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公開番号2025042243
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-27
出願番号2023149131
出願日2023-09-14
発明の名称電解水生成装置および電解水生成方法
出願人コトヒラ工業株式会社
代理人弁理士法人綿貫国際特許・商標事務所
主分類C02F 1/461 20230101AFI20250319BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】主水の流量変動に対する応答性を高めることができる電解水生成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】電解水生成装置1は、制御部7と、制御部7に信号接続されて原料液43に通電する直流電源3と、制御部7に信号接続されて主水33の流量Rを検出する流量計2bと、直流電源3からの通電によって原料液43を電気分解することで生成体44を生成する無隔膜電解槽4と、主水33に生成体44を合流させることで微酸性電解水45を生成する電解水生成部19を備える。制御部7は、微酸性電解水45における規定値の範囲内で塩素濃度目標値C1に適合させるために必要な指令電流値I1を流量Rに応じて設定し、流量Rと指令電流値I1に基づいて原料液43の供給量を設定し、流量Rと実測電流値I2に基づいて塩素濃度目標値C1に適合するように直流電源3の電圧値Vを調整する構成である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
制御部と、前記制御部に信号接続されて原料液に通電する直流電源と、前記制御部に信号接続されて主水の流量を検出する流量計と、原水を送液する第1管と、塩酸を含む原料を貯留する原料タンクと、前記原水から分岐した分岐水に前記原料を合流させることで前記原料液を生成する原料液生成部と、前記原料液生成部に接続されて前記原料液を送液する第2管と、前記直流電源からの通電によって前記原料液を電気分解することで生成体を生成する無隔膜電解槽と、前記無隔膜電解槽に接続されて前記生成体を送液する第3管と、前記原水から前記分岐水が分岐した後の前記主水に前記生成体を合流させることで微酸性電解水を生成する電解水生成部を備え、
前記制御部は、前記微酸性電解水における規定値の範囲内で塩素濃度目標値に適合させるために必要な指令電流値を前記流量に応じて設定し、前記流量と前記指令電流値に基づいて前記原料液の供給量を設定し、前記流量と実測電流値に基づいて前記塩素濃度目標値に適合するように前記直流電源の電圧値を調整する構成であること
を特徴とする電解水生成装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記制御部は、前記電圧値に基づいて電解効率を算出し、前記流量と前記電解効率と前記実測電流値に基づいて塩素濃度演算値を算出し、前記塩素濃度演算値が前記塩素濃度目標値に適合するように前記電圧値を調整する構成であること
を特徴とする請求項1に記載の電解水生成装置。
【請求項3】
前記分岐水を送液する第1ポンプと、前記原料を送液する第2ポンプと、前記規定値が10~80ppmに適合する範囲内で前記塩素濃度目標値を操作者が設定可能な調整部を備え、
前記制御部は、前記調整部の調整値に基づいて前記塩素濃度目標値を設定し、前記第1ポンプと前記第2ポンプを駆動制御して前記原料液の供給量を調整する構成であること
を特徴とする請求項2に記載の電解水生成装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記電圧値を代入した数式1(ただし、aおよびbは定数である)によって前記電解効率を算出し、前記流量と前記電解効率と前記塩素濃度目標値を代入した数式2によって前記指令電流値を算出し、前記流量と前記電解効率と前記実測電流値を代入した数式3によって前記塩素濃度演算値を算出し、前記塩素濃度演算値が前記塩素濃度目標値に適合するように前記電圧値を調整する構成であること
を特徴とする請求項2または3に記載の電解水生成装置。
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【請求項5】
制御部と、前記制御部に信号接続されて原料液に通電する直流電源と、前記制御部に信号接続されて主水の流量を検出する流量計と、塩酸を含む原料を貯留する原料タンクと、原水から分岐した分岐水に前記原料を合流させることで前記原料液を生成する原料液生成部と、前記直流電源からの通電によって前記原料液を電気分解することで生成体を生成する無隔膜電解槽と、前記原水から前記分岐水が分岐した後の前記主水に前記生成体を合流させることで微酸性電解水を生成する電解水生成部を備えた電解水生成装置を用いて、前記制御部は、前記微酸性電解水における規定値の範囲内で塩素濃度目標値に適合させるために必要な指令電流値を前記流量に応じて設定し、前記流量と前記指令電流値に基づいて前記原料液の供給量を設定し、前記流量と実測電流値に基づいて前記塩素濃度目標値に適合するように前記直流電源の電圧値を調整すること
