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公開番号
2025035959
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-14
出願番号
2023174105
出願日
2023-10-06
発明の名称
樹脂印刷版用処理液、それを用いた樹脂印刷版および印刷物の製造方法
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
G03F
7/40 20060101AFI20250306BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】有機フッ素化合物を必要とすることなく、異物による印刷抜けが生じにくい、印刷性に優れた樹脂印刷版を得ることのできる樹脂印刷版用処理液を提供すること。
【解決手段】金属キレート化合物を含有する樹脂印刷版用処理液。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
金属キレート化合物を含有する樹脂印刷版用処理液。
続きを表示(約 800 文字)
【請求項2】
前記金属キレート化合物としてチタンキレート化合物を含有する請求項1に記載の樹脂印刷版用処理液。
【請求項3】
前記チタンキレート化合物としてチタニウムジイソプロポキシドビス(トリエタノールアミネート)、チタニウムジ-n-ブトキシドビス(トリエタノールアミネート)、チタニウムジイソプロポキシドビス(エチルアセトアセテート)、チタニウムジヒドロキシビス(ラクテート)、チタニウムジヒドロキシビス(アンモニウムラクテート)、チタニウムアミノエチルアミノエタノレートおよび/またはチタニウム(エチレングリコーレート)ビス(ジオクチルフォスフェート)を含有する請求項2に記載の樹脂印刷版用処理液。
【請求項4】
前記金属キレート化合物を0.1重量%以上50重量%以下含有する請求項1~3のいずれかに記載の樹脂印刷版用処理液。
【請求項5】
支持体上にレリーフ形成層を有する樹脂印刷版原版のレリーフ形成層を部分的に除去してレリーフを形成する工程、および、レリーフの少なくとも一部を請求項1~3のいずれかに記載の樹脂印刷版用処理液に接触させる工程を有する樹脂印刷版の製造方法。
【請求項6】
レリーフの少なくとも一部を請求項1~3のいずれかに記載の樹脂印刷版用処理液に接触させる工程において、塗装ローラーを用いてレリーフの少なくとも一部を樹脂印刷版用処理液に接触させる請求項5に記載の樹脂印刷版の製造方法。
【請求項7】
請求項5に記載の方法により樹脂印刷版を得て、レリーフにインキを付着させる工程、および、前記インキを被印刷体に転写する工程を含む、印刷物の製造方法。
【請求項8】
前記インキとして紫外線硬化型インキおよび/または電子線硬化型インキを用いる請求項6に記載の印刷物の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂印刷版用処理液と、それを用いた樹脂印刷版および印刷物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
フレキソ印刷や樹脂凸版印刷などの凸版印刷は、紙器、ラベル、軟包装用途やエレクトロニクス用途などに広く使用されている。樹脂凸版印刷は、樹脂印刷版の凸状レリーフの頂点にインキを付着させ、レリーフを被印刷体に圧着することにより、インキをレリーフから被印刷体に転写する印刷方法である。このとき、塵、埃、紙粉などの異物がレリーフに付着すると、異物周囲の部分にはレリーフにインキが付着しないため、被印刷体にインキが転写されず、印刷抜けと呼ばれる印刷不良が発生する。
【0003】
そこで、レリーフへの塵、埃、紙粉などの異物の付着を低減する技術として、凹凸形状を有する感光性樹脂版又は凸版印刷版の版面に、凹凸形状を有する感光性樹脂版又は凸版印刷版の版面を処理するための、平均炭素数7以下であるパーフルオロアルキル基を有する含フッ素重合体を含有する版面用処理液(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2008/133055号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、環境や人体の健康への影響を考慮して、自然界において分解しにくい人工的に作られた有機フッ素化合物(PFAS)の使用を国際的に制限する動きがあり、特許文献1に記載される版面用処理液にかえて、有機フッ素化合物を使用しない処理液が望まれている。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑み、有機フッ素化合物を必要とすることなく、異物による印刷抜けが生じにくい、印刷性に優れた樹脂印刷版を得ることのできる樹脂印刷版用処理液を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は主として以下の構成を有する。
(1)金属キレート化合物を含有する樹脂印刷版用処理液。
(2)前記金属キレート化合物としてチタンキレート化合物を含有する(1)に記載の樹脂印刷版用処理液。
(3)前記チタンキレート化合物としてチタニウムジイソプロポキシドビス(トリエタノールアミネート)、チタニウムジ-n-ブトキシドビス(トリエタノールアミネート)、チタニウムジイソプロポキシドビス(エチルアセトアセテート)、チタニウムジヒドロキシビス(ラクテート)、チタニウムジヒドロキシビス(アンモニウムラクテート)、チタニウムアミノエチルアミノエタノレートおよび/またはチタニウム(エチレングリコーレート)ビス(ジオクチルフォスフェート)を含有する(2)に記載の樹脂印刷版用処理液。
(4)前記金属キレート化合物を0.1重量%以上50重量%以下含有する(1)~(3)のいずれかに記載の樹脂印刷版用処理液。
(5)支持体上にレリーフ形成層を有する樹脂印刷版原版のレリーフ形成層を部分的に除去してレリーフを形成する工程、および、レリーフの少なくとも一部を(1)~(4)のいずれかに記載の樹脂印刷版用処理液に接触させる工程を有する樹脂印刷版の製造方法。
(6)レリーフの少なくとも一部を(1)~(4)のいずれかに記載の樹脂印刷版用処理液に接触させる工程において、塗装ローラーを用いてレリーフの少なくとも一部を樹脂印刷版用処理液に接触させる(5)に記載の樹脂印刷版の製造方法。
(7)(5)または(6)に記載の方法により樹脂印刷版を得て、レリーフにインキを付着させる工程、および、前記インキを被印刷体に転写する工程を含む、印刷物の製造方法。
(8)前記インキとして紫外線硬化型インキおよび/または電子線硬化型インキを用いる(7)に記載の印刷物の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の印刷版用処理液によれば、異物による印刷抜けが生じにくい、印刷性に優れた樹脂印刷版を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る樹脂印刷版用処理液(以下、「処理液」と略記する場合がある)は、樹脂凸版印刷版やフレキソ印刷版などの凸版印刷版に好適に用いられ、特に、レリーフが柔軟で異物が付着しやすいフレキソ印刷版に好適に用いられる。これらの樹脂印刷版のレリーフは、バインダー樹脂などに由来する水酸基やカルボキシ基を有することが一般的である。
【0010】
本発明の処理液は、金属キレート化合物を含有する。金属キレート化合物は、レリーフの水酸基および/またはカルボキシ基と反応し、共有結合による架橋構造を形成することにより、レリーフの粘着性を抑制し、異物による印刷抜けの原因となる塵、埃、紙粉などのレリーフへの付着を抑制する作用を有する。
(【0011】以降は省略されています)
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