウム二次電池用正極活物質の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の態様を有する。
[1]
Li、Ni、および、元素Xを組成に含み、
前記元素Xは、Co、Al、Mg、Ca、Si、Fe、Cr、V、Mo、W、Nb、Ti、Zr、Ta、Mn、および、Bからなる群から選択される少なくとも1種の元素である、
リチウム二次電池用正極活物質であって、
Liの物質量[Li]、Niの物質量[Ni]、および、前記元素Xの物質量[X]が、下記の(式A1)から(式A3)に示す関係を満たし、
前記リチウム二次電池用正極活物質を用いて作製したリチウム二次電池を4.3V(vs.Li

/Li)で充電した後、充電後のリチウム二次電池に含まれる正極合剤を不活性ガス雰囲気下で示差熱分析を実行することによって得られる示差熱分析曲線において、150℃以上300℃以下の温度範囲に、第1の温度に位置する第1のピークトップ、および、前記第1の温度よりも高い第2の温度に位置する第2のピークトップを有する、
リチウム二次電池用正極活物質。
[Li]:[Ni]:[X]=a:(1-b):b …(式A1)
0.95≦a≦1.2 …(式A2)
0<b≦0.3 …(式A3)
[2]
前記第2の温度T2は、下記の(式B)に示す関係を満たす、
[1]に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
235℃≦T2≦285℃ …(式B)
[3]
前記第1の温度T1と前記第2の温度T2は、下記の(式C)に示す関係を満たす、
[1]又は[2]に記載のリチウム二次電池用正極活物質。
1.06≦T2/T1≦1.40 …(式C)
[4]
前記第1のピークトップのピーク強度P1と前記第2のピークトップのピーク強度P2は、下記の(式D)に示す関係を満たす、
[1]~[3]のいずれか1つに記載のリチウム二次電池用正極活物質。
0<P2/P1≦1.0 …(式D)
[5]
前記リチウム二次電池用正極活物質のc軸長Lは、下記の(式E)に示す関係を満たす、
[1]~[4]のいずれか1つに記載のリチウム二次電池用正極活物質。
14.160Å≦L≦14.210Å …(式E)
[6]
50%累積体積粒度D
50
が下記の(式F)に示す関係を満たす、
[1]~[5]のいずれか1つに記載のリチウム二次電池用正極活物質。
5μm≦D
50
≦25μm …(式F)
[7]
[1]~[6]のいずれか1つに記載のリチウム二次電池用正極活物質を有する、
リチウム二次電池用正極。
[8]
[7]に記載のリチウム二次電池用正極を有する、
リチウム二次電池。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、高温におけるサイクル特性に優れたリチウム二次電池を容易に実現可能な、リチウム二次電池用正極活物質、リチウム二次電池用正極、リチウム二次電池、およびリチウム二次電池用正極活物質の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、実施形態において、CAMの示差熱分析曲線(DTA曲線)の一例を示す図である。
図2は、実施形態に係るCAMを作製する製造方法の概要を示すフロー図である。
図3は、リチウム二次電池の一例を示す模式図である。
図4は、全固体リチウム二次電池の一例を示す模式図である。
図5は、(例1)および(例C1)について求めた示差熱分析曲線(DTA曲線)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許