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公開番号2025026937
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-26
出願番号2024200825,2020562093
出願日2024-11-18,2019-01-29
発明の名称トランスフォーミング増殖因子ベータ抵抗性ナチュラルキラー細胞
出願人リサーチ インスティテュート アット ネイションワイド チルドレンズ ホスピタル,RESEARCH INSTITUTE AT NATIONWIDE CHILDREN’S HOSPITAL
代理人個人,個人,個人
主分類A61K 35/17 20250101AFI20250218BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】高サイトカイン発現およびTGF-βスーパーファミリー抵抗性を生じる、改変された遺伝子発現プロファイルを持つNK細胞を用いた、癌または感染症を治療する方法を提供する。
【解決手段】それを必要としている対象における癌または感染症を治療する方法であって、トランスフォーミング増殖因子β(TGF-β)スーパーファミリーインプリントされたナチュラルキラー(TGFβiNK)細胞の治療的に有効な数を前記対象に投与することを含む、方法である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
それを必要としている対象における癌または感染症を治療する方法であって、トランス
フォーミング増殖因子β(TGF-β)スーパーファミリーインプリントされたナチュラルキ
ラー(TGFβi NK)細胞の治療的に有効な数を前記対象に投与することを含む、方法。
続きを表示(約 560 文字)【請求項2】
前記対象が、感染症を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記感染症が、ウイルス感染症である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記対象が、癌を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記癌が、固形腫瘍である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記癌が、白血病、リンパ腫、横紋筋肉腫、脳癌および骨癌からなる群から選択される
、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記TGFβi NK細胞が、TGF-βに抵抗性である、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記TGFβi NK細胞が、IFN-γ、TNF-αおよびGM-CSFの1つまたは複数の増加した量を産
生する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記TGFβi NK細胞が、SMAD3タンパク質および/またはTGFBR3タンパク質の低減したレ
ベルを示す、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記TGFβi NK細胞が、図12に示したものと実質的に類似の遺伝子発現プロファイルを
有する、請求項1に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年1月30日に出願の米国仮特許出願第62/623,682号に対する優先権を主
張し、これは、その全体が参照により本明細書に援用される。
続きを表示(約 4,000 文字)【背景技術】
【0002】
臨床医は、任意のいかなる特定の腫瘍細胞マーカーも必要とすることなく腫瘍細胞を認
識し、かつ死滅させるそれらの能力のため、養子移入のためにナチュラルキラー(NK)細
胞を使用しようと努力してきた。Alizadeh et al.,Clin Cancer Res.16(13):3399-3408(2
010)。しかし、NK細胞養子移入手順の開発は、生存細胞の限られた供給によって妨げられ
てきた。NK細胞は、血液中の細胞のごく一部のみであり、および典型的な採血からの単離
では、多くの細胞を得られない。さらに、NK細胞は、それぞれCD3およびCD19枯渇によっ
てT細胞およびB細胞などのPBMCの汚染を避けて精製しなければならない。Childs et al.,
American Society of Hematology(ASH)Education Book,vol.2013 no.1 234-246(2013)。
これは、T細胞およびB細胞の存在が移植片対宿主病(GVHD)のリスクを増加させる場合、
同種異系間の移植のために必要な工程であるが、さらにNK細胞収率を減少させる。
【0003】
NK細胞は、初期の老化が主な原因で細胞のその他の種類と比較してインビトロではあま
り増殖しない。さらに最も有効な方法を使用することによって、NK細胞は、わずかな継代
の後テロメア短縮および老化に感受性が高い。Denman et al.,PLoS ONE 7(1): e30264(20
12)。インビトロでのNK細胞生存率および増殖を増加させるための最も有効な方法は、フ
ィーダー細胞と共培養することである。NK細胞増殖のために一般に使用されるフィーダー
細胞としては、照射を受けた末梢血単核球(PBMC)、エプスタイン・バーウイルス形質転
換されたリンパ芽球様細胞株(EBV-LCL)、IL-15または21を構成的に発現している遺伝子
修飾K562細胞、およびその他の照射を受けた腫瘍細胞株があげられる。Berg et al.,Cyto
therapy,11(3):34l-55(2009)。フィーダー細胞と共培養することは、1,000~50,000倍の
個体数増加でNK細胞生存率および増殖を有意に増加させる。
【0004】
免疫療法は、生存が過去30年間にわたって改善されていない骨肉腫(OS)などの癌の結
果を改善することについて極めて有望である。化学療法抵抗性OSを含むOSは、自己活性化
