TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025037910
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-18
出願番号2024202517,2022564209
出願日2024-11-20,2021-04-22
発明の名称ヘテロ二量体Fc融合タンパク質のための製剤、投薬量レジメン、及び製造工程
出願人ドラゴンフライ セラピューティクス, インコーポレイテッド
代理人個人,個人,個人
主分類A61K 47/68 20170101AFI20250311BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】ヘテロ二量体Fc融合タンパク質の医薬製剤の提供。
【解決手段】チェックポイント阻害薬抗体又は抗血管内皮成長因子療法による治療を単独療法として、又は組み合わせで受けたことがある対象の癌を治療するための、ヘテロ二量体Fc融合タンパク質と薬学的に許容可能な担体とを含む医薬製剤であって、ヘテロ二量体Fc融合タンパク質が、免疫グロブリン断片結晶化可能(Fc)対の第1のFc領域及び第2のFc領域とIL-12のp40及びp35サブユニットとを含み、IL-12のp40及びp35サブユニットが、別々に、それぞれ第1のFc領域及び第2のFc領域に連結されるか、又は第2のFc領域及び第1のFc領域に連結され、p40及びp35サブユニットが、各々、Fc領域のN末端又はC末端に連結され、第1のFc領域及び第2のFc領域のCH3ドメインが、各々、ヘテロ二量体化を促進する1つ以上の突然変異を含む、医薬製剤である。
【選択図】図1-1
特許請求の範囲【請求項1】
(a)ヘテロ二量体Fc融合タンパク質であって、
(i)第1の抗体Fcドメインポリペプチドと、多サブユニットサイトカインの第1のサブユニットとを含む第1のポリペプチド;及び
(ii)第2の抗体Fcドメインポリペプチドと、前記多サブユニットサイトカインの第2の異なるサブユニットとを含む第2のポリペプチド
を含むヘテロ二量体Fc融合タンパク質、
(b)クエン酸塩;
(c)糖;
(d)糖アルコール;及び
(e)非イオン性界面活性剤
を含む、pH6.0~7.0の医薬製剤であって、
前記第1及び第2の抗体Fcドメインポリペプチドが、各々、ヘテロ二量体化を促進する異なる突然変異を含み、及び
前記多サブユニットサイトカインの前記第1のサブユニット及び第2の異なるサブユニットが互いに結合している、医薬製剤。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
前記第1及び/又は第2の抗体Fcドメインポリペプチドが、Fcのエフェクター機能を低減する1つ以上の突然変異を含む、請求項1に記載の医薬製剤。
【請求項3】
前記医薬製剤中のクエン酸塩の濃度が約10mM~約30mMである、請求項1又は2に記載の医薬製剤。
【請求項4】
前記医薬製剤中のクエン酸塩の濃度が約20mMである、請求項3に記載の医薬製剤。
【請求項5】
前記医薬製剤中の前記糖の濃度が約3%~約12%(w/v)である、請求項1~4のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項6】
前記医薬製剤中の前記糖の濃度が約6%(w/v)である、請求項5に記載の医薬製剤。
【請求項7】
前記糖が二糖である、請求項5又は6に記載の医薬製剤。
【請求項8】
前記二糖がスクロースである、請求項7に記載の医薬製剤。
【請求項9】
前記医薬製剤中の前記糖アルコールの濃度が約0.5%~約6%(w/v)である、請求項1~8のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項10】
前記医薬製剤中の前記糖アルコールの濃度が約1%(w/v)である、請求項9に記載の医薬製剤。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2020年4月22日に出願された米国仮特許出願第63/013,834号明細書、及び2020年6月1日に出願された米国仮特許出願第63/033,161号明細書に対する優先権及びその利益を主張するものであり、これらの各々は、本明細書によって全体として参照により本明細書に援用される。
続きを表示(約 2,200 文字)【0002】
配列表
本願と共に提出されたASCIIテキストファイル(ファイル名:3338_259PC03_Seqlisting_ST25.txt;サイズ:946,336バイト;及び作成日:2021年4月21日)の電子的に提出された配列表の内容は、全体として参照により本明細書に援用される。
【0003】
