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公開番号
2025040107
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-24
出願番号
2023146815
出願日
2023-09-11
発明の名称
スラッジ粉体の製造方法、スラッジ粉体製造システム、及びジオポリマーの製造方法
出願人
白石建設有限会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C04B
18/167 20230101AFI20250314BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】スラッジケーキの処分コストの問題及びジオポリマー普及の問題を同時に解決可能なスラッジ粉体の製造方法スラッジ粉体製造システム及びジオポリマーの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明のスラッジ粉体の製造方法は、分離工程S1と、分級工程S2と、破砕工程S3と、集塵工程S4と、を備え、スラッジ粉体Aの製造副産物Cとしてコンクリート製造用の練り水D4、再生粗骨材D2、及び再生細骨材D3を回収することを特徴とする。本発明のスラッジ粉体製造システム1は、分級ユニット20と、破砕ユニット30と、集塵ユニット40と、を備え、集塵ユニット40が、集塵室41内に浮遊するスラッジ粉体Aを吸引して回収することを特徴とする。本発明のジオポリマーDの製造方法は、活性フィラーD1、スラッジ粉体A、粗骨材D2、細骨材D3、及び練り水D4を、所定配合で混合し、スラッジ粉体Aを活性フィラーD1のアルカリ刺激剤として用いることを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
コンクリート製造設備の洗浄水を、スラッジケーキとスラッジ水とに固液分離する、分離工程と、
前記スラッジケーキをふるい分け、スラッジ片とスラッジ粒体に分級する、分級工程と、
前記スラッジ粒体を破砕して、スラッジ砂とスラッジ粉体からなるスラッジ混合体として排出する、破砕工程と、
前記スラッジ混合体から前記スラッジ粉体を分離回収する、集塵工程と、を備え、
前記スラッジ粉体の製造副産物として、前記スラッジ水、前記スラッジ片、及び前記スラッジ砂を、それぞれコンクリート製造用の練り水、再生粗骨材、及び再生細骨材として回収することを特徴とする、
スラッジ粉体の製造方法。
続きを表示(約 850 文字)
【請求項2】
前記分級工程において、前記スラッジケーキからさらにスラッジ砂をふるい分けることを特徴とする、
請求項1に記載のスラッジ粉体の製造方法。
【請求項3】
乾燥状態のスラッジケーキをふるい分け、スラッジ片とスラッジ粒体に分級する、分級ユニットと、
前記スラッジ粒体を破砕して、スラッジ砂とスラッジ粉体からなるスラッジ混合体として排出する、破砕ユニットと、
前記スラッジ混合体から前記スラッジ粉体を分離回収する、集塵ユニットと、を備え、
前記破砕ユニットが、前記スラッジ混合体を、前記破砕ユニットより下方の集塵室に落下させ、
前記集塵ユニットが、前記スラッジ混合体の落下により前記スラッジ砂から分離して前記集塵室内に浮遊する前記スラッジ粉体を、吸引して回収することを特徴とする、
スラッジ粉体製造システム。
【請求項4】
請求項1又は2に記載のスラッジ粉体の製造方法における、スラッジ粉体を使いてなる、ジオポリマーの製造方法であって、
活性フィラー、前記スラッジ粉体、粗骨材、細骨材、及び練り水を、所定配合で混合し、
前記スラッジ粉体を前記活性フィラーのアルカリ刺激剤として用いることを特徴とする、
ジオポリマーの製造方法。
【請求項5】
前記活性フィラーが、高炉スラグ微粉末又はフライアッシュであることを特徴とする、
請求項4に記載のジオポリマーの製造方法。
【請求項6】
配合設計において、前記活性フィラーを前記スラッジ粉体に内割で10~30質量%置き換えたことを特徴とする、
請求項5に記載のジオポリマーの製造方法。
【請求項7】
前記粗骨材及び前記細骨材が、前記スラッジ粉体の製造副産物として回収した、前記再生粗骨材及び前記再生細骨材であることを特徴とする、
請求項4に記載のジオポリマーの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、スラッジ粉体の製造方法、スラッジ粉体製造システム、及びジオポリマーの製造方法に関し、特に、スラッジケーキの処分コストの問題及びジオポリマー普及の問題を同時に解決可能な、スラッジ粉体の製造方法、スラッジ粉体製造システム、及びジオポリマーの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
