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公開番号
2025021533
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-14
出願番号
2023125295
出願日
2023-08-01
発明の名称
柑橘風味飲料および柑橘風味飲料の製造方法
出願人
アサヒ飲料株式会社
代理人
個人
主分類
A23L
2/00 20060101AFI20250206BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】柑橘風味飲料の劣化を抑制しつつ、後切れの良さと後味に残る甘味の良さのバランスを向上することができる技術を提供する。
【解決手段】柑橘風味飲料は、柑橘果汁と、カンフェンとを含み、前記カンフェンの含有量が35ppb~700ppbである。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
柑橘果汁と、カンフェンとを含み、
前記カンフェンの含有量が35ppb~700ppbである、柑橘風味飲料。
続きを表示(約 400 文字)
【請求項2】
果汁率(ストレート果汁換算)が0.1質量%~30質量%である、請求項1に記載の柑橘風味飲料。
【請求項3】
前記柑橘果汁がレモン果汁を含む、請求項1または2に記載の柑橘風味飲料。
【請求項4】
加温販売用である、請求項1または2に記載の柑橘風味飲料。
【請求項5】
ブリックス値が5~15である、請求項1または2に記載の柑橘風味飲料。
【請求項6】
非アルコール飲料である、請求項1または2に記載の柑橘風味飲料。
【請求項7】
容器詰めされた、請求項1または2に記載の柑橘風味飲料。
【請求項8】
柑橘果汁と、カンフェンとを含む、柑橘風味飲料の製造方法であって、
前記カンフェンの含有量が35ppb~700ppbとなるように飲料を調製する工程を含む、柑橘風味飲料の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、柑橘風味飲料および柑橘風味飲料の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、柑橘風味を呈する飲料の劣化を抑制する方法として、様々な観点から、検討・開発が進められている。
例えば、特許文献1には、レモン風味飲料には、香気成分としてシトラールが含有される場合が多いことから、シトラールを含む飲料の香味の劣化を抑制する点から、飲料中のシトラールと、リモネンと、γ-テルピネンと、α-テルピノレンとの合計含有量を制御する方法が開示されている。
【0003】
ところで、特許文献2には、乳化香料の安定性を維持し、透明性を得る点から、テルペン系炭化水素香料化合物としてカンフェンを用いた水中油型乳化組成物を飲料に用いることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-123008号公報
特開2018-123288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は、新たな観点から柑橘風味飲料を劣化抑制すべく検討を進めたところ、柑橘果汁を含む飲料にカンフェンを用いることが有効であることを知見した。くわえて、加温保管した場合であっても、カンフェンの含有量を制御することで、意外にも後切れの良さと後味に残る甘味の良さのバランスを向上できることを見出し、本発明を完成させた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明は、柑橘風味飲料の劣化を抑制しつつ、後切れの良さと後味に残る甘味の良さのバランスを向上することができる。具体的には、本発明によれば、以下の柑橘風味飲料、およびこれに関する技術が提供される。
【0007】
[1] 柑橘果汁と、カンフェンとを含み、
前記カンフェンの含有量が35ppb~700ppbである、柑橘風味飲料。
[2] 果汁率(ストレート果汁換算)が0.1質量%~30質量%である、[1]に記載の柑橘風味飲料。
[3] 前記柑橘果汁がレモン果汁を含む、[1]または[2]に記載の柑橘風味飲料。
[4] 加温販売用である、[1]乃至[3]いずれか一つに記載の柑橘風味飲料。
[5] ブリックス値が5~15である、[1]乃至[4]いずれか一つに記載の柑橘風味飲料。
[6] 非アルコール飲料である、[1]乃至[5]いずれか一つに記載の柑橘風味飲料。
[7] 容器詰めされた、[1]乃至[6]いずれか一つに記載の柑橘風味飲料。
[8] 柑橘果汁と、カンフェンとを含む、柑橘風味飲料の製造方法であって、
前記カンフェンの含有量が35ppb~700ppbとなるように飲料を調製する工程を含む、柑橘風味飲料の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、柑橘風味飲料の劣化を抑制しつつ、後切れの良さと後味に残る甘味の良さのバランスを向上できる技術を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。なお、本明細書中、数値範囲の説明における「a~b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下のことを表す。
【0010】
<柑橘風味飲料>
本実施形態の柑橘風味飲料は、柑橘果汁と、カンフェンとを含み、
前記カンフェンの含有量が35ppb~700ppbである。
これにより、柑橘風味飲料の香味劣化を抑制しつつ、加温保管した場合であっても、後切れの良さと後味に残る甘味の良さのバランスを向上することができる。すなわち、さわやかさ、酸味と甘みのバランス、果汁感といった柑橘果汁によって得られる香味が、柑橘果汁の劣化により低減し、悪化することを抑制できる。さらに、飲料を飲用したあとに感じられる後切れと甘味の良さを両立し、美味しさも向上できる。
かかる効果が得られる詳細は明らかではないが、次のように考えられる。カンフェンは、一般にフレーバーに含まれうる香気成分の一つであるが、カンフェン自体の香気が特徴的であったり、強くないため、従来よりも高濃度でカンフェンを用いることで、柑橘風味を生かしつつも柑橘果汁の劣化による香味をマスキングできると推測される。さらに、飲料を飲み終えたあとにおいて、戻り香とカンフェンの香味が合わさることで、後切れの良さと後味に残る甘味の良さのバランスを向上できると考えられる。
(【0011】以降は省略されています)
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