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公開番号
2025039305
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-21
出願番号
2023146299
出願日
2023-09-08
発明の名称
紙印刷物およびその製造方法
出願人
大日本印刷株式会社
代理人
弁理士法人東京UIT国際特許
主分類
B32B
27/10 20060101AFI20250313BHJP(積層体)
要約
【課題】プラスチックに印刷されているような発色性を紙印刷で実現する。
【解決手段】包装袋を構成する包装材料1は,紙基材2,上記紙基材2の表面に積層されたアンカーコートニス層4,上記アンカーコートニス層4の表面に積層されたインキ層5,インキ層5の表面に積層されたオーバープリントニス層6,および紙基材2の裏面に積層されたヒートシール層3を備えている。インキ層5によって包装材料1に絵柄(商品画像,商品名等)が形成される。アンカーコートニス層4は,塩化酢酸ビニル樹脂,アクリル樹脂およびシリカ系体質顔料を混合することによって調製したもので,塩化酢酸ビニル樹脂によってインキの紙基材への浸透防止が,アクリル樹脂によって耐熱性の向上が,シリカ系体質顔料によってインキの発色性の向上が,それぞれ図られる。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
紙基材,
上記紙基材の表面に積層された,樹脂および体質顔料を含むアンカーコートニス層,ならびに
上記アンカーコート層の表面に積層されたインキ層を備えている,
紙印刷物。
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
上記アンカーコートニス層が,塩化酢酸ビニル樹脂を50~91wt%含み,アクリル樹脂を25wt%以下含み,シリカ系体質顔料を3.0~25wt%含み,これらの合計を100wt%とする組成を有している,
請求項1に記載の紙印刷物。
【請求項3】
上記紙基材の裏面に接着層が積層されている,
請求項1に記載の紙印刷物。
【請求項4】
上記インキ層の表面にオーバープリントニス層が積層されている,
請求項1に記載の紙印刷物。
【請求項5】
上記アンカーコートニス層の積層量が1g/m
2
以上である,
請求項1に記載の紙印刷物。
【請求項6】
紙基材の表面に樹脂および体質顔料を含むアンカーコートニス層を積層し,
上記アンカーコートニス層の表面にインキ層を積層する,
紙印刷物の製造方法。
【請求項7】
上記アンカーコートニス層が,塩化酢酸ビニル樹脂を50~91wt%含み,アクリル樹脂を25wt%以下含み,シリカ系体質顔料を3.0~25wt%含み,これらの合計を100wt%とする組成を有している,
請求項6に記載の紙印刷物の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は,紙印刷物およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
海洋プラスチック問題や地球温暖化などの環境問題を発端にして,プラスチック使用量の削減を目的として商品包装に紙を活用する場面が増えている。
【0003】
多くの商品包装には,商品画像,商品名等が印刷される。プラスチックと異なり紙は表面が粗くかつインキが浸み込みやすいので,プラスチックに比べるとインキが転移しにくく白っぽさを生じることがある。これを防止するために紙の表面に樹脂を設けたものが提案されている。特許文献1は表面に樹脂製の目止め層が形成された繊維構造物を記載する。繊維間の空隙が目止め層によって埋められ,特にベタ部においてドット抜けが大幅に減少する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-115956号公報
【0005】
紙(繊維)の表面を樹脂によって目止めすることによって紙への印刷であってもドット抜けが減少するので,印刷品質を高めることができる。しかしながらドット抜けが減少しても,プラスチックに対する印刷に比べると紙に対する印刷は依然として白っぽさが残ってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は,あたかもプラスチックに印刷されているかのような発色性(印刷品質)を紙印刷で実現することを目的とする。
【0007】
この発明による紙印刷物は,紙基材,上記紙基材の表面に積層された,樹脂および体質顔料を含むアンカーコートニス層,ならびに上記アンカーコートニス層の表面に積層されたインキ層を備えていることを特徴とする。インキ層によって紙印刷物に絵柄(商品画像,商品名等)が表現されるのでインキ層を絵柄層と呼んでもよい。
【0008】
この発明は紙印刷物の製造方法も提供する。この発明による紙印刷物の製造方法は,紙基材の表面に樹脂および体質顔料を含むアンカーコートニス層を積層し,上記アンカーコートニス層の表面にインキ層を積層することを特徴とする。
【0009】
この発明によると,紙基材上ではなくアンカーコートニス層上にインキ層が積層(印刷)される。アンカーコートニス層は樹脂および体質顔料を含む。樹脂によって紙基材へのインキの浸透が防止される。体質顔料によってインキ層の発色性が向上する。また,アンカーコートニス層によって紙基材の表面の平滑化も図られ,これも印刷品質の向上に寄与する。
【0010】
上記アンカーコートニス層は,一実施態様では,塩化酢酸ビニル樹脂を50~91wt%含み,アクリル樹脂を25wt%以下含み,シリカ系体質顔料を3.0~25wt%含み,これらの合計を100wt%とする組成を有している。紙印刷物に耐熱性が要求されない場合にはアクリル樹脂は必ずしも必要とされないが,一般には,少なくとも数wt%のアクリル樹脂がアンカーコートニス層には含まれる。また,不可避不純物,すなわちアンカーコートニス層において,原料中に存在したり,製造工程において不可避的に混入したりするもので,本来は不要なものであるが,微量であり,アンカーコートニス層の特性に影響を及ぼさないため,許容されている不純物が,アンカーコートニス層に含まれる場合があるのは言うまでもない。
(【0011】以降は省略されています)
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