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公開番号2025039296
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-21
出願番号2023146286
出願日2023-09-08
発明の名称冷凍装置、環境形成装置及び冷凍方法
出願人エスペック株式会社
代理人個人,個人
主分類F25B 1/00 20060101AFI20250313BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】バイパス流路を用いたサクションインジェクションにより圧縮機を安定的に駆動しつつ、蒸発器による冷凍能力の調整を可能とする。
【解決手段】冷凍装置10は、圧縮機1、凝縮器2、膨張弁3及び蒸発器4が設けられ冷媒を循環させるメイン回路15と、流量調整弁11が設けられるとともにメイン回路15から分岐しており、凝縮器2で液化した冷媒を流量調整弁11によって低温にして蒸発器4を経由することなく圧縮機1に吸入させるバイパス流路16と、膨張弁3を冷凍要求度に応じて制御する膨張制御手段102と、圧縮機1の吸入圧力相当温度に対する過熱度が目標値になるように流量調整弁11を制御する過熱度制御手段104と、過熱度の目標値を変更する変更手段105と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器が設けられ、冷媒を循環させるメイン回路と、
流量調整弁が設けられるとともに前記凝縮器及び前記膨張弁間において前記メイン回路から分岐しており、前記凝縮器で液化した冷媒を前記流量調整弁によって低温にして前記蒸発器を経由することなく前記圧縮機に吸入させるバイパス流路と、
前記膨張弁を冷凍要求度に応じて制御する膨張制御手段と、
前記圧縮機の吸入圧力相当温度に対する過熱度が目標値になるように前記流量調整弁を制御する過熱度制御手段と、
前記過熱度の前記目標値を変更する変更手段と、
を備える冷凍装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記変更手段は、前記過熱度の目標値を前記冷凍要求度に応じて変化させるように構成されている請求項1に記載の冷凍装置。
【請求項3】
前記変更手段は、前記過熱度の目標値を前記膨張弁の開度に応じて変化させるように構成されている請求項1に記載の冷凍装置。
【請求項4】
前記過熱度の目標値の上限値は、庫内温度、前記蒸発器の出口温度、前記冷媒の蒸発温度若しくは前記流量調整弁の出口側での温度、又はこれら温度のうちの複数の温度が所定の処理されることによって得られる値が低くなるにつれて小さくなるように設定されている請求項1に記載の冷凍装置。
【請求項5】
前記バイパス流路に配置され、前記流量調整弁の下流側での冷媒の温度を検出するバイパス温度検出器と、
前記メイン回路に配置され、前記圧縮機に吸入される冷媒の温度を検出する吸入温度検出器と、
をさらに備え、
前記過熱度は、前記吸入温度検出器の検出温度と前記バイパス温度検出器の検出温度との温度差から求められる請求項1から4の何れか1項に記載の冷凍装置。
【請求項6】
ホットガス弁が設けられるとともに前記メイン回路における前記圧縮機及び前記凝縮器間から分岐しており、前記圧縮機で圧縮された冷媒を前記蒸発器を経由することなく前記圧縮機に吸入させるホットガスバイパス流路と、
前記圧縮機に吸入される冷媒の圧力が設定圧力以下にならないように前記ホットガス弁を開くホットガス制御手段と、
をさらに備えている請求項1から4の何れか1項に記載の冷凍装置。
【請求項7】
前記ホットガス制御手段は、前記ホットガス弁を前記冷凍要求度に応じて制御する請求項6に記載の冷凍装置。
【請求項8】
環境室と、
前記環境室内を冷却するための請求項1から4の何れか1項に記載の冷凍装置と、
を備えている環境形成装置。
【請求項9】
圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器が設けられ、冷媒を循環させるメイン回路と、
流量調整弁が設けられるとともに前記凝縮器及び前記膨張弁間において前記メイン回路から分岐しており、前記凝縮器で液化した冷媒を前記流量調整弁によって低温にして前記蒸発器を経由することなく前記圧縮機に吸入させるバイパス流路と、
を備えた冷凍装置を用いた冷凍方法であって、
受付部が冷凍要求度を受け取り、
前記受付部が受け取った前記冷凍要求度に応じて前記膨張弁を制御し、
前記圧縮機の吸入圧力相当温度に対する過熱度の目標値を、前記冷凍要求度又は前記膨張弁の開度に応じて変更し、
前記過熱度が前記変更された目標値になるように前記流量調整弁を制御する冷凍方法。
【請求項10】
前記冷凍装置が、
前記バイパス流路に配置され、前記流量調整弁の下流側での冷媒の温度を検出するバイパス温度検出器と、
前記メイン回路に配置され、前記圧縮機に吸入される冷媒の温度を検出する吸入温度検出器と、
をさらに備えており、
