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公開番号
2025032001
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-07
出願番号
2024231477,2023205257
出願日
2024-12-27,2023-12-05
発明の名称
雌端子およびコネクタ
出願人
株式会社オートネットワーク技術研究所
,
住友電装株式会社
,
住友電気工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H01R
13/11 20060101AFI20250228BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】構造を簡素化できる雌端子およびコネクタを提供する。
【解決手段】雌端子31は、第1筒状部41を有する第1周壁40と、第1筒状部41に対向する第2筒状部51を有する第2周壁50と、第1筒状部41と第2筒状部51とにより構成される筒状接続部60とを備える。雌端子31は、第1筒状部41の第1内面42と第2筒状部51の第2内面52との離隔距離を制限する巻き押え部90を備える。筒状接続部60は、雄端子200の柱状接続部201が内部に挿入されるとともに、柱状接続部201と電気的に接続される第1接続部である。巻き押え部90は、第1周壁40と一体に形成されている。巻き押え部90は、第1周壁40から第2周壁50の端縁を内部に抱え込みつつ折り返されるとともに、第2周壁50の外面に接触されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
第1筒状部を有する第1周壁と、
前記第1筒状部に対向する第2筒状部を有する第2周壁と、
前記第1筒状部と前記第2筒状部とにより構成される筒状接続部と、
前記第1筒状部の第1内面と前記第2筒状部の第2内面との離隔距離を制限する巻き押え部と、を備えた雌端子であって、
前記筒状接続部は、雄端子の柱状接続部が内部に挿入されるとともに、前記柱状接続部と電気的に接続される第1接続部であり、
前記巻き押え部は、前記第1周壁と一体に形成されており、
前記巻き押え部は、前記第1周壁から前記第2周壁の端縁を内部に抱え込みつつ折り返されるとともに、前記第2周壁の外面に接触されており、
前記雌端子は、前記第1周壁と前記第2周壁とを連結する連結部を更に備え、
前記連結部は、前記第1周壁と一体に形成されるとともに、前記第2周壁と一体に形成されており、
前記第1周壁は、第1方向に沿って延びる帯状に形成されており、
前記第2周壁は、前記第1方向に沿って延びる帯状に形成されており、
前記第1内面は、前記第1方向と交差する第2方向に向く面であり、
前記第2内面は、前記第2方向の反対方向である第2反対方向に向く面であり、
前記巻き押え部は、前記第1周壁のうち前記第1方向および前記第2方向の両方と交差する第3方向の端面から前記第2周壁に向かって折り返されており、
前記連結部は、前記第1周壁のうち前記第3方向の反対方向である第3反対方向の端面から前記第2周壁のうち前記第3反対方向の端面に向かって前記第2方向に延びるように形成されており、
前記巻き押え部は、前記第3方向から見た平面視において、前記連結部と重なる位置に設けられており、
前記第2筒状部は、前記筒状接続部の軸方向に分割された2つの分割筒状部と、前記2つの分割筒状部を分断するスリットとを有し、
前記スリットは、前記第2周壁の前記第1方向の端面から、前記第3方向から見た平面視において、前記巻き押え部及び前記連結部と重ならない位置まで、前記第1周壁のうち前記第1方向の反対方向である第1反対方向に沿って延びるように形成されている、雌端子。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
前記巻き押え部は、前記第1周壁の前記第3方向の端面よりも前記第3方向に突出しており、
前記連結部は、前記第1周壁の前記第3反対方向の端面よりも前記第3反対方向に突出しており、
前記第1周壁の前記第3方向の端面からの前記巻き押え部の第1突出量は、前記第1周壁の前記第3反対方向の端面からの前記連結部の第2突出量と等しい、請求項1に記載の雌端子。
【請求項3】
前記雌端子は、前記第2周壁の前記第3方向の端面から前記第3方向に向かって突出する突起を更に備え、
前記巻き押え部は、前記突起が嵌合する貫通孔と、前記貫通孔を構成するとともに前記第2方向に向く係合面とを有し、
前記係合面は、前記突起と係合されている、請求項1に記載の雌端子。
【請求項4】
前記雌端子は、前記第1周壁の前記第1方向の端部に設けられた保護部を更に備え、
前記保護部は、前記第1周壁と一体に形成されており、
