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公開番号2025027434
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-27
出願番号2024125645
出願日2024-08-01
発明の名称電子写真ベルトとその製造方法、及び電子写真画像形成装置
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類G03G 15/16 20060101AFI20250219BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】トナーの離形性と、シリコーンゴムと無機粒子の接着性とを高いレベルで両立させる電子写真ベルトとその製造方法を提供する。
【解決手段】
電子写真ベルトであって、基層と、弾性層と、を備え、該弾性層は、ゴムを含み、厚さが少なくとも250μmであり、該弾性層の、該基層に対向する側の面とは反対側の第1面は、複数個の無機粒子を各々の少なくとも一部が該弾性層から露出するように保持しており、該弾性層と該複数個の無機粒子とは直接接しており、該電子写真ベルトの外表面について、ASTMD1044に基づき、荷重4.90Nにて、摩耗輪CS10Fを用いて、回転速度60rpm、回転数1000の条件にてテーバー摩耗試験を行ったとき、該摩耗輪の接触部分の該テーバー摩耗試験後における該無機粒子の数の、該テーバー摩耗試験前の該部分に対応する部分に存在していた該無機粒子の数に対する割合が、70%以上である電子写真ベルト。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電子写真ベルトであって、基層と、該基層上の弾性層と、を備え、
該弾性層は、ゴムを含み、厚さが少なくとも250μmであり、該弾性層の、該基層に対向する側の面とは反対側の第1面は、複数個の無機粒子を各々の少なくとも一部が該弾性層から露出するように保持しており、該弾性層と該複数個の無機粒子とは直接接しており、
該電子写真ベルトの外表面について、
ASTMD1044に基づき、荷重4.90Nにて、摩耗輪CS10Fを用いて、回転速度60rpm、回転数1000の条件にてテーバー摩耗試験を行ったとき、該摩耗輪の接触部分の該テーバー摩耗試験後における該無機粒子の数の、該テーバー摩耗試験前の該部分に対応する部分に存在していた該無機粒子の数に対する割合が、70%以上である、
ことを特徴とする電子写真ベルト。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記無機粒子は、シリカ粒子である、請求項1の電子写真ベルト。
【請求項3】
前記ゴムが、シリコーンゴムである、請求項1の電子写真ベルト。
【請求項4】
以下の工程を含む請求項1~3のいずれか1項に記載の電子写真ベルトの製造方法:
(i)前記弾性層の前記第1面を、水酸基を含む様に親水化処理する表面処理工程、
(ii)該工程(i)で処理した前記第1面上に、無機粒子を塗布する塗布工程、
(iii)前記第1面の水酸基と該無機粒子の表面官能基による脱水縮合反応によって弾性層と無機粒子を接着する接着工程。
【請求項5】
前記無機粒子は、シリカ粒子である、請求項4の電子写真ベルトの製造方法。
【請求項6】
前記弾性層の前記第1面は、シリコーンゴムを含む、請求項4の電子写真ベルトの製造方法。
【請求項7】
像担持体と、帯電手段と、画像露光手段と、現像手段を備えた画像形成ユニットと、
中間転写体と、該像担持体の上に形成されたトナー画像を該中間転写体の上に1次転写する1次転写部材と、該中間転写体の上のトナー画像を記録材に2次転写する2次転写部材と、を備える電子写真画像形成装置であって、
該中間転写体が請求項1~3のいずれか1項に記載の電子写真ベルトであることを特徴とする電子写真画像形成装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、複写機やプリンタなどの電子写真画像形成装置において用いられる電子写真ベルトとその製造方法、及び電子写真画像形成装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
カラー画像を形成可能な電子写真画像形成装置においては、電子写真ベルトである中間転写ベルト上にYMCKの各色のトナー像を重ね合わせた後に、紙上に一括転写することで、フルカラー画像を得るタンデム方式が広く採用されている。