を特徴とする電解水生成方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、微酸性電解水の生成装置および微酸性電解水の生成方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
原料液である塩酸または塩酸+塩化ナトリウム水溶液を電気分解することによって生成された生成体(塩素ガスや次亜塩素酸)を水に混合し、水素イオン指数(pH)が5.0~6.5、かつ、塩素濃度が10~80ppmに調整した微酸性電解水(微酸性次亜塩素酸水)が知られている。微酸性電解水は衛生管理が必要な食材や食材加工器具等の除菌および洗浄に用いられており、微酸性電解水を安定して生成するための各種取り組みがなされている(特許文献1:特開2011-104519号公報、特許文献2:特開2019-093327号公報)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-104519号公報
特開2019-093327号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電解槽の中では、電圧値、電流値および原料液の供給量が相互に影響しながら電気分解が行われている。特許文献1に記載の電解水生成装置は、電圧値を一定にして制御するので原料液の供給量が変動した場合に電流値の変化が緩やかになり、主水の流量変動に対する応答性が悪い。特許文献2に記載の電解水生成装置は、原料液の供給量に応じて電圧値と電流値を制御しており、主水の流量変動に対応し難い。これら従来技術を用いた装置は、微酸性電解水の使用量の増減に対応させるために、生成した微酸性電解水を貯留する貯留タンクと貯留した微酸性電解水を吐水する吐水ポンプを付設している。そのため、電解水生成装置に加えて前記貯留タンクや前記吐水ポンプを設置可能な大面積の設置場所を確保する必要があった。これら課題の解決策として、例えば、電流値を一定にして電圧値を調整する方法が考えられる。しかし、主水の流量が変動することで塩素濃度を規定値に適合させるために必要となる電流値や電圧値が変動し電解効率も変動するので塩素濃度が不安定になってしまうという新たな課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、主水の流量変動に対する応答性を高めることができる電解水生成装置、並びに、主水の流量変動に対する応答性を高めることができる電解水生成方法を提供することを目的とする。
【0006】
一実施形態として、以下に開示する解決手段により、前記課題を解決する。
【0007】
本発明に係る電解水生成装置は、制御部と、前記制御部に信号接続されて原料液に通電する直流電源と、前記制御部に信号接続されて主水の流量を検出する流量計と、原水を送液する第1管と、塩酸を含む原料を貯留する原料タンクと、前記原水から分岐した分岐水に前記原料を合流させることで前記原料液を生成する原料液生成部と、前記原料液生成部に接続されて前記原料液を送液する第2管と、前記直流電源からの通電によって前記原料液を電気分解することで生成体を生成する無隔膜電解槽と、前記無隔膜電解槽に接続されて前記生成体を送液する第3管と、前記原水から前記分岐水が分岐した後の前記主水に前記生成体を合流させることで微酸性電解水を生成する電解水生成部を備え、前記制御部は、前記微酸性電解水における規定値の範囲内で塩素濃度目標値に適合させるために必要な指令電流値を前記流量に応じて設定し、前記流量と前記指令電流値に基づいて前記原料液の供給量を設定し、前記流量と実測電流値に基づいて前記塩素濃度目標値に適合するように前記直流電源の電圧値を調整する構成であることを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、制御部が、塩素濃度を規定値である10~80ppmの範囲内で目標値に適合させることが速やかにできるので、主水の流量変動に対する応答性を高めることができる。また、流量変動に対する応答性を高めたことで、生成した微酸性電解水を貯留する貯留タンクや貯留した微酸性電解水を吐水する吐水ポンプを省くことができる。よって、小型・省スペースで使い勝手の良い構成にできる。
【0009】
前記塩素濃度の目標値は10~80ppmの範囲内で設定される。一例として、前記塩素濃度の目標値は20~70ppmの範囲内で設定される。
【0010】
一例として、前記制御部は、前記電圧値に基づいて電解効率を算出し、前記流量と前記電解効率と前記実測電流値に基づいて塩素濃度演算値を算出し、前記塩素濃度演算値が前記塩素濃度目標値に適合するように前記電圧値を調整する構成である。この構成によれば、塩素濃度演算値を用いて、速やかに塩素濃度目標値に適合させることができる。また、塩素濃度演算値を用いることで、塩素濃度を計測する塩素濃度計を省くことができる。よって、簡易で使い勝手の良い構成にできる。
(【0011】以降は省略されています)

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