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公開番号
2025030781
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-07
出願番号
2023136356
出願日
2023-08-24
発明の名称
硬化性樹脂フィルム、硬化封止体の製造方法、硬化性樹脂フィルム複合シート及び硬化封止体
出願人
リンテック株式会社
,
琳得科先進科技股ふん有限公司
代理人
弁理士法人大谷特許事務所
主分類
C09J
7/20 20180101AFI20250228BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】支持材との剥離性に優れる硬化封止体を形成可能な硬化性樹脂フィルムを提供する。
【解決手段】硬化性樹脂フィルムであって、該硬化性樹脂フィルムは、硬化性樹脂フィルム又は硬化性樹脂フィルムの硬化物の一方の表面である第1表面上の封止対象物を封止材によって封止し、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物と、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物上の前記封止対象物と、該封止対象物を封止する前記封止材の硬化物と、を有する硬化封止体を製造するために用いられ、前記硬化封止体は、その平面視において、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物の外縁を囲む前記封止材の硬化物の余剰領域を有し、前記硬化性樹脂フィルムは、前記硬化封止体において前記余剰領域が形成されるように予め成形されている、硬化性樹脂フィルムである。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
硬化性樹脂フィルムであって、
該硬化性樹脂フィルムは、硬化性樹脂フィルム又は硬化性樹脂フィルムの硬化物の一方の表面である第1表面上の封止対象物を封止材によって封止し、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物と、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物上の前記封止対象物と、該封止対象物を封止する前記封止材の硬化物と、を有する硬化封止体を製造するために用いられ、
前記硬化封止体は、その平面視において、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物の外縁を囲む前記封止材の硬化物の余剰領域を有し、
前記硬化性樹脂フィルムは、前記硬化封止体において前記余剰領域が形成されるように予め成形されている、硬化性樹脂フィルム。
続きを表示(約 1,800 文字)
【請求項2】
前記硬化封止体及び前記硬化性樹脂フィルムは、これらの平面視において略矩形状であり、前記硬化性樹脂フィルムの平面視における外縁を構成する4辺は、各々、前記硬化封止体の平面視における外縁と略平行する、請求項1に記載の硬化性樹脂フィルム。
【請求項3】
前記硬化性樹脂フィルムの平面視における外縁を構成する4辺の長さが、各々、該辺と略平行する前記硬化封止体の平面視における外縁を構成する辺の長さよりも、5~30mm短い、請求項2に記載の硬化性樹脂フィルム。
【請求項4】
支持材上に硬化性樹脂フィルムを積層し、前記支持材と、前記硬化性樹脂フィルムと、を有し、前記支持材が、その平面視において、前記硬化性樹脂フィルムが積層されていない領域であって、前記硬化性樹脂フィルムの外縁を囲む、硬化性樹脂フィルム非積層領域を有する、積層体(1)を形成する積層工程と、
前記硬化性樹脂フィルムの前記支持材と接する表面とは反対側の表面である第1表面に、封止対象物を配置する配置工程と、
前記第1表面上の前記封止対象物を封止材によって封止して、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物と、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物上の前記封止対象物と、該封止対象物を封止する前記封止材の硬化物と、を有する硬化封止体を得る封止工程と、
前記硬化封止体を前記支持材から剥離する剥離工程と、をこの順で有し、
前記封止工程において形成される硬化封止体は、その封止材の硬化物が、前記支持材の前記硬化性樹脂フィルム非積層領域に接触する、硬化封止体の製造方法。
【請求項5】
前記支持材が、少なくとも前記硬化性樹脂フィルムと接する側の表面に、粘着剤層を有する粘着シートである、請求項4に記載の硬化封止体の製造方法。
【請求項6】
両面粘着シートと、該両面粘着シートの一方の面上に積層された硬化性樹脂フィルムと、を有し、
前記両面粘着シートは、その平面視において、前記硬化性樹脂フィルムが積層されていない領域であって、前記硬化性樹脂フィルムの外縁を囲む、硬化性樹脂フィルム非積層領域を有し、
前記硬化性樹脂フィルム又は前記硬化性樹脂フィルムの硬化物の前記両面粘着シートと接する表面とは反対側の表面である第1表面上の封止対象物を封止材によって封止し、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物と、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物上の前記封止対象物と、該封止対象物を封止する前記封止材の硬化物と、を有する硬化封止体を製造するために用いられる、硬化性樹脂フィルム複合シート。
【請求項7】
少なくとも一方の表面に粘着剤層を有する粘着シートと、前記粘着剤層上に積層された硬化性樹脂フィルムと、を有する硬化性樹脂フィルム複合シートであって、
前記粘着シートは、その平面視において、前記硬化性樹脂フィルムが積層されていない領域であって、前記硬化性樹脂フィルムの外縁を囲む、硬化性樹脂フィルム非積層領域を有し、