本開示は、ヘテロ二量体Fc融合タンパク質の医薬製剤及び投薬量レジメン、並びに癌の治療のためのかかるタンパク質の使用方法に関する。
【背景技術】
【0004】
生理活性のあるタンパク質は、概ね生体内半減期が短いという欠点を有する。この欠点を解決するため、それをPEG(ポリエチレングリコール)などとコンジュゲートするか、又はそれを抗体Fc(結晶化可能断片)領域に融合する試みがなされている。2つ以上の異なるサブユニットで構成されるタンパク質は、2つ以上の異なるサブユニットがタンパク質複合体を形成して生理活性を呈するというものであり、これを野生型Fcドメインに融合させると、Fc融合タンパク質形態を調製することができ、Fcは本質的にホモ二量体であるため、これはホモ二量体を形成し得る。2つ以上の異なるサブユニットで構成されるタンパク質は、2つ以上の異なるサブユニットがタンパク質複合体を形成して生理活性を呈するというものであり、これはまた、IgG1のみならず、IgG2、IgG3及びIgG4などの他のアイソタイプ抗体にも由来するヘテロ二量体Fc領域に融合させると、ヘテロ二量体Fc融合タンパク質を形成することもできる。このように、2つ以上の異なるサブユニットで構成される、且つ2つ以上のサブユニットがタンパク質複合体を形成することによって生理活性を呈するタンパク質の1つ以上のサブユニットをヘテロ二量体Fc変異体領域の末端に融合させると、改良されたFc融合タンパク質形態を形成することができる。
【0005】
Fcヘテロ二量体化は、Fcの2つの異なるCH3ドメインに遺伝子工学によって突然変異を誘導することにより、これらの2つのFc断片が、天然に存在する抗体に極めて類似した三次構造を有しながらも、最小限の配列変異を持つヘテロ二量体を形成することになるような技術である(例えば、特許文献1を参照のこと)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
米国特許第7,695,936号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本開示に記載される本発明は、Fc融合タンパク質形態を改良するための設計を提供し、ここでは様々な長さのリンカーを導入するか、又はFcのCH2及びCH3ドメインに突然変異を導入することにより、ヘテロ二量体タンパク質の2つのサブユニットが、異なるヘテロ二量化ドメインを有する2つのFcドメインに結び付けられている。本開示に記載される更なる本発明は、かかるタンパク質の医薬製剤、かかるタンパク質及び製剤の作製方法、並びにかかるタンパク質を使用した癌の治療方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、概して、IL12サブユニットを含むある種のヘテロ二量体Fc融合タンパク質を含む医薬製剤、かかるタンパク質及び医薬製剤の調製工程に関する。また、局所進行又は転移性固形腫瘍などの癌の治療にかかるヘテロ二量体Fc融合タンパク質及び医薬製剤を使用するための投薬量レジメンも提供される。
【0009】
従って、一態様において、本明細書には、第1の抗体Fcドメインポリペプチドと多サブユニットサイトカインの第1のサブユニットとを含む第1のポリペプチド、及び第2の抗体Fcドメインポリペプチドと多サブユニットサイトカインの第2の異なるサブユニットとを含む第2のポリペプチドを含むヘテロ二量体Fc融合タンパク質、クエン酸塩、糖、糖アルコール、及び非イオン性界面活性剤を含む、pH6.0~7.0の医薬製剤であって、第1及び第2の抗体Fcドメインポリペプチドが、各々、ヘテロ二量体化を促進する異なる突然変異を含み、及び多サブユニットサイトカインの第1のサブユニット及び第2の異なるサブユニットが互いに結合している、医薬製剤が提供される。一部の実施形態において、第1及び/又は第2の抗体Fcドメインポリペプチドは、Fcのエフェクター機能を低減する1つ以上の突然変異を含む。
【0010】
一部の実施形態において、医薬製剤中のクエン酸塩の濃度は約10mM~約30mMである。特定の実施形態において、医薬製剤中のクエン酸塩の濃度は約20mMである。一部の実施形態において、医薬製剤中の糖の濃度は約3%~約12%(w/v)である。特定の実施形態において、医薬製剤中の糖の濃度は約6%(w/v)である。特定の実施形態において、糖は二糖である。特定の実施形態において、二糖はスクロースである。一部の実施形態において、医薬製剤中の糖アルコールの濃度は約0.5%~約6%(w/v)である。特定の実施形態において、医薬製剤中の糖アルコールの濃度は約1%(w/v)である。特定の実施形態において、糖アルコールは単糖に由来する。特定の実施形態において、糖アルコールはマンニトールである。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許