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公開番号2025037202
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-17
出願番号2023144043
出願日2023-09-05
発明の名称心電計
出願人ニプロ株式会社
代理人弁理士法人笠井中根国際特許事務所,個人,個人
主分類A61B 5/257 20210101AFI20250310BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】長時間に亘って患者の人体へ装着されること等による心電計に特有の問題、例えば予定しない装置本体の取り外しなどの問題を改善することのできる、新規な心電計を提供すること。
【解決手段】心電計10における装置本体14の底面68には凹状の取付部66が形成されており、貼着シート12に設けられたベース部材20が、該取付部66へ入り込んで全周を囲まれた状態で組み付けられる組付部を有しており、該取付部66と該組付部20との組み付け部分において、貼着シート12の測定電極16を装置本体14へ導通させる電気接点32,108が設けられている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
測定電極が設けられた貼着シートの外面にベース部材が設けられており、該測定電極によって生体信号を取得する装置本体が該ベース部材に対して着脱可能とされた心電計であって、
前記装置本体の底面には凹状の取付部が形成されており、
前記ベース部材が、該取付部へ入り込んで全周を囲まれた状態で組み付けられる組付部を有しており、
該取付部と該組付部との組み付け部分において前記測定電極を前記装置本体へ導通させる電気接点が設けられている心電計。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記装置本体の前記取付部が円形状とされており、
前記ベース部材の前記組付部が該取付部に入り込む円形状の外周壁部を有している請求項1に記載の心電計。
【請求項3】
前記装置本体の前記取付部の内周面と、前記ベース部材の前記組付部の前記外周壁部の外周面との間には、環状のシール部が設けられている請求項2に記載の心電計。
【請求項4】
前記装置本体と前記ベース部材との間には 、予め特定された組付位置を周方向に外れると相互の当接によって該取付部に対する該組付部の入り込みを阻止する周方向位置決め機構が設けられている請求項1~3の何れか一項に記載の心電計。
【請求項5】
前記装置本体の前記底面には、前記取付部を外方に外れた位置に係止用凹部が設けられていると共に、
前記ベース部材には該係止用凹部へ入り込んで係止される係止用凸部が設けられており、
該係止用凹部と該係止用凸部とによって該装置本体が該ベース部材に対して着脱可能に係止される請求項1~3の何れか一項に記載の心電計。
【請求項6】
測定電極が設けられた貼着シートの外面にベース部材が設けられており、該測定電極によって生体信号を取得する装置本体が該ベース部材に対して着脱可能とされた心電計であって、
前記ベース部材における前記装置本体への対向面には、前記測定電極に接続されたシート状端子が所定面積で広がって設けられている一方、
該装置本体における該ベース部材への対向面には、該ベース部材側に向かって弾性的に突出して該シート状端子に対して弾性的に押し付けられることで導通状態とされるスプリングピン端子が設けられている心電計。
【請求項7】
前記装置本体において前記スプリングピン端子が一列に並んで複数設けられており、複数の該スプリングピン端子の両側には一対の確認用スプリングピン端子が設けられていると共に、
前記ベース部材には、かかる一対の確認用スプリングピン端子が押し付けられて導通される一対の確認用シート状端子が設けられており、
該装置本体が、該一対の確認用スプリングピン端子の該一対の確認用シート状端子への導通状態を監視する導通監視回路を備えている請求項6に記載の心電計。
【請求項8】
前記装置本体が、筐体の内部に組み込まれた電気回路基板と給電用バッテリを備えており、
該電気回路基板に対して前記スプリングピン端子の支持体が直接固定されて実装されており、
該スプリングピン端子の該支持体において前記スプリングピン端子が突出する先端部分が、該装置本体の該筐体に形成された貫通窓を通じて外部に露出されている請求項6又は7に記載の心電計。
【請求項9】
測定電極が設けられた貼着シートの外面にベース部材が設けられており、該測定電極によって生体信号を取得する装置本体が該ベース部材に対して着脱可能とされた心電計であって、