前記粘着シート及び前記硬化性樹脂フィルムは、これらの平面視において略矩形状であり、前記硬化性樹脂フィルム複合シートにおいて、前記硬化性樹脂フィルムの平面視における外縁を構成する4辺は、各々、前記粘着シートの平面視における外縁と略平行し、
前記硬化性樹脂フィルムの平面視における外縁を構成する4辺の長さが、各々、該辺と略平行する前記粘着シートの平面視における外縁を構成する辺の長さよりも、5~30mm短い、
前記硬化性樹脂フィルム又は前記硬化性樹脂フィルムの硬化物の前記粘着剤層と接する表面とは反対側の表面である第1表面上の封止対象物を封止材によって封止し、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物と、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物上の前記封止対象物と、該封止対象物を封止する前記封止材の硬化物と、を有する硬化封止体を製造するために用いられる、硬化性樹脂フィルム複合シート。
【請求項8】
硬化性樹脂フィルムの硬化物と、該硬化性樹脂フィルムの硬化物上の封止対象物と、該封止対象物を封止する封止材の硬化物と、を有し、平面視において、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物の外縁を囲む前記封止材の硬化物の余剰領域を有する、硬化封止体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、硬化性樹脂フィルム、硬化封止体の製造方法、硬化性樹脂フィルム複合シート及び硬化封止体に関する。
続きを表示(約 4,100 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器の小型化、軽量化及び高機能化が進んでおり、半導体チップは、そのサイズに近いパッケージに実装されることがある。このようなパッケージは、CSP(Chip Scale Package)と称されることもある。CSPとしては、ウエハサイズでパッケージ最終工程まで処理して完成させるWLP(Wafer Level Package)、例えば、ウエハサイズよりも大きい数100mm四辺のパネルサイズでパッケージ最終工程まで処理して完成させるPLP(Panel Level Package)等が挙げられる。
【0003】
WLP及びPLPは、ファンイン(Fan-In)型とファンアウト(Fan-Out)型に分類される。ファンアウト型のWLP(以下、「FOWLP」ともいう)及びPLP(以下、「FOPLP」ともいう)においては、半導体チップを、チップサイズよりも大きな領域となるように封止材で覆って半導体チップの硬化封止体を形成し、再配線層及び外部電極を、半導体チップの回路面だけでなく封止材の表面領域においても形成する。
【0004】
FOWLP及びFOPLPは、例えば、複数の半導体チップを仮固定用シート上に配置する配置工程と、上記複数の半導体チップを熱硬化性の封止材で被覆し、該封止材を熱硬化させて硬化封止体を得る封止工程と、該硬化封止体を仮固定用シートから剥離する剥離工程と、表出した半導体チップ側の表面に再配線層を形成する再配線層形成工程と、を経て製造される。
【0005】
特許文献1には、粘着力低減型粘着剤層、粘着剤層、およびこれらの間に位置する基材を少なくとも含む積層構造を有し、且つ、第1粘着面およびこれとは反対の第2粘着面を有する、両面粘着シートと、前記両面粘着シートにおける前記第2粘着面上に剥離可能に密着している部分封止剤層と、を備える半導体プロセスシートを使用して半導体パッケージを製造するための方法であって、前記第1粘着面側が支持体に貼り合わせられている前記半導体プロセスシートにおける前記部分封止剤層に対して複数の半導体チップをマウントするチップマウント工程と、前記半導体プロセスシート上において前記複数の半導体チップを包埋するように封止剤を供給し、当該封止剤および前記部分封止剤層を硬化させて封止材部を形成する、封止工程と、前記封止材部と前記第2粘着面との間を離隔させることを含むデタッチ工程と、前記半導体チップごとの配線を含む配線構造部を前記封止材部上に形成する配線形成工程と、前記封止材部および前記配線構造部を前記半導体チップごとに分割して半導体パッケージを得る個片化工程と、を含む半導体パッケージ製造方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2019-91845号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の方法のように、両面粘着シート等の支持材上に硬化性樹脂フィルム(特許文献1の部分封止剤層)を積層し、該硬化性樹脂フィルム上に封止対象物を配置し、該封止対象物を封止材で封止すると共に封止材及び硬化性樹脂フィルムを硬化させることで、封止材の硬化物及び硬化性樹脂フィルムの硬化物によって封止対象物が封止されてなる硬化封止体が得られる。
【0008】
図8には、従来の方法によって製造された、支持材を剥離する前の硬化封止体1’の断面模式図が示されている。
図8に示す硬化封止体1’は、硬化性樹脂フィルムの硬化物2と、硬化性樹脂フィルムの硬化物2上の封止対象物3と、封止対象物3を封止する封止材の硬化物4と、を有しており、硬化性樹脂フィルムの硬化物2の封止対象物3とは反対側の表面に支持材5が貼付されている。
支持材5は、硬化封止体1’が形成されるまでの間は各部材を支持し、硬化封止体1’が形成された後、硬化封止体1’から剥離される。
しかしながら、従来の方法によって製造された硬化封止体1’は、支持材5から剥離する際に、硬化封止体1’の端部において、硬化性樹脂フィルムの硬化物2と封止材の硬化物4との界面の剥離等の破壊が発生する場合あった。
【0009】
