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公開番号
2025025229
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-21
出願番号
2023129820
出願日
2023-08-09
発明の名称
モルタル・コンクリート吹付け構造体及び吹付け方法
出願人
戸田建設株式会社
代理人
個人
主分類
C04B
28/02 20060101AFI20250214BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】撥水剤を塗布する手間を省略しつつ、吹付け層の耐久性を向上する。
【解決手段】セメント、水、急結剤及びシラン・シロキサン系撥水剤を含む吹付け層からなるモルタル・コンクリート吹付け構造体1である。層厚方向の外側に行くに従って漸次、シラン・シロキサン系撥水剤の添加率を増大させている。層厚方向の途中から外側部分に、シラン・シロキサン系撥水剤が含まれ、それより内側部分には、前記シラン・シロキサン系撥水剤が含まれないようにする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
セメント、水、急結剤及びシラン・シロキサン系撥水剤を含む吹付け層からなるモルタル・コンクリート吹付け構造体であって、
吹付け層の層厚方向の外側に行くに従って漸次、前記シラン・シロキサン系撥水剤の添加率を増大させていることを特徴とするモルタル・コンクリート吹付け構造体。
続きを表示(約 610 文字)
【請求項2】
前記シラン・シロキサン系撥水剤が、層厚方向の途中から外側部分に含まれ、それより内側部分には含まれていない請求項1記載のモルタル・コンクリート吹付け構造体。
【請求項3】
表層に、前記シラン・シロキサン系撥水剤100%からなる層が形成されている請求項1記載のモルタル・コンクリート吹付け構造体。
【請求項4】
セメント、水、急結剤及びシラン・シロキサン系撥水剤を含む吹付け材料を吹き付けて吹付け層を形成する吹付け方法であって、
前記急結剤及びシラン・シロキサン系撥水剤以外の材料を練り混ぜ、圧送ポンプで圧送し、これに前記シラン・シロキサン系撥水剤を、吹付け層の層厚方向の外側に行くに従って漸次添加率を増大させつつ添加し、さらに前記急結剤を添加した後、吹き付けることを特徴とする吹付け方法。
【請求項5】
吹付け初期の段階では前記シラン・シロキサン系撥水剤を添加せず、吹付け層の層厚方向の途中から、前記シラン・シロキサン系撥水剤を、吹付け層の層厚方向の外側に行くに従って漸次添加率を増大させつつ添加する請求項4記載の吹付け方法。
【請求項6】
前記セメントを含む吹付け材料の吹付けが終了したならば、前記圧送ポンプを停止し、前記吹付け層の表面に、前記シラン・シロキサン系撥水剤100%からなる吹付け材料を吹き付ける請求項4記載の吹付け方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐震補強のため既存のコンクリート構造物の外周部分に構築された、モルタルやコンクリートの吹付け層からなるモルタル・コンクリート吹付け構造体及び吹付け方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば高架橋の橋脚や建物の柱など既設のコンクリート構造物の耐震補強構造として、既設コンクリート構造物の外周に鋼板を巻立て、この鋼板と既設コンクリート構造物との間に無収縮モルタルを充填する鋼板巻立て工法(下記特許文献1)や、既設コンクリート構造物の外周に主筋及びせん断補強筋を設け、この外周に型枠を設置し、この型枠内にコンクリートを打設し、コンクリート硬化後に脱型するRC(鉄筋コンクリート)巻立て工法(下記特許文献2)などが知られている。
【0003】
ところが、前記鋼板巻立て工法では、鋼板の組立てに現場溶接が必要になるとともに、クレーンでの揚重作業が必要になり、現場での品質管理や作業管理に手間がかかるなどの欠点がある。また、前記RC巻立て工法では、型枠の設置や脱型の手間があり工期が長期化する欠点があった。
【0004】
一方で、既設コンクリート構造物の周囲に補強用の鉄筋を巻立てるとともにモルタルを吹き付けるモルタル吹付け工法も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-214857号公報
特開2005-320819号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記モルタル吹付け工法により形成された吹付け層は、RC巻立て工法によって形成された補強層と比較して薄層であるため、乾燥収縮によるひび割れや、水分浸透による劣化が生じやすい。このため、吹付モルタルに膨張材や収縮低減剤を配合して、ひび割れ低減効果を付与する対策が施されているが、必ずしも十分な効果が得られない場合もある。
【0007】
一方、コンクリート内部に、塩化物イオンや酸性雨などの劣化因子を伴う水が浸入するのを防止するため、コンクリート構造物の表面に撥水剤を塗布して吸水防止層を形成する技術が知られている。しかし、従来の撥水剤は、脱型後、施工面を十分乾燥させた後(例えば表面水分率8%以下など)でないと塗布できないため、施工に時間がかかり、施工費用が嵩む問題があった。また、従来の撥水剤の大半は、数回にわたる塗布が必要であり、施工に手間や時間がかかる欠点があった。つまり、十分乾燥させたコンクリートの表面に1回目の撥水剤を塗布した後、この撥水剤が乾燥するまで更に十分時間をおいてから、2回目の撥水剤を塗布するという作業を、最低でも3回程度は繰り返さなければならない。また、従来の撥水剤は、施工時に飛散や液だれを起こし、塗布量の管理が難しいなどの課題もあった。
【0008】
そこで本発明の主たる課題は、撥水剤を塗布する手間を省略しつつ、吹付け層の耐久性が向上できるモルタル・コンクリート吹付け構造体及び吹付け方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、セメント、水、急結剤及びシラン・シロキサン系撥水剤を含む吹付け層からなるモルタル・コンクリート吹付け構造体であって、
吹付け層の層厚方向の外側に行くに従って漸次、前記シラン・シロキサン系撥水剤の添加率を増大させていることを特徴とするモルタル・コンクリート吹付け構造体が提供される。
【0010】
上記請求項1記載の発明では、撥水剤としてシラン・シロキサン系撥水剤を用いている。このシラン・シロキサン系撥水剤は、浸透性が高いというシランの特徴を活かし、高分子のシロキサンで揮発を抑えた撥水剤である。本発明に係るモルタル・コンクリート吹付け構造体では、このシラン・シロキサン系撥水剤の添加率を、吹付け層の層厚方向の外側に行くに従って漸次増大させているため、撥水効果及び収縮低減効果が必要な表層部に効果的に付与することができる。これらの効果は、モルタル・コンクリートを吹き付ける吹付け作業だけで付与でき、吹付け後に撥水剤を塗布する手間が省略できる。また、撥水剤が吹付け層の表層部から内部まで、必要な範囲に高密度で配置されるため、吹付け層に十分な耐久性を付与することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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