前記保護部は、前記第1周壁の前記第1方向の端部から前記第2周壁の前記第1方向の端部を内部に配置しつつ折り返されるように形成されており、
前記保護部は、前記第2周壁の前記第1方向の端部と前記第2方向において対向して設けられた保護壁を有し、
前記保護壁は、前記第2周壁の前記第1方向の端部と離隔して設けられている、請求項1に記載の雌端子。
【請求項5】
前記巻き押え部は、前記第1反対方向の端部に設けられており、
前記筒状接続部は、前記第1方向において、前記巻き押え部と前記保護部との中間位置に設けられている、請求項4に記載の雌端子。
【請求項6】
前記第2筒状部は、前記第1方向において、前記第2周壁の中間位置に設けられており、
前記保護部は、前記第1周壁の前記第1方向の端部から前記第2方向に向かって延びる延出部と、前記延出部の前記第2方向の端部から前記第1方向の反対方向である第1反対方向に向かって延びる前記保護壁と、前記延出部を前記第1方向に貫通して前記第2周壁の前記第1方向の端面を露出する開口孔とを有し、
前記開口孔は、前記第1周壁の前記第2方向の端縁と、前記第2周壁の前記第2反対方向の端縁とを露出するように形成されている、請求項4に記載の雌端子。
【請求項7】
前記複数の分割筒状部の各々は、前記第2内面と、前記第2内面から前記筒状接続部の径方向内方に向かって断面円弧状に突出する突部とを有し、
前記スリットは、前記軸方向において前記筒状接続部の中央位置に設けられている、請求項6に記載の雌端子。
【請求項8】
前記第2周壁は、前記スリットにより分割された2つの分割部を有し、
前記開口孔は、前記2つの分割部の各々における前記第2周壁の前記第2反対方向の端縁を露出するように形成されている、請求項7に記載の雌端子。
【請求項9】
前記雌端子は、前記第1反対方向の端部に設けられた電線接続部を更に備え、
前記電線接続部は、電線と電気的に接続される第2接続部であり、
前記電線接続部は、前記第1周壁と一体に形成されており、
前記電線接続部は、前記第1周壁の前記第1反対方向の端部から前記第1反対方向に向かって延びている、請求項4に記載の雌端子。
【請求項10】
前記筒状接続部は、前記第1内面から前記筒状接続部の径方向内方に向かって突出するとともに、前記筒状接続部の周方向において互いに離隔して設けられた複数の線状接触部を有し、
前記複数の線状接触部の各々は、前記筒状接続部の軸方向に沿って延びている、請求項1に記載の雌端子。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、雌端子およびコネクタに関するものである。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、車両に搭載されるコネクタとしては、ハウジングと、ハウジングに保持された雌端子とを備えるものが知られている。雌端子の筒状接続部には、雄端子の柱状接続部が挿入されるとともに、柱状接続部が電気的に接続される。この種の雌端子は、コイルばね等の付勢部材による付勢力を利用して、雄端子の柱状接続部に対する接触圧力を安定して確保している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-28903号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記コネクタにおいては、雌端子の構造を簡素化することが望まれている。
本開示の目的は、構造を簡素化できる雌端子およびコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の雌端子は、第1筒状部を有する第1周壁と、前記第1筒状部に対向する第2筒状部を有する第2周壁と、前記第1筒状部と前記第2筒状部とにより構成される筒状接続部と、前記第1筒状部の第1内面と前記第2筒状部の第2内面との離隔距離を制限する巻き押え部と、を備えた雌端子であって、前記筒状接続部は、雄端子の柱状接続部が内部に挿入されるとともに、前記柱状接続部と電気的に接続される第1接続部であり、前記巻き押え部は、前記第1周壁と一体に形成されており、前記巻き押え部は、前記第1周壁から前記第2周壁に向かって折り返されるとともに、前記第2周壁の外面に接触されており、前記雌端子は、前記第1周壁と前記第2周壁とを連結する連結部を更に備え、前記連結部は、前記第1周壁と一体に形成されるとともに、前記第2周壁と一体に形成されており、前記第1周壁は、第1方向に沿って延びる帯状に形成されており、前記第2周壁は、前記第1方向に沿って延びる帯状に形成されており、前記第1内面は、前記第1方向と交差する第2方向に向く面であり、前記第2内面は、前記第2方向の反対方向である第2反対方向に向く面であり、前記巻き押え部は、前記第1周壁のうち前記第1方向および前記第2方向の両方と交差する第