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公開番号
2025031462
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-07
出願番号
2023220346,2023135125
出願日
2023-12-27,2023-08-23
発明の名称
加飾シート用粘着剤組成物、加飾シート、加飾構造体およびその製造方法
出願人
artience株式会社
代理人
主分類
C09J
133/04 20060101AFI20250228BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】
加熱前の貼り直し性や高温または高温高湿下での耐久性、凹凸追従性、成形品に優れた外観を付与できる、真空成形法または真空圧空成形法による被着体への貼り付けに用いる加飾シート用粘着剤組成物、加飾シート、加飾構造体およびその製造方法の提供。
【解決手段】
アルキル基の炭素数が8である(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー(a)およびカルボキシ基を有するモノマー(b)をそれぞれ特定量含有するモノマー混合物の共重合体である(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)と硬化剤(B)を含む、真空成形法または真空圧空成形法による被着体への貼り付けに用いる加飾シート用粘着剤組成物により解決される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)と硬化剤(B)を含み、
前記(メタ)アクリル酸エステル共重合体(A)はモノマー混合物の共重合体であり、
モノマー混合物は、アルキル基の炭素数が8である(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー(a)およびカルボキシ基を有するモノマー(b)を含有し、
アルキル基の炭素数が8である(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー(a)の含有率が、モノマー混合物100質量%中50~98質量%であり、
カルボキシ基を有するモノマー(b)の含有率が、モノマー混合物100質量%中0質量%を超えて12質量%未満であることを特徴とする、
真空成形法または真空圧空成形法による被着体への貼り付けに用いる加飾シート用粘着剤組成物。
続きを表示(約 480 文字)
【請求項2】
前記硬化剤(B)は、エポキシ系硬化剤であることを特徴とする、請求項1に記載の加飾シート用粘着剤組成物。
【請求項3】
モノマー混合物が、さらにアルキルの炭素数が1~3である(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー(c)およびホモポリマーのガラス転移温度が-30℃以上であり、アルキルの炭素数が4である(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー(d)のうち少なくともいずれか1種を含有し、その合計含有率がモノマー混合物100質量%中1~45質量%であることを特徴とする請求項1記載の加飾シート用粘着剤組成物。
【請求項4】
基材と、請求項1~3いずれか一項に記載の加飾シート用粘着剤組成物からなる粘着層を備える、加飾シート。
【請求項5】
被着体と、請求項4に記載の加飾シートとを備えることを特徴とする加飾構造体。
【請求項6】
加飾シートを真空成形法または真空圧空成形法により被着体と一体化して加飾構造体を形成することを特徴とする、請求項5に記載の加飾構造体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空成形法または真空圧空成形法による被着体への貼り付けに用いる加飾シート用粘着剤組成物、加飾シート、加飾構造体およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車内装・外装部品、キーボード、家電製品、スマートフォン、住宅建材、家具、楽器、新幹線窓枠壁などの成形品の外観品位を向上させる手段として、成形品の外観表面を意匠性のあるフィルム(加飾シート)によって装飾することが行われている。三次元形状を有する成形品を、加飾シートを用いて装飾する方法としては、インサート成形法、インモールド成形法、真空成形法および真空圧空成形法などが知られている。
【0003】
インサート成形法は、予め加飾シートを所定形状に賦形して金型に挿入した後、加熱溶融樹脂を加圧して金型へ流し込み射出成形し、冷却固化させて、加飾シートと成形品を一体化させた加飾成形品を作製する方法である。
また、インモールド成形法は、離型層を介して意匠印刷のあるフィルムを金型内にセットし、加熱溶融樹脂を射出成形して冷却固化させた後、このフィルムを剥がすことによって意匠を転写させて、加飾成形品を作製する方法である。
このように、インサート成形法およびインモールド成形法は、成形品の成形と同時に成形品が加飾され、成形品の外観表面に意匠が形成される。
【0004】
一方、真空成形法は、加飾シートに熱をかけて軟化させ、加飾シートと成形品の間の空気を成形品側から引き抜くことで真空に近い状態を作り、成形品に加飾シートを密着させる方法である。
また、真空圧空成形法は、同様に真空に近い状態を作り、さらに、成形品の上部の加飾シート側から空気圧をかけて、成形品に加飾シートを密着させる方法である。
このように、真空成形法および真空圧空成形法は、成形品の完成後、常温で加飾シートを貼り合わせ、加熱することによって、成形品を加飾する方法である。すなわち、成形品の成形とは別途の作業で、成形品の外観表面へ加飾シートが貼り付けられるため、一台の装置で、様々な形状の成形品に対して加飾シートを貼り付けることができる。また、真空成形法および真空圧空成形法では、インモールド成形法などでは困難である、成形品端部において表面から裏面にかけての連続的な被覆、すなわち巻き込み被覆も可能であるため、多用されている。
【0005】
特許文献1には、カルボキシ基を特定の割合で含有し、かつガラス転移温度が25℃以下である(メタ)アクリルポリマー、及び、アミノ基を特定の割合で含有し、かつガラス転移温度が75℃以上である(メタ)アクリルポリマーを含む接着層を有する接着フィルムを加熱圧着により接着した成形体が開示されている。
【0006】
特許文献2には、特定の範囲のガラス転移温度を有する(メタ)アクリル重合体2種類を特定の割合で含有する粘着剤組成物が開示されている。
【0007】
特許文献3には、アクリル酸メチルと炭素数が4のアルコキシ基を含むアクリル酸アルキルエステルとの共重合体、及び、ガラス転移温度が115℃以下であり、かつ重量平均分子量が5千~10万である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを前記共重合体100重量部に対して1~40重量部含有することを特徴とする粘着層を含む加飾成形用フィルムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2009-035588号公報
国際公開第2021/049480号
特開2017-132205号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
通常、真空成形法または真空圧空成形法で加飾シートを成形品に貼り付ける場合、加熱成形後に貼り直しができないため、成形前に貼り直しを行うことが多い。このため容易に貼り直しが可能であることが必須である。また、三次元形状を有する加飾成形品は様々な環境下で使用されることが想定されるため、曲面や凹凸部を有する複雑な形状に追従するとともに、高温または高温高湿環境下でも粘着層との接着界面で浮きや剥がれといった外観不良を生じない耐久性も重要であり、このような各性能をバランス良く満足し得る加飾シート用粘着剤組成物が求められている。
【0010】
特許文献1に記載の接着層は、高温での接着性に優れるものの、ガラス転移温度が高く、真空成形又は真空圧空成形前に、加飾シートを基材に仮接着できないという課題があった。
(【0011】以降は省略されています)
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