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公開番号
2025027468
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-27
出願番号
2024135268
出願日
2024-08-14
発明の名称
水素燃料セルを動力源とする航空機のためのナセル空気熱交換器の組み込み方法
出願人
ザ・ボーイング・カンパニー
,
The Boeing Company
代理人
園田・小林弁理士法人
主分類
B64D
33/10 20060101AFI20250219BHJP(航空機;飛行;宇宙工学)
要約
【課題】航空機のための熱交換システムであって、入口及び出口を有するナセルと、ナセル内のナセル熱交換器と、ナセル内のファンシステムとを備えた航空機のための熱交換システムを提供する。
【解決手段】航空機のための熱交換システムが、入口及び出口を有するナセルと、ナセル内のナセル熱交換器と、ナセル内のリング状に配置されたファンと、を含む。空気が、入口を通って、ナセルに流れ込み、出口を通って、ナセルの外に出る。ナセル熱交換器が、当該ナセル熱交換器への気流中の空気を使用して、クーラントから熱を逃がすよう構成される。ファンシステムが、ナセル熱交換器への気流を増大させるよう構成される。
【選択図】図9
特許請求の範囲
【請求項1】
航空機(199、400、3127、3855、4502)のための熱交換システム(500)であって、
入口(504、611、711、811、906、1131、1551、1630)及び出口(505、612、712、812、1132、1552)を有するナセル(502、610、710、801、902、1102、1400、1502、1631)であって、空気が、前記入口(504、611、711、811、906、1131、1551、1630)を通って、前記ナセル(502、610、710、801、902、1102、1400、1502、1631)に流れ込み、前記出口(505、612、712、812、1132、1552)を通って、前記ナセル(502、610、710、801、902、1102、1400、1502、1631)の外に出る、ナセル(502、610、710、801、902、1102、1400、1502、1631)と、
前記ナセル(502、610、710、801、902、1102、1400、1502、1631)内のナセル熱交換器(520、600、700、800、904、1104、1402、1504、1600)であって、前記ナセル熱交換器(520、600、700、800、904、1104、1402、1504、1600)への気流(532)中の空気を使用して、クーラントから熱を逃がすよう構成されたナセル熱交換器(520、600、700、800、904、1104、1402、1504、1600)と、
前記ナセル熱交換器(520、600、700、800、904、1104、1402、1504、1600)への前記気流(532)を増大させるよう構成された、前記ナセル(502、610、710、801、902、1102、1400、1502、1631)内のファンシステム(522、910、2702)と、
を備えた、航空機(199、400、3127、3855、4502)のための熱交換システム(500)。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記ナセル熱交換器(520、600、700、800、904、1104、1402、1504、1600)が、
チャネル(551)を含む中空幾何学形状導管(550)を含み、前記気流(532)が、前記チャネル(551)の表面、又は前記中空幾何学形状導管(550)の外側の表面の少なくとも一方を通過する、請求項1に記載の熱交換システム(500)。
【請求項3】
前記中空幾何学形状導管(550)が、
前記ナセル(502、610、710、801、902、1102、1400、1502、1631)内に配置された同心円上の円筒(552)を含む、請求項2に記載の熱交換システム(500)。
【請求項4】
前記ナセル熱交換器(520、600、700、800、904、1104、1402、1504、1600)が、前記航空機の飛行方向に対して略平行に配向される、請求項1に記載の熱交換システム(500)。
【請求項5】
前記中空幾何学形状導管(550)の前記チャネル(551)内に位置する燃料セルスタックをさらに含む、請求項2に記載の熱交換システム(500)。
【請求項6】
前記ナセル熱交換器(520、600、700、800、904、1104、1402、1504、1600)が、
前記ナセル(502、610、710、801、902、1102、1400、1502、1631)内に配置された固体幾何学形状柱部(553)を含み、前記気流(532)が、前記固体幾何学形状柱部(553)の外側の上を通過する、請求項1に記載の熱交換システム(500)。
【請求項7】
前記ナセル熱交換器(520、600、700、800、904、1104、1402、1504、1600)が、前記気流(532)に対して或る角度で配置された矩形の熱交換器(555)を含む、請求項1に記載の熱交換システム(500)。
【請求項8】
前記ナセル熱交換器(520、600、700、800、904、1104、1402、1504、1600)が、アルミニウム、銅、銅合金、アルミニウム合金、チタン、チタン合金、又は複合材料のうちの少なくとも1つから選択された幾つかの材料で構成される、請求項1に記載の熱交換システム(500)。
【請求項9】
前記ファンシステム(522、910、2702)が、
