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公開番号2025030455
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-07
出願番号2023135756
出願日2023-08-23
発明の名称移動体運行管理装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人中部国際特許事務所
主分類G05D 1/43 20240101AFI20250228BHJP(制御;調整)
要約【課題】 実用性の高い移動体運行管理装置を提供する。
【解決手段】 領域10内に設けられた通路PLを移動して特定の場所において作業を行う複数の移動体Tの運行を管理する移動体運行管理装置であって、ある移動体の作業が、他の移動体の通路の移動を阻害する場合に排他区間Eを設定し、2つの移動体の一方Tsについての排他区間Esと他方Tnについての排他区間Enとが互いに隣接し、その一方の次の移動先への最短経路(実線)での移動が、他方の排他区間によって阻害されるときに、(A)一方を、他方についての排他区間を迂回した経路(破線)で次の移動先へ移動させる第1運行指示と、(B)一方を、他方についての排他区間が解除された後に、最短経路で次の移動先へ移動させる第2運行指示とを、それらの指示に従った場合の前記一方の次の移動先への到着時刻を比較することで、選択的に発するように構成する。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
領域内に設けられた通路を移動して特定の場所において作業を行う複数の移動体の運行を管理する移動体運行管理装置であって、
ある移動体の作業が、他の移動体の通路の移動を阻害する場合に、その作業が行われている場所が含まれる区間を排他区間として設定し、
2つの移動体の一方についての排他区間と他方についての排他区間とが互いに隣接し、前記一方の次の移動先への最短経路での移動が、前記他方の排他区間によって阻害されるときに、
前記一方を、前記他方についての排他区間を迂回した経路で次の移動先へ移動させる第1運行指示と、
前記一方を、前記他方についての排他区間が解除された後に、最短経路で次の移動先へ移動させる第2運行指示とを、
それらの指示に従った場合の前記一方の次の移動先への到着時刻を比較することで、選択的に発するように構成され、
前記第2運行指示が、
前記他方の次の移動先への最短経路での移動が、前記一方についての排他区間によって阻害される場合において、前記一方を、近傍の退避スペースに退避させ、その一方についての排他区間が解除されてその解除された排他区間を前記他方が通行して最短経路で次の移動先に向かった後、次の移動先へ最短経路で移動させる指示である移動体運行管理装置。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
当該移動体運行管理装置が、
前記近傍の退避スペースが存在しない場合、
前記第1運行指示と、
前記第2運行指示に代わる指示であって、前記一方を、その一方についての排他区間内において待機させ、前記他方を、前記一方についての排他区間を迂回して次の移動先へ移動させ、その移動の後、前記一方を、次の移動先へ最短経路で移動させる第3運行指示とを、
それらの指示に従った場合の前記一方の次の移動先への到着時刻を比較することで、選択的に発するように構成された請求項1に記載の移動体運行管理装置。
【請求項3】
当該移動体運行管理装置が、
前記次の移動先への到着時刻を、グラフ理論におけるダイクストラ法に従って決定するように構成された請求項1または請求項2のいずれか1つに記載の移動体運行管理装置。
【請求項4】
当該移動体運行管理装置が、
前記第2運行指示を発する際、前記他方のその他方についての排他区間における作業の終了時刻を推定して、その第2運行指示に従った場合の前記一方の次の移動先への到着時間を推定するように構成された請求項1に記載の移動体運行管理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、領域内に設けられた通路を移動し、特定の場所において作業を行う複数の移動体の運行を管理するための装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