このような画像形成装置においては、さらなる高画質化のために、少なくとも一層の弾性層を有する中間転写ベルト(以下、「弾性中間転写ベルト」とも称する。)が用いられることがある。特許文献1には、記録媒体の表面形状への追従性に優れた、シリコーンゴムの弾性層と離形層を有する中間転写ベルトが開示されている。また、弾性層を表面層として具備する弾性中間転写ベルトは、トナーの離形性が十分でなく、転写効率が低下することがある。そこで、特許文献2では弾性中間転写ベルトの表面のトナー離型性を向上させるために、弾性層であってもよい中間層上に、シランカップリング剤からなるコーティング層を配している。そして、前記コーティング層にシリコーン微粒子の如き樹脂微粒子を埋設して表面に露出させる構成が開示されている。また、特許文献3では弾性層の表面に微粒子を埋設して、弾性層の表面にシリコーン微粒子によって凹凸形状を形成することでトナーの離型性を向上させる構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-194822号公報
特開2015-121585号公報
特開2014-215470号公報
特開平8-187773号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、本発明者らの検討によれば、特許文献2及び特許文献3に開示されるように、シリコーン微粒子を埋設させる構成において、シリコーン微粒子の脱落を防ぐためには、シリコーン微粒子のコーティング層や弾性層への埋設量を大きくする必要があった。その結果、中間転写ベルトの表面に十分なトナー離形性を付与できない場合があった。
【0005】
本開示の少なくとも一の態様は、トナーの離形性と、弾性層と無機粒子の接着性とを高いレベルで両立させることができる電子写真ベルトとその製造方法の提供に向けたものである。また、本開示の少なくとも一の態様は、高品位な電子写真画像を安定的に形成することができる電子写真画像形成装置の提供に向けたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の少なくとも一の態様によれば、
電子写真ベルトであって、基層と、該基層上の弾性層と、を備え、
該弾性層は、ゴムを含み、厚さが少なくとも250μmであり、該弾性層の、該基層に対向する側の面とは反対側の第1面は、複数個の無機粒子を各々の少なくとも一部が該弾性層から露出するように保持しており、該弾性層と該複数個の無機粒子とは直接接しており、
該電子写真ベルトの外表面について、
ASTMD1044に基づき、荷重4.90Nにて、摩耗輪CS10Fを用いて、回転速度60rpm、回転数1000の条件にてテーバー摩耗試験を行ったとき、該摩耗輪の接触部分の該テーバー摩耗試験後における該無機粒子の数の、該テーバー摩耗試験前の該部分に対応する部分に存在していた該無機粒子の数に対する割合が、70%以上である電子写真ベルトが提供される。
【0007】
本開示の少なくとも一の態様によれば、
以下の工程(i)~(iii)を含む上記電子写真ベルトの製造方法が提供される:
(i)前記弾性層の前記第1面を、水酸基を含む様に親水化処理する表面処理工程、
(ii)該工程(i)で処理した前記第1面上に、無機粒子を塗布する塗布工程、
(iii)前記第1面の水酸基と該無機粒子の表面官能基による脱水縮合反応によって弾性層と無機粒子を接着する接着工程。
【0008】
本開示の少なくとも一の態様によれば、
像担持体と、帯電手段と、画像露光手段と、現像手段を備えた画像形成ユニットと、
中間転写体と、該像担持体の上に形成されたトナー画像を該中間転写体の上に1次転写する1次転写部材と、該中間転写体の上のトナー画像を記録材に2次転写する2次転写部材と、を備える電子写真画像形成装置であって、
該中間転写体が上記の電子写真ベルトである電子写真画像形成装置が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本開示の少なくとも一の態様によれば、トナーの離形性と、弾性層と無機粒子の接着性とを高いレベルで両立させることができる電子写真ベルトとその製造方法を得ることができる。また、本開示の少なくとも一の態様によれば、高品位な電子写真画像を安定的に形成することができる電子写真画像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の一態様に係る電子写真ベルトの断面の概略図である。
本開示の一態様に係る電子写真ベルトを用いた画像形成装置の断面の概略図である。
本開示に係る無機粒子の弾性層への固着方法の説明図である。
比較例3に係る電子写真ベルトにおける弾性層の表面へのシリカ粒子の接着工程の説明図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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