コンクリート製造プラントでは、日々の操業に伴い、プラント設備やアジテータ車の洗浄によって大量の洗浄水が発生する。この洗浄水は多量のセメント粒子を含むが、水量が多すぎるため固化しない。
従来技術では、洗浄水をフィルタプレスで圧搾し、個体のスラッジケーキと液体のスラッジ水とに分離している。スラッジ水は、セメント分を所定の濃度以下に抑止することで、コンクリート製造時の練り水に再利用することができる。
他方、近年は、地球温暖化や環境問題への対応として、特に二酸化炭素(CO
2
)の排出削減が国際的な焦点となっている。コンクリートの産業分野では、原料であるセメントの焼成において多量のCO
2
が放出されており、このCO
2
排出量削減が喫緊の課題となっている。
そこで近年では、セメントの替わりに結合材として高炉スラグやフライアッシュを用いた「ジオポリマー」が、コンクリートの代替材料として注目されており、新たな製造技術や材料組成の開発が進んでいる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
畑中重光・谷川恭雄,“生コンスラッジに関する研究の現状”,Vol.33,No.6,1995年6月,コンクリート工学会
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コンクリート製造設備の洗浄水の処理において、スラッジ水は再利用可能であるが、スラッジケーキには有効な再利用の用途が確立されていない。このため、1tあたり1万数千円という高額な処理コストをかけて汚泥として埋立処理しており、コンクリート製造プラントの経営において多大な負担となっている。
【0005】
ジオポリマーの製造では、活性フィラーに水和反応を誘発させるため、アルカリ刺激剤を配合する必要がある。
アルカリ刺激剤には、水ガラスや苛性ソーダなどのアルカリシリカ溶液が利用されているが、特殊材料であるため調達コストが高く、ジオポリマーの製造コストを押し上げている。また、アルカリシリカ溶液は液体であるため、取り扱いが難しく、変質しやすいため保管上の制約が大きい。
以上のようなコスト面/製造面の問題点が、ジオポリマー普及の妨げとなっている。
【0006】
本発明の目的は、上述したスラッジケーキの処分コストの問題、及びジオポリマー普及の問題を同時に解決可能な、スラッジ粉体の製造方法、スラッジ粉体製造システム、及びジオポリマーの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のスラッジ粉体の製造方法は、コンクリート製造設備の洗浄水を、スラッジケーキとスラッジ水とに固液分離する、分離工程と、スラッジケーキをふるい分け、スラッジ片とスラッジ粒体に分級する、分級工程と、スラッジ粒体を破砕して、スラッジ砂とスラッジ粉体からなるスラッジ混合体として排出する、破砕工程と、スラッジ混合体からスラッジ粉体を分離回収する、集塵工程と、を備え、スラッジ粉体の製造副産物として、スラッジ水、スラッジ片、及びスラッジ砂を、それぞれコンクリート製造用の練り水、再生粗骨材、及び再生細骨材として回収することを特徴とする。
【0008】
本発明のスラッジ粉体の製造方法は、分級工程において、スラッジケーキからさらにスラッジ砂をふるい分けてもよい。
【0009】
本発明のスラッジ粉体製造システムは、乾燥状態のスラッジケーキをふるい分け、スラッジ片とスラッジ粒体に分級する、分級ユニットと、スラッジ粒体を破砕して、スラッジ砂とスラッジ粉体からなるスラッジ混合体として排出する、破砕ユニットと、スラッジ混合体からスラッジ粉体を分離回収する、集塵ユニットと、を備え、破砕ユニットが、スラッジ混合体を、破砕ユニットより下方の集塵室に落下させ、集塵ユニットが、スラッジ混合体の落下によりスラッジ砂から分離して集塵室内に浮遊するスラッジ粉体を、吸引して回収することを特徴とする。
【0010】
本発明のジオポリマーの製造方法は、活性フィラー、スラッジ粉体、粗骨材、細骨材、及び練り水を、所定配合で混合し、スラッジ粉体を活性フィラーのアルカリ刺激剤として用いることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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