前記吸入温度検出器と前記バイパス温度検出器との温度差から前記過熱度を求める請求項9に記載の冷凍方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、冷凍装置、環境形成装置及び冷凍方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献1に開示されているように、サクションインジェクションのためのバイパス流路を有する冷凍回路を備えた冷凍装置が知られている。バイパス流路は、圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器が設けられた冷凍回路のメイン回路に接続されるものであり、凝縮器で得られた高圧の液冷媒の一部を低温及び低圧にした上で、膨張弁及び蒸発器を迂回しつつ圧縮機の吸込口に戻すための流路である。バイパス流路を流れた冷媒を圧縮機に吸入させることにより、圧縮機の吐出管温度を低下させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
実開平6-4560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された冷凍装置のように、メイン回路にバイパス流路が接続された構成では、圧縮機の吐出管温度を下げることができることから、圧縮機の保護が可能となる。一方で、バイパス流路に一定流量の冷媒が流れ続けると、本来圧縮機の冷却が必要でない場合にもバイパス流路に所定流量の冷媒が流れることになるため、その分、蒸発器に流れる冷媒量が減り、蒸発器において発揮される冷凍能力が低下することになる。したがって、圧縮機の過剰な保護がなされる一方で、冷凍能力が犠牲になってしまう場合がある。
【0005】
そこで、本発明は、前記従来技術を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、バイパス流路を用いたサクションインジェクションにより圧縮機を安定的に駆動しつつ、蒸発器による冷凍能力の調整を可能とする冷凍装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的を達成するため、本発明に係る冷凍装置は、圧縮機、凝縮器、膨張弁及び蒸発器が設けられ、冷媒を循環させるメイン回路と、流量調整弁が設けられるとともに前記凝縮器及び前記膨張弁間において前記メイン回路から分岐しており、前記凝縮器で液化した冷媒を前記流量調整弁によって低温にして前記蒸発器を経由することなく前記圧縮機に吸入させるバイパス流路と、前記膨張弁を冷凍要求度に応じて制御する膨張制御手段と、前記圧縮機の吸入圧力相当温度に対する過熱度が目標値になるように前記流量調整弁を制御する過熱度制御手段と、前記過熱度の前記目標値を変更する変更手段と、を備える。
【0007】
本発明に係る冷凍装置では、メイン回路の膨張弁が、膨張制御手段により、冷凍要求度に応じて調整されるため、蒸発器を流れる冷媒の流量が冷凍要求度に応じて調整されることとなる。したがって、蒸発器において、冷凍要求度に応じた冷凍能力を発揮させることができる。一方で、凝縮器で凝縮した冷媒の一部が蒸発器を通過することなくバイパス流路を通して圧縮機に吸入されるため、圧縮機の冷却効果(吐出管温度の低下効果)が得られる一方で、蒸発器で発揮する冷凍能力が低下し得る。しかしながら、バイパス流路に設けられた流量調整弁の弁開度を調整可能であるため、バイパス流路を流れる冷媒流量を調整できるようになっており、しかも、流量調整弁の制御目標となる、圧縮機への吸入冷媒の過熱度の目標値が変更手段によって変更可能となっている。このため、過熱度の目標値変更量に応じて、流量調整弁の弁開度が調整されることになるため、蒸発器に流れる冷媒流量の減少量を変えることができる。したがって、圧縮機を安定的に駆動させつつ蒸発器による冷凍能力の調整が可能であり、圧縮機の保護と冷凍能力とのアンバランスを抑制することができる。
【0008】
前記変更手段は、前記過熱度の目標値を前記冷凍要求度に応じて変化させるように構成されていてもよい。
【0009】
この態様では、冷凍要求度に応じて過熱度の目標値が変更されるため、流量調整弁の弁開度の調整を冷凍要求度に応じたものにすることができる。すなわち、膨張弁が冷凍要求度に応じた開度に調整される一方で、流量調整弁は、冷凍要求度に応じた過熱度目標値が得られるように調整される。このため、冷凍要求度に応じた冷凍能力が発揮されるように膨張弁の開度が調整されるが、この膨張弁の調整によって得られる蒸発器の冷媒流量が、流量調整弁の弁開度の調整に伴っても変化することになる。このため、バイパス流路に冷媒が流れることに伴って蒸発器に流れる冷媒流量が低下するとしても、流量調整弁の弁開度が調整されることによって冷凍能力の低下量の調整を行うことができる。
【0010】
前記変更手段は、前記過熱度の目標値を前記膨張弁の開度に応じて変化させるように構成されていてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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