、および同種異系間活性化されたNK細胞の両方によってインビトロで容易に死滅される。
しかし、OSおよびその他の固形腫瘍における腫瘍微小環境は、高度に免疫抑制的なサイト
カイン、トランスフォーミング増殖因子β(TGF-β)のレベルを上昇させた。Lamora et
al.,Clin Cancer Res 20:5097-5112(2014);Xu et al.,DNA Cell Biol,33:802-806(2014)
。TGF-βに対する阻止抗体の添加は、OSにおける樹状細胞ワクチンの有効性を改善し(Ka
wano et al.,Clin Orthop Relat Res.,470:2288-2294(2012))、TGF-βがOSにおける免疫
療法を活発に阻害している原理の証拠を提供する。
【0005】
NK細胞機能のTGF-βの抑制は、多面的である。TGF-βは、NK細胞の発生を調節し、かつ
その後に成熟に達するとそれらの機能に悪影響を及ぼす。TGF-βは、CD16+NK細胞へのNK
細胞の進行を妨げることによって未成熟NK細胞系統を促進する。また、TGF-βは、以前の
CD16+NK細胞をCD16-になるように誘導することもできる。Keskin et al.,Proc Natl Acad
Sci U S A,104:3378-3383(2007)。加えて、NK細胞においてドミナントネガティブTGFβR
を発現するマウスは、野生型マウスと比較して成熟NK細胞の数を増加した。Viel et al.,
Science signaling 9:ral9(2016)。
【0006】
成熟NK細胞において、TGF-βは、複数の機構を介して抗腫瘍活性を阻害する。TGF-βは
、IL-2を低減させ、またIL-15は、NK細胞増殖を誘導し(Wilson et al.,PloS one 6:e228
42(2011))、かつIL-15は、mTOR活性化を誘導した。Viel et al.,Sci Signal.,16;9(4l5)
:ral9(2016)。また、TGF-βは、IFNγ分泌を阻害し、これは適応免疫系を刺激するために
重要であり、かつNK細胞溶解に対して感受性がある腫瘍とすることができる。TGF-βは、
直接的および間接的の両方でIFNγを阻害する。SMAD3は、直接的にIFNγプロモーターに
結合し、かつIFNγ促進転写因子、T-bet、およびE4BP4の発現を低減することによって間
接的にIFNγを阻害することもできる。Tang et al.,Nat Commun,8:14677(2017)。しかし
、IFNγ分泌のTGF-β媒介阻害は、IL-12、IL-15またはIL-18を用いたNK細胞のプレインキ
ュベーションによって部分的に緩和される可能性がある。Yu et al.,Immunity,24:575-59
0(2006)。さらに、TGF-βはまた、TNFαおよびGM-CSF分泌を阻害し、かつケモカイン受容
体発現を調節して骨髄内のNK細胞の保持を促進する。Castriconi et al.,J Immunol,190:
5321-5328(2013)。
【0007】
具体的には、TGF-βは、グランザイムおよびパーフォリン分泌、並びに以下の活性化受
容体:NKG2D、NKp30、KIRs、DNAM-1、NKp44、TRAILおよびCD16の発現を低減することによ
ってNK細胞毒性のその阻害を媒介する。これは、それらの同族リガンドを発現する悪性細
胞のNK細胞認識を阻害する。
【0008】
TGF-βに抵抗性のNKおよびT細胞を産生することに対するいくつかのアプローチがある
。これらは、ドミナントネガティブTGFβRIIを発現する細胞および免疫に基づいた療法と
共にTGF-β小分子阻害剤を使用する併用療法を含む。重要なことに、これらの方法の全て
は、NKおよびT細胞療法のインビトロでの、およびインビボでの向上した有効性を実証し
た。Wallace et al.,Clin Cancer Res.,14(12):3966-74(2008);Bollard,C.,Blood,99:317
9-3187(2002)。しかし、TGF-βの広域スペクトル阻害は、有害な副作用の可能性を有する
;TGF-βシグナリングは、状況依存的であり、かつ腫瘍促進および腫瘍抑制性効果の両方
を有することができるためである。たとえば、マウスモデルにおけるTGF-βの阻害は、循
環性腫瘍細胞の数を増加し(Wrzesinski et al.,Clin Cancer Res.,13:5262-5270(2007)
)、かつTGF-βの広域スペクトル阻害は、重大な自己免疫疾患を生じる。Li et al.,Immu
nity 25:455-471(2006)。したがって、TGF-βの阻害は、注意して、およびTGF-βに対す
る腫瘍の反応性を決定した後にのみになされるべきである。したがって、先天的TGF-β抵
抗性を生じる非全身的方法は、全身TGF-β阻害が有し得る悪影響を回避するための有望な
代替案である。
【発明の概要】
【0009】
癌の多くのタイプは、TGF-βの放出によってNK細胞死滅を減少させる。本発明者らは、
TGF-βに対して抵抗性になるようにNK細胞を教育する(インプリントする)非遺伝的方法
を開発した。TGF-βインプリントされたNK(TGFβi NK)細胞は、IL-12/15/18を用いたNK
細胞の刺激の間にTGF-βを添加することによって発生した。TGFβi NKは、通常のNK細胞
より良好に、刺激後にそれらの細胞毒性を維持した。加えて、TGF-βを用いて培養したTG
Fβi NK細胞は、IFN-γ、TNF-α、およびGM-CSFの分泌を増加し、これは腫瘍死滅を増加
し、かつ適応免疫応答を広く刺激することができる。増加したサイトカイン分泌は、一カ
月を超えて持続する。TGF-βに対する抵抗性は、インビトロで少なくとも1週間持続し、
かつSMAD3ダウンレギュレーションによって媒介される。
【0010】
本発明は、以下の図面を参照してより容易に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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