前記ナセル(502、610、710、801、902、1102、1400、1502、1631)内にリング状に配置されたファン(523、1300、1506)を含む、請求項1に記載の熱交換システム(500)。
【請求項10】
前記ファンシステム(522、910、2702)が、
前記ナセル熱交換器(520、600、700、800、904、1104、1402、1504、1600)の前、又は、前記ナセル熱交換器(520、600、700、800、904、1104、1402、1504、1600)の後ろの少なくとも一方に位置するファン(523、1300、1506)を含む、請求項1に記載の熱交換システム(500)。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【関連出願の相互出願】
【0001】
本願は、2023年8月14日に出願された「Method of Ram Air Heat Exchanger Integration for a Hydrogen Fueled Fuel Cell Powered Aircraft」と題する米国仮特許出願第63/519,507号の利益を主張し、その全体が、参照により本明細書で援用される。
続きを表示(約 2,000 文字)
【0002】
本願は、以下の米国特許出願、即ち、同日に出願された、「Pumped Two-Phase Cooling of Aircraft Electronics」と題する米国特許出願第18/610,438号、弁理士整理番号23-0610-US-NP、同日に出願された、「Configuration for a LH2 Fuel Cell Aircraft with Distributed Systems」と題する米国特許出願第18/610,526号、弁理士整理番号23-1348-US-NP、同日に出願された、「Liquid Hydrogen Feed System for Fuel Cell Powered Aircraft」と題する米国特許出願第18/610,697号、弁理士整理番号23-1368-US-NP、同日に出願された、「Start-Up of High Temperature Proton Exchange Membrane(HTPEM) Fuel Cell Aircraft with Multiple Power Generating Units」と題する米国特許出願第18/610,742号、弁理士整理番号23-1377-US-NP、同日に出願された、「Low Temperature Proton Exchange Membrane Charge Air Heat Exchanger」と題する米国特許出願第18/610,816号、弁理士整理番号23-1383-US-NP、及び、同日に出願された、「Fuel Cell Aircraft Thermal Management System」と題する米国特許出願第18/610,868号、弁理士整理番号23-1385-US-NPに関し、これらの全体が、参照により本明細書で援用される。
【技術分野】
【0003】
本開示は、概して航空機に関し、特に、水素燃料セルを用いて電力供給される推進システムを使用する航空機に関する。
【背景技術】
【0004】
電気的推進システムを備えた航空機は、航空産業のために多くの利益を提供しうる最新のトレンドである。電動航空機は、環境面で多くの利益をもたらしうる。例えば、電動航空機は、飛行中の排出量ゼロをもたらし、これによりカーボンフットプリントを削減することが可能である。
【0005】
さらに、電動機は一般的に燃焼機関よりも静かである。結果として、このタイプの航空機を使用することで、騒音公害を低減することが可能である。
【0006】
電動航空機は、水素を使用した電力供給が可能な電気的推進システムを有する。水素は、タンク内に蓄えることが可能である。上記タンク内に蓄えられた水素は、通常では液体状態にあり、セ氏-253度といった極低温で蓄えられている。
【0007】
上記燃料タンク内の水素は、液体水素、気体水素、又は、液体状態若しくは気体状態のメタン若しくは他の炭化水素といった他の水素担体として貯蔵されうる。改質器が、炭化水素分子から水素を取り出す改質プロセスにおいて使用されうる。
【0008】
次いで、上記燃料タンク内の水素が、航空機内の推進システム及び他のシステムに電力供給するための電気を発生させる際に使用される燃料セルに送られうる。上記の燃料セルは、水素及び空気から得られた酸素を、航空機内の推進システムに電力供給するための電気に変換する電気化学的な装置である。この種のセルは、高効率で、かつ最小の排出量で動作し、ここで、副生成物は水蒸気である。
【発明の概要】
【0009】
本開示の一実施形態が、航空機のための熱交換システムであって、入口及び出口を有するナセルと、ナセル内のナセル熱交換器と、ナセル内のファンシステムとを備えた航空機のための熱交換システムを提供する。空気が、入口を介してナセルに流れ込み、出口を介してナセルから流れ出る。ナセル熱交換器が、ナセル熱交換器への気流中の空気を使用して、クーラントから熱を逃がすよう構成される。ファンシステムが、ナセル熱交換器への気流を増大させるよう構成される。
【0010】
本開示の他の実施形態が、航空機のための熱交換システムであって、入口及び出口を有するナセルと、ナセル内のナセル熱交換器と、を備えた航空機のための熱交換システムを提供する。空気が、入口を介してナセルに流れ込み、出口を介してナセルから流れ出る。ナセル熱交換器が、ナセル熱交換器への気流中の空気から、熱を逃がすよう構成される。ナセル熱交換器が、航空機の飛行方向に対して略平行に配向されている。
(【0011】以降は省略されています)
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