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公開番号2025040079
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-24
出願番号2023146759
出願日2023-09-11
発明の名称流体除菌装置
出願人スタンレー電気株式会社
代理人個人
主分類C02F 1/32 20230101AFI20250314BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】紫外線漏れが少なく、整流機構の開口に目詰まりを少なくし、中空流路管の流速分布を均一にした紫外線を利用した流体除菌装置を提供する。
【解決手段】流体除菌装置は、筐体1、1’と、除菌処理領域Aの筐体1内に設けられた中空流路管2と、除菌処理領域Aと流体流入領域Bとの間に亘って筐体1内に設けられ、整流機構として作用する分合流部材3と、流体流出領域Cの筐体1内に設けられた紫外線発光ユニット4と、上流側端面に設けられた流入口IN下流側端面に設けられた流出口OUTによって構成されている。分合流部材3は、流入口IN側に対向して設けられた頂角αを有する円錐状紫外線吸収分流部材31と、流出口OUT側に対向して設けられた頂角β(<α)を有する円錐状紫外線反射合流部材32とを有する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
除菌処理領域、該除菌処理領域の上流側に流入口を有する流体流入領域及び該除菌処理領域の下流側に流出口を有する流体流出領域に区分された筐体と、
前記除菌処理領域の前記筐体内に設けられた中空流路管と、
前記流体流出領域の前記筐体内に設けられた紫外線発光ユニットと、
前記流体流入領域と前記除菌処理領域との間に亘って前記筐体内に設けられ、該筐体に複数のリブによって固定された分合流部材と
を具備し、
前記除菌処理領域の筐体の内径は前記流入口の内径より大きく、
前記分合流部材は、
前記流入口に対向した第1の頂点を有し、第1の頂角を有する第1の錐体の紫外線吸収分流部材と、
前記流出口に対向した第2の頂点を有し、前記第1の頂角より小さい第2の頂角を有する第2の錐体の紫外線反射合流部材と
を具備し、
前記紫外線吸収分流部材の底面と前記紫外線反射合流部材の底面とは固定されている流体除菌装置。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記第2の頂角は45°~80°である請求項1に記載の流体除菌装置。
【請求項3】
前記中空流路管の前記流入口側の内側端面は曲面状をなしており、
前記中空流路管の前記流入口側の内側端面と前記紫外線反射合流部材との間の流路断面積は前記流出口側に向かって徐々に大きくなっている請求項1に記載の流体除菌装置。
【請求項4】
前記流入口の内径は前記紫外線吸収分流部材の前記第1の錐体の母線の延長線によって前記流入口で形成される内径より小さい請求項1に記載の流体除菌装置。
【請求項5】
前記紫外線吸収分流部材の前記第1の錐体は階段的錐状である請求項1に記載の流体除菌装置。
【請求項6】
前記紫外線吸収分流部材の前記第1の錐体は円錐状又は多角錐状である請求項1に記載の流体除菌装置。
【請求項7】
前記紫外線反射合流部材の前記第2の錐体は円錐状又は多角錐状である請求項1に記載の流体除菌装置。
【請求項8】
前記紫外線吸収分流部材及び前記紫外線反射分流部材は同一の紫外線反射材料を具備する請求項1に記載の流体除菌装置。
【請求項9】
前記紫外線反射分流部材と前記紫外線反射合流部材とを一体形成した請求項8に記載の流体除菌装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は紫外線を利用した流体除菌装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
流体たとえば水を除菌する方法として紫外線を利用する流体除菌装置は既に多く知られている。
【0003】
図10は従来の流体除菌装置を示す縦断面図である(参照:特許文献1)。
【0004】
図10に示すように、流体除菌装置は、除菌処理領域A、除菌処理領域Aの上流側の流体流入領域B及び除菌処理領域Aの下流側の流体流出領域Cで区画されている。さらに、詳しくは、流体除菌装置は、除菌処理領域Aに設けられた中空流路管101と、流体流入領域Bと除菌処理領域Aとの間であって中空流路管101の上流前端側に設けられ、軸方向の複数の微小円形開口102aを有する整流機構として作用する整流板102と、流体流出領域Cにあって中空流路管101の下流後端と流出口OUTとの間に設けられ、紫外線UVを発光する紫外線発光素子たとえば紫外線発光ダイオード(UV-LED)素子103a、ロッドレンズ103b及び紫外線窓103cを含む紫外線発光ユニット103とによって構成されている。処理水Wは図示しない筐体の流入口IN側から取り込まれて整流板102によって整流され、中空流路管101内を層流状に平行に流れ、従って、その間に、処理水Wは軸方向に平行な紫外線UVによって効果的に除菌され、除菌能力を向上させることができる。さらに、処理水Wは紫外線発光ユニット3の側方を通過し、流出口OUTから排出される。尚、紫外線発光ユニット103は処理水Wが侵入しない防水構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-51290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の図10に示す従来の流体除菌装置においては、整流板102の各微小円形開口102aから紫外線UVが漏れ、さらに、図示しない筐体の継手部分から外部へ漏れ、この結果、人体への影響が大きく、また、継手部分の配管の紫外線劣化を誘発するという課題がある。
【0007】
また、整流板102の各微小円形開口102aが層流形成のために小さく、たとえば直径2mm程度と小さいために、微小円形開口102aの大きさ3.14mm

程度より大きい面積を有する又は細長いあるいは扁平の物体である例えば髪の毛、スケール等のゴミが整流板102の微小円形開口102aに目詰まりすることになる。この結果、装置の圧力損失が増大したり、また、処理水Wが流れにくくなり、さらに、菌の温床となるという課題がある。
【0008】
さらに、整流板102によって中空流路管101の壁面付近を流れる処理水Wの流速が流路管101の中心部を流れる処理水Wの流速に比較して抑圧されて小さくなり、この結果、流速分布が不均一となる場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の課題を解決するために、本発明に係る流体除菌装置は、除菌処理領域、該除菌処理領域の上流側に流入口を有する流体流入領域及び該除菌処理領域の下流側に流出口を有する流体流出領域に区分された筐体と、除菌処理領域の筐体内に設けられた中空流路管と、流体流出領域の筐体内に設けられた紫外線発光ユニットと、流体流入領域と除菌処理領域との間に亘って筐体内に設けられ、該筐体に複数のリブによって固定された分合流部材とを具備し、除菌処理領域の筐体の内径は流入口の内径より大きく、分合流部材は、流入口に対向した第1の頂点を有し、第1の頂角を有する第1の錐体の紫外線吸収分流部材と、流出口に対向した第2の頂点を有し、第1の頂角より小さい第2の頂角を有する第2の錐体の紫外線反射合流部材とを具備し、紫外線吸収分流部材の底面と紫外線反射合流部材の底面とは固定されているものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、分合流部材によって紫外線は反射吸収され、また、分合流部材の外周側から漏れる紫外線も少なくなり、従って、外部への紫外線漏れ量が少なくなって人体への影響を少なくでき、継手部分の配管の紫外線劣化も少なくできる。また、分合流部材のリブに隣接する太長開口は大きくかつ太長にできるので、大きい面積を有する又は細長いあるいは扁平の物体である例えば髪の毛、スケール等のゴミが太長開口に目詰まりすることも少なくなり、従って、処理水の流れもよくなり、菌の温床になることもない。さらに、中空流路管の壁側の処理水の流速の抑圧を中空流路管の中央の流速に比較して小さくすることによって最大流速を小さくして中空流路管内の流速分布も均一にできるので、圧力損失も減少できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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