本発明は、上記問題に鑑み、支持材との剥離性に優れる硬化封止体を形成可能な硬化性樹脂フィルム、硬化封止体の製造方法及び硬化性樹脂フィルム複合シート、並びに、支持材との剥離性に優れる硬化封止体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下の本発明によって、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[8]を提供するものである。
[1]硬化性樹脂フィルムであって、
該硬化性樹脂フィルムは、硬化性樹脂フィルム又は硬化性樹脂フィルムの硬化物の一方の表面である第1表面上の封止対象物を封止材によって封止し、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物と、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物上の前記封止対象物と、該封止対象物を封止する前記封止材の硬化物と、を有する硬化封止体を製造するために用いられ、
前記硬化封止体は、その平面視において、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物の外縁を囲む前記封止材の硬化物の余剰領域を有し、
前記硬化性樹脂フィルムは、前記硬化封止体において前記余剰領域が形成されるように予め成形されている、硬化性樹脂フィルム。
[2]前記硬化封止体及び前記硬化性樹脂フィルムは、これらの平面視において略矩形状であり、前記硬化性樹脂フィルムの平面視における外縁を構成する4辺は、各々、前記硬化封止体の平面視における外縁と略平行する、上記[1]に記載の硬化性樹脂フィルム。
[3]前記硬化性樹脂フィルムの平面視における外縁を構成する4辺の長さが、各々、該辺と略平行する前記硬化封止体の平面視における外縁を構成する辺の長さよりも、5~30mm短い、上記[2]に記載の硬化性樹脂フィルム。
[4]支持材上に硬化性樹脂フィルムを積層し、前記支持材と、前記硬化性樹脂フィルムと、を有し、前記支持材が、その平面視において、前記硬化性樹脂フィルムが積層されていない領域であって、前記硬化性樹脂フィルムの外縁を囲む、硬化性樹脂フィルム非積層領域を有する、積層体(1)を形成する積層工程と、
前記硬化性樹脂フィルムの前記支持材と接する表面とは反対側の表面である第1表面に、封止対象物を配置する配置工程と、
前記第1表面上の前記封止対象物を封止材によって封止して、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物と、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物上の前記封止対象物と、該封止対象物を封止する前記封止材の硬化物と、を有する硬化封止体を得る封止工程と、
前記硬化封止体を前記支持材から剥離する剥離工程と、をこの順で有し、
前記封止工程において形成される硬化封止体は、その封止材の硬化物が、前記支持材の前記硬化性樹脂フィルム非積層領域に接触する、硬化封止体の製造方法。
[5]前記支持材が、少なくとも前記硬化性樹脂フィルムと接する側の表面に、粘着剤層を有する粘着シートである、上記[4]に記載の硬化封止体の製造方法。
[6]両面粘着シートと、該両面粘着シートの一方の面上に積層された硬化性樹脂フィルムと、を有し、
前記両面粘着シートは、その平面視において、前記硬化性樹脂フィルムが積層されていない領域であって、前記硬化性樹脂フィルムの外縁を囲む、硬化性樹脂フィルム非積層領域を有し、
前記硬化性樹脂フィルム又は前記硬化性樹脂フィルムの硬化物の前記両面粘着シートと接する表面とは反対側の表面である第1表面上の封止対象物を封止材によって封止し、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物と、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物上の前記封止対象物と、該封止対象物を封止する前記封止材の硬化物と、を有する硬化封止体を製造するために用いられる、硬化性樹脂フィルム複合シート。
[7]少なくとも一方の表面に粘着剤層を有する粘着シートと、前記粘着剤層上に積層された硬化性樹脂フィルムと、を有する硬化性樹脂フィルム複合シートであって、
前記粘着シートは、その平面視において、前記硬化性樹脂フィルムが積層されていない領域であって、前記硬化性樹脂フィルムの外縁を囲む、硬化性樹脂フィルム非積層領域を有し、
前記粘着シート及び前記硬化性樹脂フィルムは、これらの平面視において略矩形状であり、前記硬化性樹脂フィルム複合シートにおいて、前記硬化性樹脂フィルムの平面視における外縁を構成する4辺は、各々、前記粘着シートの平面視における外縁と略平行し、
前記硬化性樹脂フィルムの平面視における外縁を構成する4辺の長さが、各々、該辺と略平行する前記粘着シートの平面視における外縁を構成する辺の長さよりも、5~30mm短い、
前記硬化性樹脂フィルム又は前記硬化性樹脂フィルムの硬化物の前記粘着剤層と接する表面とは反対側の表面である第1表面上の封止対象物を封止材によって封止し、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物と、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物上の前記封止対象物と、該封止対象物を封止する前記封止材の硬化物と、を有する硬化封止体を製造するために用いられる、硬化性樹脂フィルム複合シート。
[8]硬化性樹脂フィルムの硬化物と、該硬化性樹脂フィルムの硬化物上の封止対象物と、該封止対象物を封止する封止材の硬化物と、を有し、平面視において、前記硬化性樹脂フィルムの硬化物の外縁を囲む前記封止材の硬化物の余剰領域を有する、硬化封止体。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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