TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025044119
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-01
出願番号2024088121
出願日2024-05-30
発明の名称酸素吸収性シーラントフィルム
出願人共同印刷株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B32B 27/18 20060101AFI20250325BHJP(積層体)
要約【課題】本発明では、鉄粉を有する酸素吸収剤による酸素吸収速度を維持しつつ、良好なヒートシール強度を得ることができる、酸素吸収性シーラントフィルムを提供する。
【解決手段】図1に示すように、本発明の酸素吸収性シーラントフィルム10は、少なくとも第一のスキン層12、酸素吸収層14、第二のスキン層16をこの順で有し、かつこれらが互いに融着されている酸素吸収性シーラントフィルム10であって、
前記酸素吸収層14は、鉄粉、及びポリオレフィン系樹脂を含有しており、
前記第一のスキン層12はポリエチレン系樹脂を含有しており、かつ
前記第一のスキン層12の厚みが10μm超であり、
前記酸素吸収性シーラントフィルム10は、インフレーションフィルムである。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも第一のスキン層、酸素吸収層、第二のスキン層をこの順で有し、かつこれらが互いに融着されている酸素吸収性シーラントフィルムであって、
前記酸素吸収層は、鉄粉、及びポリオレフィン系樹脂を含有しており、
前記第一のスキン層はポリエチレン系樹脂を含有しており、かつ
前記第一のスキン層の厚さが10μm超であり、
前記酸素吸収性シーラントフィルムは、インフレーションフィルムである、
酸素吸収性シーラントフィルム。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記酸素吸収層の厚さが5μm以上30μm未満である、請求項1に記載の酸素吸収性シーラントフィルム。
【請求項3】
前記鉄粉の含有率が、前記酸素吸収層の質量に対して、40質量%以上である、請求項1又は2に記載の酸素吸収性シーラントフィルム。
【請求項4】
前記第二のスキン層の厚みが10μm超50μm未満である、請求項1又は2に記載の酸素吸収性シーラントフィルム。
【請求項5】
前記第一のスキン層のポリエチレン系樹脂が、直鎖状低密度ポリエチレンである、請求項1又は2に記載の酸素吸収性シーラントフィルム。
【請求項6】
前記第一のスキン層の密度が0.930g/cm

以下である、請求項5に記載の酸素吸収性シーラントフィルム。
【請求項7】
包装用積層体であって、
請求項1又は2に記載の酸素吸収性シーラントフィルム、及び基材層を有し、
前記基材層が、前記酸素吸収性シーラントフィルムの前記第一のスキン層の前記酸素吸収層と反対側の面に積層されている、
包装用積層体。
【請求項8】
請求項7の包装用積層体を有する、包装容器。
【請求項9】
請求項8に記載の包装容器に収容されている内容物を有する、内容物入り包装容器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、酸素吸収性シーラントフィルムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
脱酸素剤をポリオレフィン樹脂に分散させた酸素吸収樹脂組成物を用いて、包装材料自体に酸素吸収機能を付与する技術は、多くの提案がなされている。脱酸素剤には、様々な無機系及び有機系のものが知られているが、酸素吸収性能、加工時の高温に耐える熱安定性、経済性及び衛生性の観点から、鉄粉と酸化促進剤からなるものが好適に用いられる。この鉄系脱酸素剤は、一般に粒状又は粉末状である。
【0003】
鉄系脱酸素剤を含有する酸素吸収性積層フィルムの製造方法として、酸素吸収層を構成する酸素吸収樹脂組成物と他の層を構成する樹脂層を同時に加熱・溶融して積層する共押出ラミネーション法や、酸素吸収樹脂組成物のみ加熱・溶融して他の層を構成する樹脂フィルムとを積層する押出ラミネーション法、さらには予め単層の酸素吸収層フィルムを形成して他の層を形成するフィルムとを接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネーション法など公知の方法が適用されている。
【0004】
このような酸素吸収性積層フィルムの製造方法として、特許文献1では、少なくとも外側から、酸素バリア層A/中間層B/接着強化層C/鉄系脱酸素剤含有酸素吸収層D/シーラント層Eからなる酸素吸収性積層フィルムを製造するにあたって、中間層B表面上に接着強化層C、鉄系脱酸素剤含有酸素吸収層Dまたは接着強化層C、鉄系脱酸素剤含有酸素吸収層D、シーラント層Eを共押出積層することを特徴とする酸素吸収性積層フィルムの製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001-260285号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明では、鉄粉を有する酸素吸収剤による酸素吸収速度を維持しつつ、良好なヒートシール強度を得ることができる、酸素吸収性シーラントフィルムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、鋭意検討したところ、以下の手段により上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、下記のとおりである:
〈態様1〉少なくとも第一のスキン層、酸素吸収層、第二のスキン層をこの順で有し、かつこれらが互いに融着されている酸素吸収性シーラントフィルムであって、
前記酸素吸収層は、鉄粉、及びポリオレフィン系樹脂を含有しており、
前記第一のスキン層はポリエチレン系樹脂を含有しており、かつ
前記第一のスキン層の厚さが10μm超であり、
前記酸素吸収性シーラントフィルムは、インフレーションフィルムである、
酸素吸収性シーラントフィルム。
〈態様2〉前記酸素吸収層の厚さが5μm以上30μm未満である、態様1に記載の酸素吸収性シーラントフィルム。
〈態様3〉前記鉄粉の含有率が、前記酸素吸収層の質量に対して、40質量%以上である、態様1又は2に記載の酸素吸収性シーラントフィルム。
〈態様4〉前記第二のスキン層の厚みが10μm超50μm未満である、態様1又は2に記載の酸素吸収性シーラントフィルム。
〈態様5〉前記第一のスキン層のポリエチレン系樹脂が、直鎖状低密度ポリエチレンである、態様1又は2に記載の酸素吸収性シーラントフィルム。
〈態様6〉前記第一のスキン層の密度が0.930g/cm

以下である、態様5に記載の酸素吸収性シーラントフィルム。
〈態様7〉包装用積層体であって、
態様1又は2に記載の酸素吸収性シーラントフィルム、及び基材層を有し、
前記基材層が、前記酸素吸収性シーラントフィルムの前記第一のスキン層の前記酸素吸収層と反対側の面に積層されている、
包装用積層体。
〈態様8〉態様7の包装用積層体を有する、包装容器。
〈態様9〉態様8に記載の包装容器に収容されている内容物を有する、内容物入り包装容器。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、鉄粉を有する酸素吸収剤による酸素吸収速度を維持しつつ、良好なヒートシール強度を得ることができる、酸素吸収性シーラントフィルムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本発明の酸素吸収性シーラントフィルムの側面断面図である。
図2は、本発明の包装用積層体の側面断面図である。
図3(a)は、ヒートシール強度の評価のための評価用積層体の正面図である。図3(b)は、図3(a)の線b-bにおける側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
《酸素吸収性シーラントフィルム》
図1に示すように、本発明の酸素吸収性シーラントフィルム10は、少なくとも第一のスキン層12、酸素吸収層14、第二のスキン層16をこの順で有し、かつこれらが互いに融着されている酸素吸収性シーラントフィルム10であって、
前記酸素吸収層14は、鉄粉、及びポリオレフィン系樹脂を含有しており、
前記第一のスキン層12はポリエチレン系樹脂を含有しており、かつ
前記第一のスキン層12の厚みが10μm超であり、
前記酸素吸収性シーラントフィルム10は、インフレーションフィルムである。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許