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公開番号2025040122
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-24
出願番号2023146839
出願日2023-09-11
発明の名称坩堝の製造方法及び坩堝
出願人SECカーボン株式会社
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類C04B 35/52 20060101AFI20250314BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】加熱の際の温度特性を向上させた坩堝を提供する。
【解決手段】坩堝の製造方法は、異方性コークスを25wt%以上含む原料を準備し、前記原料とバインダーピッチを混捏して混捏物を取得し、成形器を使用して前記混捏物からブロック体を成形し、前記ブロック体を加熱して黒鉛化し、前記黒鉛化されたブロック体を加工して、被加熱材料を収容する容器と、前記容器に取り付ける蓋を形成する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
異方性コークスを25wt%以上含む原料を準備し、
前記原料とバインダーピッチを混捏して混捏物を取得し、
成形器を使用して前記混捏物からブロック体を成形し、
前記ブロック体を加熱して黒鉛化し、
前記黒鉛化されたブロック体を加工して、被加熱材料を収容する容器と、前記容器に取り付ける蓋を形成する、ことを特徴とする、坩堝の製造方法。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記成形器はCIP成形方法に使用する成形器であることを特徴とする、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記坩堝の形成過程で高純度化処理を行っておらず、
前記坩堝における不純物の総質量が、坩堝全体の5wt%以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記容器の厚みは、10mm以上20mm以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項5】
前記材料は、炭化珪素粉末であり、
前記坩堝は、SiC単結晶製造用坩堝であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項6】
被加熱材料を収容する材料収容部を有する容器と、前記容器の蓋と、を備え、
前記容器及び前記蓋は、異方性コークス材料に由来する黒鉛化物を、25wt%以上含むことを特徴とする、坩堝。
【請求項7】
前記黒鉛化物は、等方圧縮黒鉛であることを特徴とする、請求項6に記載の坩堝。
【請求項8】
前記容器の熱伝導率が110W/m・K以上である、請求項6又は7に記載の坩堝。
【請求項9】
前記容器の厚みが10mm以上20mm以下であることを特徴とする、請求項6又は7に記載の坩堝。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、坩堝の製造方法及び坩堝に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、SiC単結晶を製造する方法として、昇華再結晶法が知られている。特許文献1には、昇華再結晶法を行うための黒鉛坩堝が記載されている(特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-126375号公報
特開2018-58711号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高品質なSiC単結晶を成長させるには、坩堝内の温度をできる限り均一に保つことが望ましい。また、生産効率の点から、できる限り短い加熱時間で坩堝内を昇温できることが望ましい。そこで、坩堝内の温度均一性または加熱時間の短縮など、加熱の際の温度特性を向上させた坩堝を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、黒鉛坩堝の原料に着目した。黒鉛坩堝の原料にコークスを使用する。コークスは複数種類に区分される。本明細書では、一粒のコークスの外形の中で最も長い長径φLと、この長径φLに直交する面における、コークスの外径である短径φSとしたとき、φL/φSで表されるアスペクト比が1.1以上であるコークスを、「異方性コークス」又は「ニードルコークス」と定義する。そして、前記アスペクト比が1.1未満であるコークスを、「アモルファスコークス」と定義する。アモルファスコークスは、結晶方向がランダムな、丸い塊状を有する。従来、坩堝の密閉性の観点から、アモルファスコークスが坩堝の原料として使用されてきたが、本発明者らは、異方性コークスの熱伝導率が、アモルファスコークスの熱伝導率より高いことに着眼し、以下の坩堝の製造方法を案出した。
【0006】
本発明の坩堝の製造方法は、
異方性コークスを25wt%以上含む原料を準備し、
前記原料とバインダーピッチを混捏して混捏物を取得し、
成形器を使用して前記混捏物からブロック体を成形し、
前記ブロック体を加熱して黒鉛化し、
前記黒鉛化されたブロック体を加工して、被加熱材料を収容する容器と、前記容器に取り付ける蓋を形成する。
【0007】
坩堝の密閉性の観点について、坩堝は、空隙や割れを含みやすいニードルコークスを含むことになるが、本発明者らの鋭意研究の結果、ニードルコークスを原料とした坩堝は、空隙や割れによって原料の漏出が問題とならず、良好な密閉性が得られることを突き止めた。そして、アモルファスコークスから製造された坩堝では実現できなかった、高い熱伝導率を有す坩堝を形成できる。
【0008】
前記成形方法はCIP成形であっても構わない。CIP成形を使用すると、いずれの方向にも均等な等方的な圧縮が可能となり、それを黒鉛化することにより等方圧縮黒鉛を得られる。
【0009】
前記坩堝の形成過程で高純度化処理を行っておらず、
前記坩堝における不純物の総質量が、坩堝全体の5wt%以下であっても構わない。
坩堝の原料であるニードルコークスは、不純物を多く含まないため、坩堝の形成過程で高純度化処理をしなくてもよい。また、高純度化処理を行う場合であっても、処理内容の簡素化又は処理時間の短縮化を図ることができる。
【0010】
前記容器の厚みは、10mm以上20mm以下であっても構わない。
(【0011】以降は省略されています)

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