前記装置本体における筐体は4角を丸められた角丸矩形の外周形状とされていると共に、該筐体の天面には一方の側において他方の側よりも傾斜角度が大きい傾斜面が設けられており、該傾斜面に位置して押圧操作部が設けられている心電計。
【請求項10】
測定電極が設けられた貼着シートの外面にベース部材が設けられており、該測定電極によって生体信号を取得する装置本体が該ベース部材に対して着脱可能とされた心電計であって、
前記装置本体には、電気回路基板と給電用バッテリが筐体に対して取り出し可能に組み込まれて収容されており、
該電気回路基板には外部の電気回路を接続するための接続ポートが設けられているが、該筐体には該接続ポートへの外部の電気回路の接続用開口が設けられておらずに該接続ポートが該筐体によって常時覆われている心電計。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、人体に装着されて心電図情報などの生体情報を送信及び/又は記録する心電計に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、人体において不整脈や狭心症等の状態を確認するために、心電図等の測定が行われる。特に、患者の自由行動下において長時間にわたって測定する必要のある場合には、例えば人体から電位検出される生体情報を装置外部へ送信したり装置内部へ記録することのできる小型の心電計を人体へ装着して用いることが望ましい。このような心電計として、例えば特開2018-19958号公報(特許文献1)には、心電図情報を記録することのできる心電図記録装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-19958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来の心電計では、長時間にわたる患者への装着状態下で、連続的に心電図情報等の生体情報を安定して取得するという点において、未だ改善の余地があった。
【0005】
例えば、一般に心電計は、測定電極が設けられて人体表面に貼着される貼着シートに対して装置本体が取り付けられているが、装置本体を繰り返し使用可能にするために、貼着シートに対して装置本体が着脱可能とされている。そのために、使用方法を熟知していない患者が、必要でないのにベース部材から装置本体を取り外すことを試みるおそれがあった。また、意図的でなくとも、患者の動きによって装置本体が外部と干渉等することによりベース部材から外れてしまうおそれもあった。
【0006】
また、心電計を装着した患者の日常生活では振動や衝撃等の外部入力が避けられないことから、装置本体の貼着シートからの取り外しを可能としつつ、貼着シートに設けられた測定電極から装置本体へ至る導電路を、特に貼着シートと装置本体との接続部分において安定した通電状態に維持することが難しいという問題もあった。
【0007】
更にまた、貼着シートと装置本体との間における導電路の通電状態に不具合が発生した場合には、正常な生体情報の取得が望めないことから、速やかに対応する必要があるが、かかる導電路の通電状態の異常を検知する機構を簡単な構成で実現することが難しかった。
【0008】
さらに、装置本体には、必要に応じて、外部からの操作信号を入力するための操作入力部が設けられる。しかし、従来の心電計は装置本体の筐体全体が小型で且つ単純な形状とされていることに加えて、コンパクト化の趣旨から操作入力部も小さくされがちであり、そのために、患者が操作入力部を認識し難く、患者による操作性にも問題があった。
【0009】
加えて、装置本体には、必要に応じて、検出データの外部への取り出しなどの目的で、外部電気回路の接続用ポートが設けられることとなる。しかし、装置本体に接続用ポートを設けると、装置本体の筐体に接続用の開口窓を設ける必要があることから、当該開口窓を覆う蓋部材の装着を忘れたり、蓋部材が意図せずに外れたり、蓋部材のズレ等によって隙間が生ずるおそれがあり、それに起因して装置本体における電気回路の水濡れや電気的短絡などの不具合が発生するリスクもあった。
【0010】
また、装置本体を繰り返し使用するに際しては、内蔵するバッテリの交換が必要になる場合がある。しかし、高いシール性が要求される装置本体の筐体の内部に収容された回路基板上に固定的に装着されたバッテリを取り外して交換する作業性に関して、従来の心電計では殆ど考慮されておらず、メンテナンス性が良好とは言い難かった。
(【0011】以降は省略されています)

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