複数の移動体の運行を管理するためのシステムとして、下記特許文献に記載されているような技術が存在する。その技術は、空港における移動体を利用した地上支援作業に関するものであり、その支援作業において、複数の移動体の各々の走行経路を、他の移動体と干渉しないように設定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-178533号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献に記載されている技術は、通路が設定されていない領域内において走行経路を比較的自由に設定する技術であり、予め移動体が走行する通路が設定されている領域内において移動体の運行を管理するためには、好適な技術ではない。予め通路が設定されている領域内において移動体の運行を適切に管理することができれば、移動体運行管理装置の実用性は高まると考えられる。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、実用性の高い移動体運行管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の移動体運行管理装置は、
領域内に設けられた通路を移動して特定の場所において作業を行う複数の移動体の運行を管理する移動体運行管理装置であって、
ある移動体の作業が、他の移動体の通路の移動を阻害する場合に、その作業が行われている場所が含まれる区間を排他区間として設定し、
2つの移動体の一方についての排他区間と他方についての排他区間とが互いに隣接し、前記一方の次の移動先への最短経路での移動が、前記他方の排他区間によって阻害されるときに、
前記一方を、前記他方についての排他区間を迂回した経路で次の移動先へ移動させる第1運行指示と、
前記一方を、前記他方についての排他区間が解除された後に、最短経路で次の移動先へ移動させる第2運行指示とを、
それらの指示に従った場合の前記一方の次の移動先への到着時刻を比較することで、選択的に発するように構成され、
前記第2運行指示が、
前記他方の次の移動先への最短経路での移動が、前記一方についての排他区間によって阻害される場合において、前記一方を、近傍の退避スペースに退避させ、その一方についての排他区間が解除されてその解除された排他区間を前記他方が通行して最短経路で次の移動先に向かった後、次の移動先へ最短経路で移動させる指示とされたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明の移動体運行管理装置によれば、簡単に言えば、例えば、迂回経路を移動するのと、他方の作業が終わった後に最短経路を移動するのとで、どちらが早く次の移動先に到着するかによって、移動経路が決定されるようにすることができるため、隣接する排他区間が存在する場合でも、移動体の迅速な運行が可能となる。
【発明の概要】
発明の態様
【0007】
本発明の移動体運行管理装置は、領域内に設けられた通路を移動して特定の場所において作業を行う複数の移動体の運行を管理する移動体運行管理装置であって、
ある移動体の作業が、他の移動体の通路の移動を阻害する場合に、その作業が行われている場所が含まれる区間を排他区間として設定し、
2つの移動体の一方についての排他区間と他方についての排他区間とが互いに隣接し、前記一方の次の移動先への最短経路での移動が、前記他方の排他区間によって阻害されるときに、
前記一方を、前記他方についての排他区間を迂回した経路で次の移動先へ移動させる第1運行指示と、
前記一方を、前記他方についての排他区間が解除された後に、最短経路で次の移動先へ移動させる第2運行指示とを、
それらの指示に従った場合の前記一方の次の移動先への到着時刻を比較することで、選択的に発するように構成されることを前提とする。
【0008】
本発明の移動体運行管理装置(以下、単に、「管理装置」という場合がある)の管理の対象となる移動体は、特に限定されず、車両,重機,搬送装置,ドローン等、種々のものが対象となる。また、本発明は、倉庫,事業所,街等、種々の領域を移動する移動体に適用することが可能である。具体的には、例えば、区画された街を、移動して人や物を運搬する車両に対して適用したり、倉庫に対して物品を搬出入する搬送車に適用したりすることが可能である。移動体が行う作業も特に限定されず、その移動体によって、種々に異なっていてもよい。
【0009】
移動体が移動する通路は、移動体がすれ違うことができないようなものであってもよいが、運行管理のし易さ,移動体の移動の円滑さに鑑みれば、移動方向に対する右側と左側との片方においてのみ移動体の移動を許容することで、移動体どうしのすれ違いを許容するようにされていることが望ましい。
【0010】
「ある移動体の作業が、他の移動体の通路の移動を阻害する」とは、例えば、ある移動体の作業が、通路を塞いで行う作業,通路にはみ出して行う作業等であって、その移動体の作業が、他の移動体に干渉するような状況を意味する。簡単に言えば、排他区間が設定される作業は、通路を占有するような作業と考えることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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