3方向の端面から前記第2周壁に向かって折り返されており、前記連結部は、前記第1周壁のうち前記第3方向の反対方向である第3反対方向の端面から前記第2周壁のうち前記第3反対方向の端面に向かって前記第2方向に延びるように形成されており、前記巻き押え部は、前記第3方向から見た平面視において、前記連結部と重なる位置に設けられており、前記第2筒状部は、前記筒状接続部の軸方向に分割された2つの分割筒状部と、前記2つの分割筒状部を分断するスリットとを有し、前記スリットは、前記第2周壁の前記第1方向の端面から、前記第3方向から見た平面視において、前記巻き押え部及び前記連結部と重ならない位置まで、前記第1周壁のうち前記第1方向の反対方向である第1反対方向に沿って延びるように形成されている。
【0006】
本開示のコネクタは、上記の雌端子と、前記雌端子を内部に収容するハウジングと、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示の雌端子およびコネクタによれば、構造を簡素化できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、第1実施形態のワイヤハーネスを示す斜視図である。
図2は、第1実施形態のワイヤハーネスを示す分解斜視図である。
図3は、第1実施形態のワイヤハーネスを示す分解斜視図である。
図4は、第1実施形態のワイヤハーネスの一部を示す斜視図である。
図5は、第1実施形態のワイヤハーネスの一部を示す平面図である。
図6は、第1実施形態のワイヤハーネスの一部を示す平面図である。
図7は、第1実施形態のワイヤハーネスの一部を示す断面図(図5および図6における7-7線断面図)である。
図8は、第1実施形態のワイヤハーネスの一部を示す断面図(図5および図6における8-8線断面図)である。
図9は、第1実施形態の雌端子を示す断面図(図5および図6における9-9線断面図)である。
図10は、第1実施形態の雌端子を示す断面図(図9における10-10線断面図)である。
図11は、第1実施形態の雌端子を示す断面斜視図である。
図12は、第1実施形態のワイヤハーネスの一部を示す分解斜視図である。
図13は、第1実施形態のワイヤハーネスの一部を示す平面図である。
図14は、第1実施形態のワイヤハーネスの一部を示す断面図(図13における14-14線断面図)である。
図15は、第2実施形態の雌端子を示す斜視図である。
図16は、第2実施形態の雌端子を示す平面図である。
図17は、第2実施形態の雌端子を示す斜視図である。
図18は、第2実施形態の製造途中の雌端子を示す斜視図である。
図19は、第3実施形態の雌端子を示す斜視図である。
図20は、第3実施形態のワイヤハーネスの一部を示す平面図である。
図21は、第3実施形態のワイヤハーネスの一部を示す断面図(図20における21A-21A線断面図)である。
図22は、第3実施形態のワイヤハーネスの一部を示す断面図(図20における22A-22A線断面図)である。
図23は、第3実施形態の雌端子を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列挙して説明する。
[1]本開示の雌端子は、第1筒状部を有する第1周壁と、前記第1筒状部に対向する第2筒状部を有する第2周壁と、前記第1筒状部と前記第2筒状部とにより構成される筒状接続部と、前記第1筒状部の第1内面と前記第2筒状部の第2内面との離隔距離を制限する巻き押え部と、を備え、前記筒状接続部は、雄端子の柱状接続部が内部に挿入されるとともに、前記柱状接続部と電気的に接続される第1接続部であり、前記巻き押え部は、前記第1周壁と一体に形成されており、前記巻き押え部は、前記第1周壁から前記第2周壁の端縁を内部に抱え込みつつ折り返されるとともに、前記第2周壁の外面に接触されている。
【0010】
この構成によれば、筒状接続部に雄端子の柱状接続部が圧入される際に、巻き押え部によって、第1筒状部の第1内面と第2筒状部の第2内面との離隔距離が大きくなることが制限される。この巻き押え部による制限によって、柱状接続部の外周面に対して第1内面および第2内面を好適に接触させることができる。この結果、筒状接続部と柱状接続部との接触状態を安定して保持することができる。さらに、巻き押え部は、第1周壁と一体に形成されている。このため、コイルばね等の別部品を用いる従来技術に比べて簡素な構造によって、筒状接続部と柱状接続部との接触状態を保持することができる。すなわち、コイルばね等の別部品を用いる従来技術に比べて、雌端子の構造を簡素化することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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