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公開番号
2025027438
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-27
出願番号
2024130147
出願日
2024-08-06
発明の名称
部分放電検出方法及び部分放電検出装置
出願人
東芝インフラシステムズ株式会社
,
株式会社TMEIC
代理人
弁理士法人スズエ国際特許事務所
主分類
G01R
31/12 20200101AFI20250219BHJP(測定;試験)
要約
【課題】電力機器から発生する部分放電を検出することが可能な部分放電検出方法及び部分放電検出装置を提供することにある。
【解決手段】実施形態に係る部分放電検出装置が実行する部分放電検出方法は、劣化によらず部分放電を発生する第1層と劣化に応じて部分放電を発生する第2層とが設けられた電力機器に取り付けられたセンサによって計測された電気信号を取得するステップと、取得された電気信号から複数のパルス信号を抽出するステップと、抽出された複数のパルス信号を複数のクラスタに分類するクラスタリングを実施するステップと、クラスタリングの結果に基づいて、第2層からの部分放電の発生を検出するステップとを具備する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
部分放電検出装置が実行する部分放電検出方法であって、
劣化によらず部分放電を発生する第1層と劣化に応じて部分放電を発生する第2層とが設けられた電力機器に取り付けられたセンサによって計測された電気信号を取得するステップと、
前記取得された電気信号から複数のパルス信号を抽出するステップと、
前記抽出された複数のパルス信号を複数のクラスタに分類するクラスタリングを実施するステップと、
前記クラスタリングの結果に基づいて、前記第2層からの部分放電の発生を検出するステップと
を具備する部分放電検出方法。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記取得するステップは、前記センサによって第1期間に計測された第1電気信号及び前記センサによって前記第1期間よりも後の第2期間に計測された第2電気信号を取得するステップを含み、
前記抽出するステップは、前記第1電気信号から複数の第1パルス信号を抽出し、前記第2電気信号から複数の第2パルス信号を抽出するステップを含み、
前記クラスタリングを実施するステップは、前記複数の第1及び第2パルス信号のうちの波形が類似するパルス信号がそれぞれ分類された複数の第1クラスタを生成するステップを含み、
前記検出するステップは、前記生成された複数の第1クラスタの中に、前記第2パルス信号のみが分類された第2クラスタが存在する場合に、前記第2層からの部分放電の発生を検出するステップを含む
請求項1記載の部分放電検出方法。
【請求項3】
前記クラスタリングを実施するステップは、前記抽出された複数のパルス信号を、前記第2層から部分放電が発生しない状態でサンプルとして計測された第1電気信号から抽出された複数の第1パルス信号及び前記第2層から部分放電が発生する状態でサンプルとして計測された第2電気信号から抽出された複数の第2パルス信号が分類されている複数の第1クラスタに分類するクラスタリングを実施するステップを含み、
前記検出するステップは、前記抽出された複数のパルス信号のうちの少なくとも1つのパルス信号が、前記複数の第1クラスタの中の前記第2パルス信号のみが分類されている第2クラスタに分類された場合に、前記第2層からの部分放電の発生を検出するステップを含む
請求項1記載の部分放電検出方法。
【請求項4】
前記電気信号は、前記電力機器の表面の電位を表す信号である請求項1記載の部分放電検出方法。
【請求項5】
前記電気信号は、前記電力機器に接続される接地線を流れる電流を表す信号である請求項1記載の部分放電検出方法。
【請求項6】
前記電気信号は、前記電力機器の動作に応じて生じる電磁波を表す信号である請求項1記載の部分放電検出方法。
【請求項7】
前記電気信号は、前記電力機器の動作に応じて生じる音波を表す信号である請求項1記載の部分放電検出方法。
【請求項8】
前記複数のパルス信号は、K-means法に基づくクラスタリングが実施される請求項1~7のいずれか一項に記載の部分放電検出方法。
【請求項9】
前記複数のクラスタの各々に分類されたパルス信号に対してウェーブレット変換を適用するステップを更に具備し、
前記検出するステップは、前記ウェーブレット変換の結果に基づいて、前記第2層からの部分放電の発生を検出するステップを含む
請求項1記載の部分放電検出方法。
【請求項10】
前記ウェーブレット変換の結果に対して2値化処理を実行するステップを具備し、
前記検出するステップは、前記2値化処理の結果から所定の特徴が抽出された場合に前記第2層からの部分放電の発生を検出するステップを含む
請求項9記載の部分放電検出方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、部分放電検出方法及び部分放電検出装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、大型の発電機等の電力機器には固定子コイルが備えられており、当該固定子コイルには絶縁被覆を行うための主絶縁層が設けられている。更に、主絶縁層の外周には低抵抗層が設けられている。
【0003】
このような電力機器においては低抵抗層(の絶縁性)が経年劣化することが知られており、当該低抵抗層の劣化は、絶縁破壊(電力機器の故障)の要因となる。
【0004】
ところで、低抵抗層が劣化すると当該低抵抗層から部分放電が発生するため、当該低抵抗層からの部分放電の発生を検出することは、当該低抵抗層の劣化診断に有用である。
【0005】
しかしながら、電力機器(固定子コイル)が健全な状態であっても主絶縁層からは常に部分放電が発生するため、単に当該電力機器からの部分放電を検出したとしても、当該部分放電が低抵抗層のような特定の層から発生したものであることを識別しなければ、上記した劣化診断に利用することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第4319575号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、電力機器に設けられている特定の層から発生する部分放電を検出することが可能な部分放電検出方法及び部分放電検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態に係る部分放電検出装置が実行する部分放電検出方法は、劣化によらず部分放電を発生する第1層と劣化に応じて部分放電を発生する第2層とが設けられた電力機器に取り付けられたセンサによって計測された電気信号を取得するステップと、前記取得された電気信号から複数のパルス信号を抽出するステップと、前記抽出された複数のパルス信号を複数のクラスタに分類するクラスタリングを実施するステップと、前記クラスタリングの結果に基づいて、前記第2層からの部分放電の発生を検出するステップとを具備する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態に係る部分放電検出装置の機能構成の一例を示すブロック図。
部分放電検出装置のハードウェア構成の一例を示す図。
φqnパターンの一例を示す図。
部分放電検出装置の処理手順の一例を示すフローチャート。
電気信号の一例を示す図。
パルス信号を拡大して示す図。
クラスタリングの結果の一例を示す図。
各クラスタに分類された第1及び第2パルス信号の割合の一例を示す図。
各クラスタに分類された第1及び第2パルス信号の割合の他の例を示す図。
第2実施形態における部分放電検出処理の処理手順の一例を示すフローチャート。
クラスタリング結果の一例を示す図。
ウェーブレット変換の結果の一例を示す図。
2値化処理の結果の一例を示す図。
各クラスタに分類された1番結線のパルス信号及び64番結線のパル信号の割合の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、各実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る部分放電検出装置の機能構成の一例を示すブロック図である。図1に示す部分放電検出装置10は、例えば電力機器20からの部分放電の発生を検出する機能を有する。
(【0011】以降は省略されています)
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