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公開番号2025030795
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023136390
出願日2023-08-24
発明の名称破壊確率評価方法、破壊確率評価装置およびプログラム
出願人株式会社IHI
代理人弁理士法人青海国際特許事務所
主分類G01M 99/00 20110101AFI20250228BHJP(測定;試験)
要約【課題】移動体の評価対象部位の破壊確率を精度良く評価する。
【解決手段】破壊確率評価方法は、移動体の評価対象部位の破壊が生じる限界損傷度Dcrの確率密度関数である第1関数を求めることと、移動体が単位移動距離を移動することに伴い評価対象部位に蓄積される損傷度D’を示す複数のサンプルデータを用いて、損傷度D’の対数の平均Mの確率密度関数である第2関数を求めることと、複数のサンプルデータを用いて、損傷度D’の対数の分散Σの確率密度関数である第3関数を求めることと、第1関数、第2関数、第3関数、および、移動体の合計移動距離Lに基づいて、評価対象部位の破壊確率を評価することと、を含む。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
移動体の評価対象部位の破壊が生じる限界損傷度の確率密度関数である第1関数を求めることと、
前記移動体が単位移動距離を移動することに伴い前記評価対象部位に蓄積される損傷度を示す複数のサンプルデータを用いて、前記損傷度の対数の平均の確率密度関数である第2関数を求めることと、
前記複数のサンプルデータを用いて、前記損傷度の対数の分散の確率密度関数である第3関数を求めることと、
前記第1関数、前記第2関数、前記第3関数、および、前記移動体の合計移動距離に基づいて、前記評価対象部位の破壊確率を評価することと、
を含む、
破壊確率評価方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記限界損傷度の対数と、前記評価対象部位に累積されている累積損傷度の対数との差を示す限界状態関数は、以下の式(1)により表され、
前記破壊確率を評価することは、前記限界状態関数を用いて前記破壊確率を評価することを含む、
請求項1に記載の破壊確率評価方法。
G=lnD
cr
-(M+Σ/2+lnL) ・・・(1)
ただし、
G:前記限界状態関数

cr
:前記限界損傷度
M:前記損傷度の対数の平均
Σ:前記損傷度の対数の分散
L:前記移動体の合計移動距離
【請求項3】
前記複数のサンプルデータにおける前記損傷度が対数正規分布に従うことを検定することをさらに含む、
請求項1または2に記載の破壊確率評価方法。
【請求項4】
移動体の評価対象部位の破壊が生じる限界損傷度の確率密度関数である第1関数を求めることと、
前記移動体が単位移動距離を移動することに伴い前記評価対象部位に蓄積される損傷度を示す複数のサンプルデータを用いて、前記損傷度の対数の平均の確率密度関数である第2関数を求めることと、
前記複数のサンプルデータを用いて、前記損傷度の対数の分散の確率密度関数である第3関数を求めることと、
前記第1関数、前記第2関数、前記第3関数、および、前記移動体の合計移動距離に基づいて、前記評価対象部位の破壊確率を評価することと、
を実行する、
破壊確率評価装置。
【請求項5】
コンピュータに、
移動体の評価対象部位の破壊が生じる限界損傷度の確率密度関数である第1関数を求めることと、
前記移動体が単位移動距離を移動することに伴い前記評価対象部位に蓄積される損傷度を示す複数のサンプルデータを用いて、前記損傷度の対数の平均の確率密度関数である第2関数を求めることと、
前記複数のサンプルデータを用いて、前記損傷度の対数の分散の確率密度関数である第3関数を求めることと、
前記第1関数、前記第2関数、前記第3関数、および、前記移動体の合計移動距離に基づいて、前記評価対象部位の破壊確率を評価することと、
を実行させるための、
プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、破壊確率評価方法、破壊確率評価装置およびプログラムに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
鉄道車両等の移動体の部位には、移動距離に応じて損傷度が蓄積される。ゆえに、移動体の部位の疲労寿命を予測するために、当該部位の破壊確率を評価するための技術が提案されている。例えば、非特許文献1には、鉄道車両の台車枠の溶接部の破壊確率を評価するための技術が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
牧野泰三、外5名、「部分安全係数法(JIS B 9955-2017)を用いた鉄道車両用台車枠溶接部の寿命と破壊確率の評価」、日本機械学会論文集、2022年、88巻、915号、p.22-00102
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、移動体の評価対象部位の破壊確率を精度良く評価するには不十分であり、移動体の評価対象部位の破壊確率を精度良く評価するための新たな提案が望まれている。
【0005】
本開示の目的は、移動体の評価対象部位の破壊確率を精度良く評価することが可能な破壊確率評価方法、破壊確率評価装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示の破壊確率評価方法は、移動体の評価対象部位の破壊が生じる限界損傷度の確率密度関数である第1関数を求めることと、移動体が単位移動距離を移動することに伴い評価対象部位に蓄積される損傷度を示す複数のサンプルデータを用いて、損傷度の対数の平均の確率密度関数である第2関数を求めることと、複数のサンプルデータを用いて、損傷度の対数の分散の確率密度関数である第3関数を求めることと、第1関数、第2関数、第3関数、および、移動体の合計移動距離に基づいて、評価対象部位の破壊確率を評価することと、を含む。
【0007】
限界損傷度の対数と、評価対象部位に累積されている累積損傷度の対数との差を示す限界状態関数は、以下の式(1)により表され、破壊確率を評価することは、限界状態関数を用いて破壊確率を評価することを含んでもよい。
G=lnD
cr
-(M+Σ/2+lnL) ・・・(1)
ただし、
G:限界状態関数

cr
:限界損傷度
M:上記の損傷度の対数の平均
Σ:上記の損傷度の対数の分散
L:移動体の合計移動距離
【0008】
複数のサンプルデータにおける上記の損傷度が対数正規分布に従うことを検定することをさらに含んでもよい。
【0009】
上記課題を解決するために、本開示の破壊確率評価装置は、移動体の評価対象部位の破壊が生じる限界損傷度の確率密度関数である第1関数を求めることと、移動体が単位移動距離を移動することに伴い評価対象部位に蓄積される損傷度を示す複数のサンプルデータを用いて、損傷度の対数の平均の確率密度関数である第2関数を求めることと、複数のサンプルデータを用いて、損傷度の対数の分散の確率密度関数である第3関数を求めることと、第1関数、第2関数、第3関数、および、移動体の合計移動距離に基づいて、評価対象部位の破壊確率を評価することと、を実行する。
【0010】
上記課題を解決するために、本開示のプログラムは、コンピュータに、移動体の評価対象部位の破壊が生じる限界損傷度の確率密度関数である第1関数を求めることと、移動体が単位移動距離を移動することに伴い評価対象部位に蓄積される損傷度を示す複数のサンプルデータを用いて、損傷度の対数の平均の確率密度関数である第2関数を求めることと、複数のサンプルデータを用いて、損傷度の対数の分散の確率密度関数である第3関数を求めることと、第1関数、第2関数、第3関数、および、移動体の合計移動距離に基づいて、評価対象部位の破壊確率を評価することと、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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