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公開番号2025043887
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-01
出願番号2023151450
出願日2023-09-19
発明の名称核酸プローブ、ケミカルセンサー、及び検出方法
出願人株式会社東芝
代理人弁理士法人iX
主分類C12Q 1/6876 20180101AFI20250325BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】標的物質を高感度で検出可能な核酸プローブ、ケミカルセンサー、及び検出方法を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、核酸プローブは、第1、第2核酸を備える。前記第1核酸は、第1~第7塩基配列を有する。前記第2塩基配列は、前記第1塩基配列に結合する。前記第3塩基配列は、前記第2塩基配列に結合する。前記第4塩基配列は、前記第3塩基配列に相補的である。前記第5塩基配列は、前記第2塩基配列に相補的である。前記第6塩基配列は、前記第5塩基配列に結合する。前記第7塩基配列は、前記第6塩基配列に相補的である。標的物質を捕捉する結合サイトは、前記第4塩基配列と前記第7塩基配列との間に位置する。前記第2核酸は、前記第1塩基配列の少なくとも一部及び前記第2塩基配列の少なくとも一部に相補的な第8塩基配列を有する。前記第8塩基配列の塩基数は、前記第2塩基配列の塩基数よりも多い。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
標的物質を捕捉する結合サイトを有する第1核酸と、
前記第1核酸の一部と対合する第2核酸と、
を備え、
前記第1核酸は、
第1塩基配列と、
前記第1塩基配列に結合した第2塩基配列と、
前記第2塩基配列に結合した第3塩基配列と、
前記第3塩基配列に相補的な第4塩基配列と、
前記第2塩基配列に相補的な第5塩基配列と、
前記第5塩基配列に結合した第6塩基配列と、
前記第6塩基配列に相補的な第7塩基配列と、
を有し、
前記結合サイトは、少なくとも前記第4塩基配列と前記第7塩基配列との間に位置し、
前記第2核酸は、前記第1塩基配列の少なくとも一部及び前記第2塩基配列の少なくとも一部に相補的な第8塩基配列を有し、
前記第8塩基配列の塩基数は、前記第2塩基配列の塩基数よりも多い、核酸プローブ。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記核酸プローブは、
前記第2核酸が前記第1核酸と対合した第1状態と、
前記第2核酸が前記第1核酸から解離し、前記第1核酸が、前記第2塩基配列と前記第5塩基配列とが対合してなる第1ステム部と、前記第3塩基配列と前記第4塩基配列とが対合してなる第2ステム部と、前記第6塩基配列と前記第7塩基配列とが対合してなる第3ステム部と、を有する高次構造を形成する第2状態と、
を有し、
前記第1状態において、前記結合サイトが前記標的物質を捕捉すると、前記第2状態になる、請求項1に記載の核酸プローブ。
【請求項3】
前記第2状態における前記第1核酸の融解温度は、25℃以上である、請求項2に記載の核酸プローブ。
【請求項4】
前記第1核酸は、コカインアプタマーである、請求項1に記載の核酸プローブ。
【請求項5】
前記第4配列は、スペーサー配列を介して前記第7配列に接続された、請求項1に記載の核酸プローブ。
【請求項6】
前記第3塩基配列は、前記第4塩基配列に結合し、
前記第6塩基配列は、前記第7塩基配列に結合した、請求項5に記載の核酸プローブ。
【請求項7】
前記第1核酸は、
前記第1塩基配列、前記第2塩基配列、及び前記第3塩基配列を含む鎖と、
前記第4塩基配列及び前記第7塩基配列を含む鎖と、
前記第5塩基配列及び前記第6塩基配列を含む鎖と、
を有する、請求項5に記載の核酸プローブ。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1つに記載の核酸プローブと、
センサー素子と、
前記センサー素子と電気的に接続された第1電極と、
前記センサー素子と電気的に接続された第2電極と、
を備え、
前記核酸プローブは、前記センサー素子の表面に位置する、ケミカルセンサー。
【請求項9】
請求項1~7のいずれか1つに記載の核酸プローブを使用した前記標的物質の検出方法であって、
センサー素子の表面に前記第1核酸及び前記第2核酸の一方を固定する第1工程と、
前記第1核酸及び前記第2核酸の他方の濃度が第1濃度の第1溶液を前記センサー素子の表面に接触させることで、前記センサー素子の表面に固定された前記一方に前記他方を対合させる第2工程と、
前記他方の濃度が前記第1濃度よりも低い第2濃度の第2溶液により前記センサー素子の表面を置換する第3工程と、
前記センサー素子の表面を前記第2溶液によって覆った状態で前記標的物質の検出を行う第4工程と、
を備えた、検出方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、核酸プローブ、ケミカルセンサー、及び検出方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、コカインを検出可能なコカインアプタマーが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-74995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、標的物質を高感度で検出可能な核酸プローブ、ケミカルセンサー、及び検出方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態によれば、核酸プローブは、第1核酸と、第2核酸と、を備える。前記第1核酸は、標的物質を捕捉する結合サイトを有する。前記第2核酸は、前記第1核酸の一部と対合する。前記第1核酸は、第1塩基配列と、第2塩基配列と、第3塩基配列と、第4塩基配列と、第5塩基配列と、第6塩基配列と、第7塩基配列と、を有する。前記第2塩基配列は、前記第1塩基配列に結合する。前記第3塩基配列は、前記第2塩基配列に結合する。前記第4塩基配列は、前記第3塩基配列に相補的である。前記第5塩基配列は、前記第2塩基配列に相補的である。前記第6塩基配列は、前記第5塩基配列に結合する。前記第7塩基配列は、前記第6塩基配列に相補的である。前記結合サイトは、少なくとも前記第4塩基配列と前記第7塩基配列との間に位置する。前記第2核酸は、第8塩基配列を有する。前記第8塩基配列は、前記第1塩基配列の少なくとも一部及び前記第2塩基配列の少なくとも一部に相補的である。前記第8塩基配列の塩基数は、前記第2塩基配列の塩基数よりも多い。
【図面の簡単な説明】
【0006】
実施形態に係るケミカルセンサーを表す模式図である。
実施形態に係る核酸プローブを表す模式図である。
実施形態に係る核酸プローブの第1状態における構造を表す模式図である。
実施形態に係る核酸プローブの第1状態と第2状態との間の状態における構造を表す模式図である。
実施形態に係る核酸プローブの第2状態における構造を表す模式図である。
図6(a)~図6(d)は、実施形態に係る検出方法を表す模式図である。
参考例1~8のシミュレーション結果を表す表である。
参考例9~13のシミュレーション結果を表す表である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0008】
(ケミカルセンサー)
図1は、実施形態に係るケミカルセンサーを表す模式図である。
図1に表したように、実施形態に係るケミカルセンサー100は、基板10と、センサー素子20と、核酸プローブ30と、第1電極41と、第2電極42と、を備える。
【0009】
センサー素子20、第1電極41、及び第2電極42は、それぞれ、基板10の上に設けられている。第1電極41及び第2電極42は、それぞれ、センサー素子20と電気的に接続されている。
【0010】
ケミカルセンサー100は、例えば、FET(field effect transistor)構造を有する。第1電極41及び第2電極42の一方は、ドレイン電極として機能する。第1電極41及び第2電極42の他方は、ソース電極として機能する。センサー素子20を通じて、第1電極41と第2電極42との間に電流が流れる。
(【0011】以降は省略されています)

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