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公開番号2025035477
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023142536
出願日2023-09-01
発明の名称ベーストレッド用ゴム組成物及びタイヤ
出願人株式会社ブリヂストン
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08L 9/06 20060101AFI20250306BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ゴム組成物の加工性や作業性を良好に維持しつつ、高破壊強度及びサステナブル材料比率に優れたベーストレッド用ゴム組成物を提供する。
【解決手段】上記課題を解決するべく、本発明は、タイヤのトレッド部のベーストレッドに用いられるベーストレッド用ゴム組成物であって、天然ゴム、ブタジエンゴム及びスチレンブタジエンゴムを含有するゴム成分を含み、前記天然ゴムは、窒素含有量が0.1~0.3質量%の改質天然ゴムであり、前記ゴム成分中の、天然ゴムの含有量が10~30質量%、ブタジエンゴムの含有量が10~30質量%及びスチレンブタジエンゴムの含有量が50~60質量%であることを特徴とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
タイヤのトレッド部のベーストレッドに用いられるベーストレッド用ゴム組成物であって、
天然ゴム、ブタジエンゴム及びスチレンブタジエンゴムを含有するゴム成分を含み、
前記天然ゴムは、窒素含有量が0.1~0.3質量%の改質天然ゴムであり、
前記ゴム成分中の、天然ゴムの含有量が10~30質量%、ブタジエンゴムの含有量が10~30質量%及びスチレンブタジエンゴムの含有量が50~60質量%であることを特徴とする、ベーストレッド用ゴム組成物。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記改質天然ゴムが、遠心分離プロセス、酵素処理又は尿素処理によってたんぱく質が除去されたものであることを特徴とする、請求項1に記載のベーストレッド用ゴム組成物。
【請求項3】
前記改質天然ゴムのリン含有量が、200ppmを超えることを特徴とする、請求項1又は2に記載のベーストレッド用ゴム組成物。
【請求項4】
前記ベーストレッド用ゴム組成物が、補強性充填剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載のベーストレッド用ゴム組成物。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のベーストレッド用ゴム組成物を含むことを特徴とする、タイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ベーストレッド用ゴム組成物及びタイヤに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、天然ゴムは、高破壊強度、耐摩耗性に優れたゴムとして知られている。かかる天然ゴムは、天然ゴムラテックスとして採取し、凝固、必要に応じて熟成、洗浄、脱水、乾燥、パッキングの順の工程を経て得られる。この天然ゴムを、素練りし、配合剤を配合して、成形し、加硫を行うことにより、目的のゴム製品が製造される。
ここで、天然ゴムラテックスは、ゴム分約25~35%w/v(weight/volume)の他に、タンパク質、脂質、糖質、無機物などの非ゴム成分が含まれ、ギ酸等で凝固させることで得た天然ゴムには、約6質量%の非ゴム成分が含まれている。これらの非ゴム成分は、老化防止効果、加硫促進効果を有するものの、タンパク質等の高極性化合物は、加硫ゴムの加工性や発熱性を悪化させる成分であることが判明している。
【0003】
そのため、例えば特許文献1には、耐老化性を損なうことなく、低発熱性を向上させるために、天然ゴムラテックスの非ゴム成分に含まれるタンパク質を、遠心分離を用いた機械的な分離手段のみで、天然ゴムラテックスの固形成分中の総窒素含有量が0.1質量%を超えて0.4質量%以下になるように部分脱蛋白処理を行った後、凝固、乾燥処理を行う天然ゴムの製造方法が開示されている。
また、特許文献2には、天然ゴムの加工性を考慮し、天然ゴム中に、実質的にリン脂質が存在しないことが好ましいという観点から、天然ゴムラテックスをアルカリによりけん化し、けん化後凝固させたゴムを洗浄し、その後乾燥することによって、リン含有量が200ppm以下の天然ゴムとその製造方法が開示されている。
【0004】
しかしながら、特許文献1及び特許文献2の技術によって得られた天然ゴムは、いずれも加工性や製造時の作業性(以下、単に「作業性」という。)の点については、さらなる改良の余地があった。
加えて、天然ゴムの高破壊強度についても、高いレベルで維持できる技術が望まれていた。
【0005】
さらに、昨今、社会の持続可能性(サステナビリティ)の観点から、タイヤに使用される各種部材についても、生物資源(バイオマス資源)由来の材料や、再生資源(リサイクル資源)由来の材料といった、所謂、サステナブル材料を使用することも求められており、サステナブル材料の使用率(以下、「サステナブル率」又は「サステナブル材料比率」と呼ぶことがある。)を高めるための技術の開発も望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2004-262973号公報
特開2010-138359号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そのため、本発明は、ゴム組成物の加工性や作業性を良好に維持しつつ、高破壊強度及びサステナブル材料比率に優れたベーストレッド用ゴム組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、生産性と性能を維持しつつ、高破壊強度及びサステナブル率を向上させたタイヤを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、ベーストレッド用ゴム組成物の高破壊強度及びサステナブル材料比率のさらなる向上を図るべく鋭意研究を行った。そして、天然ゴム中の窒素含有量を特定範囲に低減することによって、ゴム組成物について、現在使用されている化石資源由来の材料をサステナブル材料へ置き換えた場合でも、高い加工性や作業性を実現できるとともに、ゴム成分中の天然ゴム、ブタジエンゴム及びスチレンブタジエンゴムの含有量のバランスについて適正化を図ることによって、破壊強度についても向上を図れることを見出した。
【0009】
即ち、本発明の要旨構成は、以下の通りである。
[1]タイヤのトレッド部のベーストレッドに用いられるベーストレッド用ゴム組成物であって、
天然ゴム、ブタジエンゴム及びスチレンブタジエンゴムを含有するゴム成分を含み、
前記天然ゴムは、窒素含有量が0.1~0.3質量%の改質天然ゴムであり、
前記ゴム成分中の、天然ゴムの含有量が10~30質量%、ブタジエンゴムの含有量が10~30質量%及びスチレンブタジエンゴムの含有量が50~60質量%であることを特徴とする、ベーストレッド用ゴム組成物。
上記[1]に記載の本発明のベーストレッド用ゴム組成物は、ゴム組成物の加工性や作業性を良好に維持しつつ、タイヤの高破壊強度及びサステナブル材料比率を向上させることが可能である。
【0010】
[2]前記改質天然ゴムが、遠心分離プロセス、酵素処理又は尿素処理によってたんぱく質が除去されたものであることを特徴とする、[1]に記載のベーストレッド用ゴム組成物。
上記[2]に記載の本発明のベーストレッド用ゴム組成物は、ゴム組成物の加工性や作業性をより高めることが可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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